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一歩の考察

2004年度について レーベル間で

全体のまとめ

男性レーベルの表紙は女性が飾り、女性レーベルの表紙は男性が飾る。
男性レーベル内の極北はMF文庫J、継いで集英社スーパーダッシュ文庫で、女性カップルとかサービス衣装とかが多い。
女性レーベル内の極北はパレット文庫がぶっちぎりで、男性カップルしかない。ちょっと離れてからホワイトハートで、これは男性レーベルの極北を逆写像したぐらいの位置にある。
男性レーベルでは女性が居てふとももを見せててミニスカ学生服のパターンが多い。
女性レーベルではカップル率が高い。
男性レーベルでは全身像を、女性レーベルでは腰から上だけを描く場合が多い。

ジャンプJブックス、富士見ミステリー文庫には、微妙に女性レーベルっぽい特徴がある。
ファミ通文庫には、男男女と男女女の両方の三角関係が等率である。

男性レーベルでも女性レーベルでも極北に現れるのは新進レーベル。過激さで売るのが後発の常套手段なのか、今の世相をより順当に反映してこうなっているのか?

グラフ中
赤十字:データ点
黒字:レーベル名
青字:冊数が10未満のレーベル名(信用できないので無視する)
緑字:幾つかのレーベルをまとめたカテゴリ
単位:特記しない場合%(0〜100)
とする。

  • 男女の存在確率
    [fig1]

    全レーベルが、原点を(0,0)、端点を(100,0),(0,100)とした円弧の上に並んで居るのが面白い。

    全体でみると、表紙を男が、あるいは女が飾る率はそれぞれ7割程度。
    少年系文庫では、男性5割、女性9割に、
    少女系文庫では、女性5割、男性9割に、
    逆転しながら偏向している。
    基本的に異性が表紙を飾る率が上がる。

    男性系レーベルの極北はMF文庫J。継いで集英社スーパーダッシュ文庫。
    両者共に女性の居る率が10割で、男性の率が3割から4割。

    女性系レーベルの極北はパレット文庫。継いでホワイトハート。
    パレット文庫の単独っぷりはすごい。弾性率が10割で女性率が1割。ホワイトハートの位置が男性系レーベルのMF文庫Jやスーパーダッシュ文庫の位置にある。

    全体平均に近いところに角川スニーカー文庫や富士見ファンタジア文庫が並び、大御所らしさをみせている。あるいはこれが数の暴力か? この近傍には他のレーベルも群雄する。そのあたりが”普通”という事だろう。
    コバルト文庫は、その”普通”から多少離れている。
    コバルト文庫と全体平均の間にジャンプJブックスがある。女性系レーベルの縄張りに何故かこれだけはシフトしている。女性っぽいレーベルという事か、あるいは、硬派な男性派をつきつめるとここに来てしまったのか。
    ハヤカワ文庫JAがはぐれた位置に居る。ライトノベルからは浮いた存在。あるいは逆に、全く別だったレーベルがここまでライトノベルに擦り寄って来ていると見るべきか。

  • 男女の人口比率
    単位は人/冊。
    [fig2]

    全体平均は男女共に1冊中1人かそれ以上、というところ。

    男性レーベルの極北には上述に加えファミ通文庫が入る。
    1.5人/冊かそれ以上ぐらい。

    女性レーベルの極北は変わらず。
    パレット文庫は2.5人弱/冊、となる。
    ホワイトハートで2人弱/冊。
    男性より傾向が極端。

  • カップルの比率
    [fig3] [fig4] [fig5]

    そもそも表紙が2人で構成されている確率と、そのカップルの内訳。
    全体では表紙が2人で構成されているのは5割弱。
    極北はコバルト文庫の7割近く。
    女性系のレーベルがこれに続く形で平均以上を固めている。
    唯一例外は富士見ミステリー文庫か?
    以上がカップルである事にこだわるレーベル群。

    そして、そのカップルの内容が男女各1名となっているかというと、
    男性系ははまあなっている。ティーンズハートもなっている。
    (原点(0,0)から端点(100,100)へと引いた直線状にほぼなっている。)
    が、その他の女性系や富士見ミステリー文庫はちょっと怪しい。
    パレット文庫になると確実に怪しい。

    確認してみると、パレット文庫のカップルはその全てが男2人組。
    ホワイトハート、コバルト文庫、ビーンズ文庫あたりにも多少そのケがある。
    女2人組も確認してみたが、特になし。集英社スーパーダッシュが一番とがってはいた。

  • 三角関係の比率
    [fig6]

    続いて三角関係の確認。
    集英社スーパーダッシュ文庫が突き抜けている。
    また、逆側ではビーンズ文庫が突き抜けている。
    他、ファミ通文庫が、どちらのタイプの三角関係も保っているあたりが面白い。

  • サービスの比率
    [fig7]

    女性レーベルにおけるサービスの基準がはっきりしないので、この項は特に男性レーベルに限る。
    実際、女性レーベルについては数値がそれほど大きく出ない。

    男性レーベルではふとももが見えてる、あるいは特異な衣装を着けてる等のサービスが5割から6割である。
    その中での極北は角川スニーカー文庫とMF文庫Jで、7割近い。

    と同時に、制服でかつふとももが見えている、という軸をもう一つにとってみた。
    貴本的にさきほどのサービス軸に、学生服率(3〜4割程度)をかけただけのものになっている。つまり、分布がほぼ直線状に並ぶ。
    これは、つまり、サービスのほとんどはふとももで特異な衣装ではない、あるいは、特異な衣装を着けてる場合はふとももが見えてる、という事になる。
    あるいは、逆に、学生服は貴本的にミニスカ、という事にもなると思う。
    中ではMF文庫Jが極北で3割あるのが特異か。
    とにかく、表紙に出てくる女子は大抵(平均比較しても半分以上が)ふとももを見せている、と結論できる。

  • 学生の比率
    [fig8]

    先の記述では中途半端なので、学生(制服)について真面目に検討。
    MF文庫Jが極立って孤立し、学生服率実に6割となっている。学生の冒険が多いレーベルという事か。
    分布は団子になっているが、ほぼ直線上に並んで見える。学生服でミニスカを兼ねてる率が均一に約5割、という事になる。

  • ショットの比率
    [fig9]

    そもそもこれは区別がつけにくい。
    胸に分類したものが、顔ないし腰に帰属する場合や、
    膝に分類したものが、腰ないし全(身)に帰属する場合がある。
    だが一応、一番大きい数値があった2軸、腰と全(身)について評価する。

    男性レーベルでは全身を描くことが、女性レーベルでは腰から上を描くことが多い、という結論になる。