総合受付 一般参加 コラム 企画 総合掲示板 リンク集 メール・連絡
一般参加とは  参加ルール  書籍データ  2003年度データ  外部企画 


koumei

▼プロフィール
17歳、男性。


推薦図書
・ イリヤの空、UFOの夏 その4
・ 魔術士オーフェンはぐれ旅(20) 我が聖域に開け扉(下)


イラスト評




イリヤの空、UFOの夏 その4
   この作品はイリヤの空、UFOの夏の最終巻となるもので、その1、2、3とほのぼのとした笑いと感動を与えてくれていた物語が一気に急展開を迎えたところがやはり、ああ、また秋山さんにしてやられちゃったなという感じです。そのため、この巻だけについてのコメントというよりシリーズを通してのコメントになってしまいますが、ご了承ください。
 正直ストーリー自体は漫画最終兵器彼女とかなりかぶっていて、その上ヒロインである伊里野のキャラクターも読み始めのうちはどうしてもエヴァの綾波レイと同じ印象が拭えませんでした。けれども、それらを補う数々の心温まる名場面、その4でいえば浅羽が伊里野の髪を切ってあげるシーンなどがそんな些細な第一印象を消し去ってくれました。今でも、実際には見ていないはずなのにそれらの情景が頭に浮かんでくるほどです。これは秋山さんにしかできない独特のテンポを持った文章のなせる技だと思います。
 そしてなによりもこの作品を魅力的にしているのは、登場人物がみな人間くさいことでしょう。誰もがそれぞれ悩みを抱えていて、汚いエゴを隠している。主人公である浅羽があらゆる意味で傷付いた伊里野に対し、なぐさめるどころか辛辣な言葉をぶつけてしまったのも、彼が単なる定まったストーリーをなぞるだけのキャラではなく、疲れたり、悲しんだり、怒ったり、形容しようがない感情に襲われたりする一人の人間だからでしょう。だからこそ宇宙人と戦争をしているようなまるっきりの作り話に僕は感情移入してしまったのです。
 最後になりますが、たしかにその4では目を背きたくなるような残酷な場面が多くありました。しかしそれでも、改めて振り返ってみるとそのほのぼのとしたいつも温かな空気は色褪せないどころか、逆になお温かみを増した気がしてなりません。
 以上、イリヤの空、UFOの夏へのコメントでした。 
(この作品の書評を見る)



魔術士オーフェンはぐれ旅(20) 我が聖域に開け扉(下)
   オーフェン、本当にお疲れさま。魔術士オーフェンをずっと読んできた読者はみんな同じ気持ちだと思います。批評やらなんやらつべこべ言わず、ただ感謝の念と、完結した安心感と、一抹の寂しさを表したいです。ありがとう、と。

 
 
(この作品の書評を見る)