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米光一成さんの選 ▼プロフィール 米光一成 ゲームデザイナー&ライター 「こどものもうそう」で日記、「lv99.com」で密室殺人tシャツの販売などをやってます。 『l文学完全読本』(斎藤美奈子編/マガジンハウス)で、「コバルトは変わる。女のコは変わる。」 という項を担当。コバルトを中心にした女の子向け文庫の概要、「コバルト文庫年表概要」と「女の子向け文庫オススメ本ベスト10」など11ページぎっしりなので読んでねー。 url : 推薦図書 ・『蛇行する川のほとり』(恩田 陸/中央公論新社) ・『撲殺天使ドクロちゃん』(おかゆまさき/電撃文庫) ・『生殖の哲学』(小泉義之/河出書房新社) ライトノベルの定義っていろいろだと思うけど、とりあえず「漫画みたいに面白いもの」と(今回は)定義して3冊選んでみました。 『蛇行する川のほとり』(恩田 陸/中央公論新社) 70年代少女漫画のキラキラ感あふれる傑作。各巻ラストの引きが強くて、わっ次の巻はいつ出るんだ!とのたうちまわってたけど、今だと3巻一気に読めるので大丈夫。 3分冊、1冊500円と安価、各巻同ページ数といったスタイルやブックデザインも素敵です。ぎゃっ、大好き! インタビューしたいーとわめいて、インタビューさせていただいた→『蛇行する川のほとり』創作の秘密。 『撲殺天使ドクロちゃん』(おかゆまさき/電撃文庫) 細谷正充さんが『読売新聞』で紹介したように“オタクの妄想が煮詰まった挙げ句、自家中毒を起こしたような設定のラブコメ”ってな内容なんだけど、端正で親切な文章なので、ライトノベルってどんなの?って人に、あえてチャレンジするように勧めまくりました。 ドクロちゃん萌え〜以上に、おかゆまさきの文章萌え〜な私である。「キャラ×お題」で増産できそうだけど、安定しないで突き抜けてって欲しいです。 『生殖の哲学』(小泉義之/河出書房新社) 「道徳の系譜」シリーズの一冊で哲学書なんだけど、ここで示される世界観の凄さが、漫画的で、ライトノベル好きにはライトノベル以上に楽しめるにちがいないと思いセレクト。クローン技術、遺伝子改造技術などを、禁止せず、オープンに誰でも可能なようにして、とことんやっちゃっえ!って内容で、豚少女、牛人間を生産するクローン万歳!な怪物生産を夢見る未来の哲学が展開される。妄想幻魔大戦級というか岡倉天心クラスの力の入った語り口にもしびれます。 余談。ライトノベルを、毎月、5人ぐらいで採点するようなサイトを誰かやってくれると嬉しいなー。 |
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