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極楽トンボの選 ▼プロフィール 極楽トンボ 「まいじゃー推進委員会!」管理人。一応この企画の言いだしっぺですが、管理は白翁さんに投げっぱなし。 url : http://maijar.org/ 推薦図書 ・銀盤カレイドスコープ 海原零 スーパーダッシュ文庫 ・ブルースター・シンフォニー 岩佐まもる スニーカー文庫 ・強救戦艦メデューシン 小川一水 ソノラマ文庫 ・バトル・オブ・ca 佐々原史緒 ファミ通文庫 ・ディバイデッド・フロント 高瀬彼方 スニーカー文庫 ・さよなら妖精 米沢穂信 東京創元社ミステリ・フロンティア ・タクティカル・ジャッジメント 師走トオル 富士見ミステリー文庫 ・Dクラッカーズ あざの耕平 富士見ミステリー文庫 (敬称略です) はじめにお断り。できるだけ今までに目にする機会が少なかったであろう作品を優先してます。それでも8作にもなってしまいました(^^; ◎銀盤カレイドスコープ 海原零 スーパーダッシュ文庫 強烈に自我の強い主人公、ライトノベルでは珍しい(というより難しい)スポ根もの、しかも題材はフィギュアスケート。要素だけでも注目するところが多い作品ですがなんといっても圧巻なのはスケートシーンの描写です。 それからこの作品については私の中では別格になっています。ネットでの布教活動はほとんど売り上げには繋がらないというのが既に定説になっていますが、銀盤カレイドスコープ感想リンク集を作成し、しつこいくらいにネット上で「これはいいものだ!」と力説し少しでも読者を増やすことができたことは非常に嬉しかったですね。3巻のあとがきに出てきた「とある推進委員会」に対する謝意は、おそらく一生忘れない思い出になるでしょう。 ◎ブルースター・シンフォニー 岩佐まもる スニーカー文庫 音楽ファンタジー。最初から最後までちゃんと音楽が主題になっています。オーケストラの演奏の様子が脳裏に浮かんでくるような描写はお見事。父と子の絆も心が暖かくなります。 ◎強救戦艦メデューシン 小川一水 ソノラマ文庫 その巨体を持って空から戦場に到着し、傷ついた兵士などを治療する「強攻救命戦艦」メデューシン。そのスタッフたちの活躍を描いた医療ライトノベルです。小川作品に特有の仕事に妥協しないスタッフたちの描写がすばらしいです。命が関わるだけに扱うテーマも軽いものではなく、ハッとするくらいきついシーンも随所に登場します。世間では小川一水といえば「導きの星」か「第六大陸」という認識かもしれませんが、私はこちらをイチオシです。 ◎バトル・オブ・ca 佐々原史緒 ファミ通文庫 宇宙豪華客船での接客が主なテーマのsf。海賊etcとの戦闘シーンなどもありますが、基本はあくまで文化なども異なるいろいろなお客様をいかにもてなすかが焦点になっています。全4巻で間延びすることなくきれいに完結しているのも大きいですね。 ◎ディバイデッド・フロント 高瀬彼方 スニーカー文庫 隔離された戦場で、明日の見えない戦いを続ける少年少女たちを描いたsです。が、この作品で真に見てほしいのは、なかなかも前向きに物事を考えられない精神的に弱い少女の独白です。後ろ向きに苦悩する人間の描写は、「カラミティナイト」でもそうなのですが、高瀬彼方という作家の真骨頂なのではないでしょうか。 ◎さよなら妖精 米沢穂信 東京創元社ミステリ・フロンティア ミステリとはなってますが、謎ときは日常のちょっとしたことに限定されていて、謎解きが主な主題にはなっていません。青春小説、というのが一番ぴったり来ます。留学生であるのマーヤの「それは何か哲学的意味がありますか?」との問いが印象的。この作品は作品の主題=重大なネタバレになっているため、うかつに説明もできませんが、文章全体に漂う静かな雰囲気をぜひ体感してほしいですね。 ◎タクティカル・ジャッジメント 師走トオル 富士見ミステリー文庫 ずばり法廷劇または裁判もの。「逆転裁判」というゲームがありますが、あんな感じです。お互いに奥の手の証拠を持ち出し、あるいは人間心理を突いて、今までの不利を一挙にひっくり返すそういう展開が楽しいです。主人公の若手弁護士がちっともいい人じゃないところがミソで、既存の裁判ものと違う点もここにあり(笑 ◎dクラッカーズ あざの耕平 富士見ミステリー文庫 ジャンキーが主役というある意味掟破りのライトノベル。ただ、そういう設定の特異さだけではなく、アクションシーンやラブの部分もたいへん熱いです。終わり方もとても気持ちのいいものでした。 |
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