ライトノベル・イラストの傾向 Method and Definition
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対象書籍
「ライトノベル・ファンパーティー」で用意された「2004年度発行」(2004.3〜2005.2)の
・電撃文庫
・コバルト文庫
を底とする。
それぞれAmazonもしくはbk1からひいてきた表紙イラストがあるので、それに基づく。
電撃文庫&電撃hpデータベース(ぎをらむさん)にあった
・電撃文庫
・MF文庫J
・富士見ミステリー文庫
コバルト文庫全点目録(有里さん)にあった
・コバルト文庫
を底とする。
MF文庫Jは、概ねはMF文庫Jの公式頁にて表紙イラストを確認し、それに基づく。
また、公式頁に存在した中表紙イラスト(PIN-UP)についても検討した。
データ
素のデータはtsvで用意、ライトノベル・ファンパーティーのCGIで出力されるものに、
以下で述べるデータ項目を付したものとする。
データ項目の値は、数値(人数ならそのまま、checkbox有効値は1)ないし文字列とする。
データ項目
基礎事項
男 | 下行の「女」参照。 |
女 |
それぞれ男性人数、女性人数を数える。 デフォルメやら小さいショットやらのものは省略。 背景に溶けてるのやめ目立ってないものも省略。 背景で溶けかけてるけど結構主張が強い、とかは数える。 |
特記事項
並構図 |
主に二人の時によくあるが、登場人物が等価に並んでいる図。 背中合わせに並んでいる等のバリエーションも含む。 微妙な時、二人の間に力量差や上下関係が見えたら省略。 |
制服 |
学生服をさす。別途考察で利用するので特に分けた。 |
ふともも |
より正確を狙うなら「セックスアピール」ないし「ふともも等」にするべき項目。 だが実際にチェックしてみると、へそ、胸ちら、肩甲骨、鎖骨、首筋等は数える程しかなかったので、むしろふともも限定にした方が色々考察できて面白そう(かつ、僅かな誤差でセックスアピールの代用となる)と考えてこうした。 生ふとももの他、ストッキング等でも感じ入るものは数える。 |
ショット |
人物らの絵がどのぐらい描かれているか。 顔のみ、胸、腰、膝から上、全身、で分けている。 顔と胸、胸と腰、腰と膝の分類は微妙。 複数人物が居ても、全員概ね同じぐらいのショットになる事が多いが、 著しく違う場合は目だったキャラの状態に着目。 |
衣装 |
コスプレや萌え等、特筆されるべき形態についてのメモ。学生服は別枠にあるので除く。 衣装コード的には、メイド、巫女、ナース、着物、ドレス(ゴスロリ等?)、水着、露出(裸〜微量布等)といった項目。 他、猫耳等も加えている。 複数有る場合は「、」で区切って入力した。 |
データ項目からの分析
男0で主人公不在、(男1)女1でカップル、(男1)女2で三角関係、(男1)女3以上でハーレム、と予想がつけれる。
男(主人公)は居ない場合が多い事が後に判ったので、男性人数は判定に加えない考えも有り得る。
ふともも+衣装で、「読者サービス」といった項目の代用となる、と考える。
肌がある程度露出してるか、特異な衣装をしている、という事で。
データ項目における問題点
以上は、男性レーベルでの話である。女性レーベルの場合は、
カップルやハーレムについては、男女を逆転の事。
ふとももや衣装については、「男性のセックスアピール」を考える必要があり、まだ要検討課題である。ふとももじゃあないだろうしなあ。衣装コードもかなり変わる。変わる事は判るが、どのような項目にしたらいいかは無学につき判らない。
特記事項についての説明
並構図 |
主役級らの力関係=物語の構図を暗喩するものとして、データを集めたく思った。 |
制服 |
学生服=対象読者を暗喩するものとして、データを集めたく思った。 学生服=読者と重ね合わされる現実、を暗喩するものとして、データを集めたく思った。物語の構図が、全くの異世界に飛ぶというものから、身の回りの不思議系に移りつつあるのではないかというあたりの検討データとして集めたく思った。 |
他・特記事項案
どれも1)データ収集が大変そう
2)費用対効果というか、興味対象としての価値
で二の足を踏んでるもの。
主役
主役が描かれているかどうか。
主役の相方が描かれているかどうか。
語り手が描かれているかどうか。
これらは、イラストからだけでは判らず、粗筋や本編を読む必要がある。
構図
登場人物らのレイアウトはどうか。
背景は書き込まれているかどうか。
色彩はどういうものか。
画力
人物の顔が真正面と45度と真側面以外にあるか。(あおりや俯瞰等も含む)
背景は書き込まれているかどうか。
絵柄、等身、目の大きさはどうか。
キャラ
髪型はどうか。(短髪、長髪)
髪の色はどうか。
目の色はどうか。
衣装はどんなものか。
読者サービス関連の分類も含む事になる。首筋肩へそふともも足首等細かく皮膚露出位置を特定とか。
客観的かつ有用な項目であるか。
主観的な場合、それ担当の者が全てをチェックできるか。
主観的でも、全チェック担当者を複数人用意し、それの平均等で有意とするか。
あたりを考慮しながら検討する必要がある。
他・特記事項案・自分メモ
表紙絵を誰が飾っているのか、主人公か、それともヒロインか、というのを知りたかった。
男女でカウントしたが、主人公が男(女)という決め付けは、特に最近になってからは怪しいと感じた。ので、単なる男女カウントでは足りない。
・主人公が男性か女性か
・その主人公が表紙に居るか
を追加カウントしないと駄目かも。
この場合粗筋等から主人公を把握する作業も必要になる。
色気の度合い移り変わりがどれぐらいか、を知りたかった。
客観基準でふとももと衣装を測ったが、これだけでは微妙。
・(ある程度の主観でいいので)僅かでもサービスがあるか、普通にサービス(萌え・エロ)か、露骨にサービス(エロ)か、の3段階ぐらいで測り直し
を追加カウントしないと駄目かも。
具体的にナニに萌え・エロったかも記述すべきか。
物語の身近度を知りたかった。
典型的な異世界モノ、勇者モノと対比して、日常ちょっと踏み外し系があると思うのだが、その比率。
学生服を数えることでそれが判るかと思ったが、今ひとつ微妙。
剣と魔法系は見ただけで判りそうなので、むしろそちらを測るべきか。
・ファンタジー異世界か、宇宙船ロボSF異世界か、それ以外
を追加カウントすべきか。
物語の構図を知りたい。
絵を見てると表紙のキャラクタ配置で物語が見えてきそうだ。
主に、キャラクタの顔の位置が
・「・」一人で居る
・「|」縦に並ぶ
・「―」横に並ぶ
・「\」斜めに並ぶ
・「/」逆斜めに並ぶ
・「△」三角に並ぶ
・「▽」逆三角に並ぶ
・「 」並ばない
ぐらいに分けれそうだ。
題字の構図を知りたい。
縦、横、中縦、中横ぐらいになるだろうか。中にあれば、イラストに重きを置いてないか、分断(あるいは半分)でいい構図という事だろうし、縦であれば、人体を上から下まで魅せたい構図という事になるのでは。横だと、広がり、多数の登場人物を描きたい、かな。
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