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月臣なおきさんの選 ▼プロフィール 月臣なおき snowly summer管理人。 url : http://www.snowly-summer.com お薦めの5作品 ・学校を出よう! ・灰色のアイリス ・シルバー・ウィング ・シャープ・エッジ ・先輩とぼく 全て電撃文庫という偏りまくった人でごめんなさい。 それでも、電撃の中では比較的知名度の低い作品を中心に選んだつもりです。 ・学校を出よう! 谷川流 電撃文庫 特にお薦めの巻:2巻以降 この作品はとにかく2巻以降が面白いです。 1巻の出来が正直……イマイチだったので、2巻を読むのを多少躊躇しましたが。 想像以上に良くなっててびっくりしました。 ただ、世界観の説明などは1巻でされているので、2巻から読むと微妙に違和感があるかもしれないです。 なので、この作品を楽しむには、あまり面白いとは言えない1巻を我慢して読むことが必要になります。 そこまでして、読む価値があるのか?と聞かれたら、自分は「ある!」と答えます。 時間移動や平行世界などのsf要素に独自の哲学的要素を交えた、ライトノベルの中でも珍しい作品。 ・灰色のアイリス 岩田洋季 電撃文庫 特にお薦めの巻:3巻 簡潔に作品を説明すれば、能力者同士による世界の運命をかけたバトル(のようなもの)。 唯一のマイナスポイントが3巻でイラストレーターが変更になり、挿絵の雰囲気が大幅に変わってしまった点。 1・2巻の挿絵を見て頭の中に生まれたキャラのイメージがガラリと変わってしまったのが残念。 しかし、それを補って余りあるほど、3巻以降のストーリーは面白いです。 特に3巻の敵側の組織による、都庁崩壊→国会議事堂襲撃→上野駅無差別テロという一連の流れと、その結末は凄いの一言に尽きます。 畳み掛けるような連続した衝撃の展開は読んでる間中、鳥肌立ちっぱなしでした。 ・シルバー・ウィング 神野淳一 電撃文庫 同作家のデビュー作「シルフィ・ナイト」と同じ舞台、同じ時期で、主人公(視点)を変えたもう一つの物語。 戦闘機乗りが主人公で、敵国との戦争を描いた物語。 その結末自体は「シルフィ・ナイト」と同じなのですが、こっちは戦争という面以上に、主人公とヒロインの恋愛描写が秀逸。 終盤の展開は涙なくしては読めませんでした…… ・シャープ・エッジ 坂入真一 電撃文庫 特にお薦めの巻:3巻 小さい頃に暗殺者である男に拾われて、暗殺技術を叩き込まれた少女の話。 少女+暗殺(銃器や刃物など)というのも、最近の流行の一つなんでしょうね。 ただ、この作品は単なる殺し合いだけじゃなくて。 哲学的というか、観念的な思考を必要とさせる作品だと思います。 例えば、相手を「殺す」ということはどういうことなのか……みたいに。 読了後に色々と考えさせられる作品です。 ・先輩とぼく 沖田雅 電撃文庫 分かりやすいラブコメ。 丁寧で読みやすく、かつ非常にツボを押さえたテキストになっているので、物語にのめりこみやすいのが好印象。 この手の、ヒロインが先輩で、主人公がショタってのは最近の流行の一つらしいです。 自分は本来ならこういう主人公は苦手なんですけど、この作品は全く気になりませんでした。 ・出版時期を問わず、お薦めのライトノベル ・殺竜事件 上遠野浩平 講談社 ・紫骸城事件 上遠野浩平 講談社 ・海賊島事件 上遠野浩平 講談社 電撃文庫「ブギーポップは笑わない」でお馴染みの上遠野浩平氏のミステリー作品。 毎回何らかの事件が起きて、それを解決するといういわゆるミステリーの王道。 ただ、普通のミステリーと決定的に違うのは、登場人物の目的が「犯人を捜すこと」ではない点。 つまり、「誰が犯人であるか」という点に重きを置いていないミステリーということになります。 では何を重視してるかと言うと、「何故そのような犯行が行われたか」という簡単に言えば、犯人の犯行動機。 普通のミステリーでは犯行動機は犯人の口から語られるものです。 それに対してこの作品では、犯人自らの口から犯行動機が語られることはありません。 その犯行動機を推測していく過程が非常に面白いという、異色なミステリー作品だと思います。 ・ラスト・ビジョン 海羽超史郎 電撃文庫 難解で複雑な作品。 今までに読んだライトノベルとは違ったものを持つ作品であると感じましたが、それが何なのかは結局理解できず。 一見さんお断りのお店のような、初めての人を遠ざける雰囲気を感じました。 ただ、ハマってしまえばこれほど読み応えのある作品はそうそうお目にかかれないと思います。 この作品以降、3年半も新刊が出ていませんが、未だに新刊を楽しみにしてたりします。 ・12月のベロニカ 貴子潤一郎 富士見ファンタジア文庫 ギリギリ対象期間外になってしまいましたが、対象期間内に入ってれば間違いなく5作品の中に入れました。 今までのファンタジーにはない要素を取り入れた、次世代のファンタジーノベル。 剣と魔法、王国があって王がいて騎士がいて、そんな世界を仲間と共に冒険する……という今までのファンタジーの基盤となる部分はしっかりと残しつつ、新たな試みをしている点がポイントです。 今後のライトノベルのファンタジーの未来を示している作品だと思います。 |
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