流血女神伝 女神の花嫁 中編
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神代から人の世界へと変わるはざまのような時代に、女神の寵愛と残酷さに翻弄されつつも強く生きる主人公を描いた架空歴史ファンタジー、流血女神伝。 女神の花嫁はその中では外伝的な位置付けで、本編でも重要な位置にあるラクリゼとサルベーンの過去なのだけど、神の残酷さと、それによって露わになる人の弱さ強さという部分は変わらず、読んでてつらい部分もあるのだけど、それ以上に、だからこそ面白い。 女神の花嫁とシリーズ全体に、一票。 |
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イリヤの空、UFOの夏 その4
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一夏のボーイミーツガール。 日常と非日常が交差する展開の中、浅羽はどうしようもなく普通の中学生で、伊里野は悲しいくらい素直に与えられたものを喜んで、受け入れて、榎本達大人は正しくてずるくて、地団駄を踏みそうになりつつ、ラストに涙。
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バッカーノ! 1931 The grand punk railroad 特急編
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チンピラ、テロリスト、ギャング、情報屋、バカップル、暗殺者などなど次々と登場する人物たちが、絡まりあって響きあい連鎖していく群像劇。 鈍行編と表裏で、大陸横断鉄道の列車を舞台に展開していくのだけど、表の鈍行編で提示されていた謎が、明らかになり繋がっていく気持ちよさ。 実質セットで1票を、票自体は爽快感がある特急編に。 |
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マルドゥック・スクランブル The Second Combustion-燃焼
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元娼婦で「殻に閉ざされた」少女バロットと「有用」で「煮え切らない」ネズミのウフコックの物語り、SFであり、殻から出る少女の話であり、煮え切らないネズミが決断する話、全3巻。 終盤の物語りが始まる感覚にざわざわする1巻も、駆け引きに演技感覚と理論が入り交ざるカジノにどきどきする2巻も、成長し、最後の対決に向かう3巻も面白かったのだけど、中でもベル・ウィングとのやりとりのくだりがたまらない2巻に一票。
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ARIEL 20
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ある日突然やってきた宇宙人企業による侵略、それに対抗する地球の民間組織SCEBAIに巨大ロボARIEL他、一筋縄ではいかない面々による、狐と狸の化かし合いのような駆け引きと、インチキな発想での打開が楽しいシリーズ。 TVアニメを意識した構成になってい、途中番外編をはさみつつも、終盤には畳み掛けるような展開が続き、そして未来を感じさせる堂々のフィナーレ、面白かった。 中学の頃に読み始め、30歳になった今まで楽しく読んできたシリーズの最終巻に一票。 |
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