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作品評  /  イラストへの評を見る。
ワーズ・ワースの放課後

著者 : 杉原智則
絵師 : 瑚澄遊智
ISBN : 4-8402-2454-4
page : 295p


辰巳鱗太郎 /
  「頭蓋骨のホーリーグレイル」の杉原智則の、人呼んで
“ツインワールド・ファンタジー”です。

主人公の「ぼく」こと新藤誠は、ある日、ファンタジー世界で
王子となっている自分の夢を見ます。話が進むにつれ、その夢の
見る頻度はだんだんと増えはじめ、さらに現実世界との
奇妙な一致なども現れていき、どちらが夢でどちらが現実なのか、
その境界線がだんだん曖昧になっていきます。
その描写も見事のひとことです。

というか杉原さんその人がそもそも文章が巧いので、
話にぐいぐいと引き込まれていった気がします。
個人的に一人称視点の小説が好きなのもありますけど。

なんか話のプロットだけ読むと、パッと見、
「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」っぽいですが、
それとはまた別ベクトルな気がします。一番近いのは「マトリックス」あたりかも。

後半、というか「下巻」になるとだんだんダレてくる感があるので、
読む時は上下巻まとめて買ってから読む事をお勧めします。
いや、でもそれを抜きにしても断然面白かったんですけど。
瑚澄遊智さんのイラストもいい味出してます。とにかくお勧めの一作。

「頭蓋骨〜」の方はまだ未読ですが、今度読んでみようかなぁとか。うむむ。
( 辰巳鱗太郎さんの紹介ページへ )


新手のスタンド使い /
  読みやすさとキャラクターへの感情移入のしやすさが良いですね。ありがちかもしれないけど、そんな王道をしっかりと読ませてくれる作品は良いと思います。
( 新手のスタンド使いさんの紹介ページへ )