魔術士オーフェンはぐれ旅(19) 我が聖域に開け扉(上)
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魔術士オーフェンはぐれ旅(20) 我が聖域に開け扉(下)
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この上下巻で本編20冊に及ぶ物語は終結した。この結末、また、主に第二部の構成について納得の行かない人は多かったと思う。それは認めざるを得ないところであるだろう。であるが、それでもわたしは主張する。このシリーズは成功であったと。 それはひとえに、全編を貫いたオーフェンという主人公の存在感故にである。 この作品は、まさしく題名の通り、主人公オーフェンの物語であった。その視点から決して外れることなく、飽きさせることもなく、ただ一人の男の一つの成長を描いたサーガなのである。この作品の成否を決めるポイントはそこにある。 自己犠牲を否定し、勇者を否定し、「世界を救う」パターンのすべてを否定したその結論は、オーフェンにしか出来ないものであった。そして、オーフェンはそれしか選択しない、という必然性を備えるものであった。 また、その結論自体、類を見ない――しかし、素晴らしい。わたしはこれだけの説得力を持った救済の答えを、他にしらない。
超人は世界を救えない。世界など誰も救えない。 けれど、生きていくことは出来る。
たとえ構成が乱れていても(「悪魔」と「緑」は上下巻にするべきだったし、「来訪者」は一冊分も必要なかった)、たとえ細部があやふやなままであっても。 大事なところが大事なままに、思想が貫かれているなら、そしてそこ(だけでも)強烈な感動をもたらしてくれたのだから。 すべてを帳消しにして、なお評価を与える価値があるのだ。 そして何より約九年の感謝を込めて、わたしはこの作品に投票する。 |
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エンジェル・ハウリング7 帝都崩壊1―from the aspect of MIZU
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最初の方でやめた。 フリウ編でのれなかった。 断言しよう。もったいない! この巻で化け化けです。秋田節本領発揮。 つくづく秋田モノは全体で見なければならないと痛感。 また、単体で見てもこの巻は秀逸です。 主人公の成長・・・というとくさくなりがちですが、 そういった臭いをまったく持ちません。 手垢のついた「感動」に飽き飽きしている人に、是非。 |
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ZOO
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ライトノベルなのかはけっこう疑問なんだが。 でもやっぱり面白いんだよなあ。 折込チラシの本人の弁「ぼくの右端と左端が詰まってます」 が一番端的にこの作品集をあらわしていると思う。 乙一を知りたい人はまずこれを読もう。 そういう意味もあって、これが現時点で一番好きな乙一作品でもある。 |
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