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のりぽん・ザ・リッパーさんの選



▼プロフィール

のりぽん・ザ・リッパー
unlocked room管理人。

url : http://www.geocities.co.jp/bookend-christie/6316/


推薦図書
・撲殺天使ドクロちゃん/おかゆまさき/電撃文庫
・9s(ナインエス)/葉山透/電撃文庫
・悪魔のミカタ11 it/ザ・ワン/うえお久光/電撃文庫
・学校を出よう!2 i my me/谷川流/電撃文庫
・GOSICK/桜庭一樹/富士見ミステリー文庫




対象作品リストの中から読んでて特に楽しかったのをあげてみたら、電撃文庫ばかりになってしまいました。
ライトノベル以外では本格ミステリが好きなので、謎解き要素のある作品にちょっと贔屓目になっているところはあるかもしれません。

「撲殺天使ドクロちゃん」
第1巻の第1話は伝説として語り継がれるべきだと確信しています。
物語だとか小説作法だとかそういったいろいろなものを嘲笑うかのように、ひたすらおバカなテンションで暴走していく様は圧巻でした。”こんな小説読んだことないよ!”というのはドクロちゃんに対する最大級の賞賛でしょう。

「9s(ナインエス)」
派手な世界設定を軸に、激しく密度の濃いアクションシーンが楽しめる一品。この1冊だけで作品として綺麗にまとまっているところも好感を覚えます。ラストにおけるヒロインの一言には震えました。

「悪魔のミカタ11 it/ザ・ワン」
その挑戦的な試みには感服するしかない。シリーズの中心人物がほとんど出ないにも関わらず、シリーズ中屈指の面白さだなんて、何が一体どうなっているのやら。吸血鬼ザ・ワンはとてつもなく怖く、彼らに必死に抵抗する三鷹少年のなんと尊く気高いこと。

「学校を出よう!2 i my me」
不可解極まりない謎が、sf設定を使ってパズル的に読み解かれていく。すべてがふに落ちたときのカタルシス。爽やかな余韻を残すラストも素敵です。sfミステリーが好きな人は必読。

「gosick」
古典海外ミステリを彷彿とさせる舞台設定や様式美が印象的な1冊。
カーター・ディクスンばりの密室トリック、船上の殺戮劇、伏線の回収等々、本格ミステリとしての雰囲気はじゅうぶん。さらに、キャラクタやイラスト(服装はコスロリですよ)は萌えとあっては喜ばざるをえないでしょう。富士見ミステリー文庫ならではの良作。


その他、お薦め作品。

・「嘘つきは妹にしておく」 清水マリコ (mf文庫j)
主人公が自称”本の妖精”な女の子とともに、世界に散らばってしまった物語の欠片を集めるというお話。その回収方法は持ち主と心を通い合わせることなのです。どこか懐かしい空気。一緒に探し物をしているときの楽しさ。それが終わりに近づくにつれふと気づいてしまうこと…。
このまま埋もれさせてしまうにはあまりにも惜しい。もっとたくさんの人に読まれて欲しいなあと、心から思う作品です。

・「金の瞳の女神 ルーク&レイリア」 葉山透 (富士見ミステリー文庫)
「9s(ナインエス)」にて電撃文庫に登場した葉山透のデビュー作です。ファンタジー系の世界でミステリをやろうとした珍しいタイプの作品。謎の提示と合理的な解決、それにともなって明かされる秘密。ミステリ部分と物語部分がうまくまとまっています。ミステリ好きでかつファンタジー好きな人なんかにお薦め。

#2つとも2002年発行作品です。