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作品評
神様家族 2 発育少女

著者 : 桑島由一
絵師 : ヤスダスズヒト
ISBN : 4-8401-0871-4
page : 259p


新月お茶の会 /
   「神山佐間太郎は、神様の息子である」このシリーズ中に幾度となく登場するフレーズ。「神様一家の跡継ぎ息子は学校も恋も思いのまま! でも、ホントにそれでいいの?」一巻のオビに載せられているフレーズ。そして、このシリーズ全体への導入説明としては多分これで十分なのです。
 この、単純にして世界観もキャラクターも物語りもすべて織り込まれた前提。これがこのシリーズ全体の肝。その二巻にあたるのがこの「発育少女」です。
 本来単発で終わるはずであった作品の、シリーズ化した第一作目である二巻とゆーのは、古来からとても難しい位置に存在しています。すでに存在する設定を引き継ぎ、新たなシリーズ全体への導入として機能し、なおかつひとつのまとまった作品でなければならない。
 そこを軽々と乗り越えてみせるこの作品こそが、桑島由一の実力なのかもしれない。
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