|
|
魔法遣いに大切なこと2 真冬の夢の静寂に
著者 |
: |
枯野瑛 |
絵師 |
: |
よしづきくみち |
ISBN |
: |
4-8291-6218-X |
page |
: |
220p |
|
さかなや
/
|
|
とにかく情景描写が綺麗な作品です。構成も見事で、特に冒頭のシーンとクライマックスの使い方がとても上手でした。 一応、ミステリーらしいので、それっぽい内容紹介をしますと。 純白の雪の中、別れを告げた白い少女。そして、一年半ぶりにこの街に帰ってきたという不思議な少女。交錯する回想と再会の中、一見同一人物に思える二人の少女には、しかし小さな違和感がつきまとっていた…… ってな感じでしょうか。 |
(
さかなやさんの紹介ページへ
)
|
ヤマタ
/
|
|
いやもうなんで? というのが読み終わった直後の感想でした。 ストーリー自体は実にオーソドックスで癖のある作風でもなく、こじんまりとした話とすら云っていいかもしれません。だというのに、読後はもう呆然。作品世界の余韻に酩酊。この作者なにものー? と作品に感動するだけじゃなく、こんな作品を作り上げた作家先生の方にまですごいよこの人、と感動してしまった次第です。 例えるなら、ハンバーグや肉じゃがというありふれた料理を、別に特別な材料や調理法を使って作ったわけでもない癖に、食べたら眩暈がするほど美味しかったというような。 ぽんわりと温かく、胸のすくような爽快さとしっとりとした穏やかさの同居する、なんてことはないけれどじんわりと心に染みるお話です。 読んで、私はとてもとても幸せな心地になりました。 私にとっちゃ、この作家さんが魔法遣いです。 |
(
ヤマタさんの紹介ページへ
)
|