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妄想は具体化する…かも?

ドアを開けると、鈴がちりんと鳴った。
カウンター席といくつかのテーブル席。カウンター席の向こうには店主らしき男性が立ち、その背後にはガラスをはめ込まれた本棚が並ぶ。

「お一人さまですか?」
白いエプロンドレスを着た女の子が聞いてきた。



 さて、ここでひとつ妄想をしてみよう。
素材は本と本を楽しむための場所。家ではない場所で、静かに本を楽しめる大人の空間を提供する。
 実はそういう場所はある。昔ながらの喫茶店がそれだ。クラシックがゆったりと流れ、ほどよい人数がおり、コーヒーや紅茶のおいしい店。
だが、それはあくまで大人の居場所ではないだろうか?。あくまで気分的にだが、やはりそういう場所に似合う年というものがあるような気がする。そして、そもそもそこは"喫茶店"であるということ。本を読む場所ではない。本を読むためにコーヒーなどを注文して、そこに居座るだけである。
 さらに切実な問題になるのはコーヒーや紅茶は単価が高いということ。
 時間や雰囲気や味を考えれば決して高くはないといえるかもしれないが、少なくとも学生などが気楽に払える金額ではない。
 わたしが妄想するのは、やはり若年層も気楽に立ち寄れ、しかもゆっくりと本を読める雰囲気と値段の場所である。
 実はそういう場所もある。ネットカフェやまんが喫茶などだ。気楽に立ち寄れ、値段は安く、読み物はたくさんある。
ただマンガと週刊誌以外は普通置いていないし、持ち込みなどは禁止されているのが普通だろう。
 それでは少々妄想から外れてしまう。せっかく妄想している意味がない。

 あーなんか文体が硬くて疲れたので崩します。ご了承しろ。<エラそう

では、どういう"場"が欲しいのかというと。
 何よりも本を読むことを目的とした快適空間。
経営形態はカウンター席とテーブル席がいくつかある喫茶店形式がいい。飲み物と軽食が適度にあれば、読書もすすむというものだ。むぅ、それはカウチポテト族ではなかろーか<もはや死語
 (実際には集中してしまうと飲み物も取らない人も多いだろうけど。)
同じモノをつくる意味はあまりないので、普通の喫茶店やマンガ喫茶との差別化を図りたいね。
 そこでひとつ思いついた。
 本(活字本)というと、一般的にはやはり文芸書などを思い浮かべるのではないだろうか。
 そして活字本はどちらかといえば、大人(成人)が読むものであり、マンガなどが子供の読むものというイメージがあると思う。
 だけどライトノベルと呼ばれる分野はどうだろうか?
 
 とりあえず範囲をある程度限定しとかないと話がややこしくなるのでライトノベルの定義をしておこう。このコラムでは一昔前にはジュブナイル小説だとかジュニア小説だとかとも呼ばれていた分野を核として、設定に特に制限のなくかつ挿絵も重要な小説をライトノベルと定義しよう。理由はわたし基準であるので、異見は却下だ。

 このライトノベルは、世間一般的にはまだ名称などもそれほど認知されていない分野ではないかと思う。
 そして、それは週刊誌などと同じく消費物であり、系統立てた保管や分類などはされていないに違いない。
 さらにいえば、ライトノベルは"旬のもの"のようで、買い逃してしまえば意外と手に入らないものも多い。売れなければ初版で終わるものも珍しくないし、刷数が少ないものも多いだろう。
 ならば、そういった"図書館機能"を兼ねて、ライトノベルを中心とした品揃えにしたら、同業種との差別化にならないだろうか?
 ライトノベルに関連する分野の本などを貸し出す。 本の持ち込みもok。したがって、買った本をすぐに読みたいという人も利用できる。

そうだな、名前は仮に"ライトノベル喫茶"と呼ぼうか。場所は、やはり読書人の聖地たる神保町にあって欲しいね。
 理由は単純で、神保町なら気に入った本を探せるし、買った本をすぐに読みたいという人も数多くいるだろう。
そして、単価は安く。学生やあるいは子供が気軽にだせるぐらいの値段と考えると、時間単位で貸すのはどうもよくない。てか、自分でも利用しないやね。
 死守すべき理念は「読書人のための読書空間」。
 そうなると通常の喫茶店のように飲食代で貸そうか。いやいや、それでは喫茶店と変わらないし、お客も落ち着かないかもしれない。すくなくともわたしは落ち着かない。
もうひとつ違った概念はないものかと考えて、ふと昔に聞いたことがある業種を思い出した。それは貸本屋である。ちなみにわたしは実際には見たことがなく、聞いたことがある程度。誤解なきよう<年齢不詳を気取るアホ
 それはさておき温故知新ということで貸本屋のシステムをいただこう。つまり、本一冊を読み終わるまでの時間分だけ場所を提供する。
ライトノベル一冊の読書時間は長くて二時間ぐらい。せめて飲み物はつけたいところなので、一冊につきコーヒーか紅茶をつけよう。紅茶はティーポットとカップで提供して、お湯のみ無料扱いにすれば好きなだけ飲めるな。紅茶好きの思考だねっ!

 軽食はいらないという人もいるだろうし、単価も高くなるので別料金に。そうなると基本単価はせいぜい缶ジュースひとつぶんぐらいがいいが、もう一声というところで\150というところか?

 これならまぁ子供でも払えない金額ではない。大きなお友達が主になりそうだけど。
 さて、肝心の品揃えとしては、もはや手に入りにくい古いライトノベルなどを集めたいねぇ。収集・分類・保存といった図書館機能のためというのもあるが、なによりも自分が読みたい(笑。
しかし初版を買い逃してしまえば手に入りにくいものもあるライトノベル。ましてや黎明期(80年代前半?)のものなどほとんどが絶版どころか古本市場に出回っているのかもあやしい。つまりは手に入らない。
そうなってくると、収集する手段なんて限られてくる。なんらかの見返りを元に有志を募って、提供していただくというのも手かもしれない。
本棚に眠っていたり、置き場書に困っているそれらを有効活用しませんか? <宣伝文句

ここらで話をまとめようか。
目的は読書人のための読書空間の提供およびライトノベル関連の収集・保存・分類。
形態としてマンガ喫茶方式で、一冊単位での貸し出しと飲み物サービス。
快適な空間の提供ということで、サイドテーブル・読書灯および椅子。個室などもいいかもしれない。
給仕を含めたサービスはやはりメイドがいいよね。<男の子のロマンだねっ!
ちりんと鈴を鳴らしたらメイドが現れて、「ご用は何ですか?」などと囁いてくれたら最高だねっ!<もはや救いようのないメイド中毒
…てか、実はこれがこの妄想を考えた真の理由なのは君とわたしだけの秘密だ(笑
 目玉となるものは古いライトノベルが読めること。名作とされていても2,3年もすれば手に入りずらいことこの上もないこの分野で、それがどれほどすごいことかは分かるでしょう。
 こういう場所が欲しいと、妄想を重ねてみた。

さて。
ここまで長々と書いてきて、しかも付き合っていたいてとっても恐縮なのですが、オチに入りましょう。
まぁ、なんてことのない。このライトノベル喫茶最大の欠点。
 それは回転率が悪すぎて、おそらく採算が取れないということでしょう。まる。


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▼プロフィール

玲朧月
朧月研究所管理人。一部には「まいじゃー推進委員会!」の木乃葉子絵でおなじみの方。