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応援メッセージ検索結果

『 書評者 : 狩田英輝 』 という条件で検索したよ!
5 件見つかりましたわ。そのうちの 1 〜 5 ( 表示数=5冊 ) 件を表示しますわ。
本を読まないとネタがないし、本を読むと他のことができないんだよね
ユーザーが欲しいのは言い訳じゃなくて結果ですの!

[image:bk1] タイトル 天槍の下のバシレイス 1 まれびとの棺 上
シリーズ 天槍の下のバシレイス
著者 伊都工平
イラストレーター 瑚澄遊智
レーベル 電撃文庫
書籍コード ISBN4-8402-2839-6
発行年月日 2004-10-00
備考
書店 amz / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
玲朧月 今回の対象作品中で、発売を心待ちにしていた作品。そのわりに発売日まで発売されることを知らなかったというお間抜けぶりはけっして自分が間抜けなだけではない。
その原因の20%くらいは電撃hpに短期集中連載されていた時とは題名が改定されていたからである。普段から情報収集を怠らなければそんあことはないだろうということはわたsには当てはまらない。なぜならば発売日に手にとる楽しみのために事前情報はあまり仕入れないからである。

前置きはさておき、「天槍の下のバシレイス」である。
カテゴリーとしては「斜陽の人類世界」(というカテゴリーがあるのか知らないけど)を中心にした群像劇といったところだろうか。

主人公たちに目立つ特殊能力がないという意味ではあまりライトノベルっぽくない。文明が緩やかに後退しつつある世界。現代よりも昭和40年ごろに近い生活水準の中で、ごく普通に存在する超技術「高度虚像物質」(ディノス)、多脚機動砲台、質量刀。
これらの超技術でもって挑むのは異文明の産物である"塔"と巨大生物群"剛粧"
…あ、挑んでるわけじゃないか。実は防衛闘争であったりする。
話の筋だけならば戦闘を中心にして進みそうだが、でも戦闘がメインというわけではない。
むしろ日常の話が中心で、そのなかに異常({{文彦の在り方やパリカリアの存在など}})を織り込んでストーリーを展開させていく。物語に強く引き込まれる感覚を感じたのは久しぶりだった。

そういえばこの作品、シリアス?なストーリーのわりには、やたら{{お風呂}}の描写に力がはいっているような気がする。挿絵も多いし。
みづき 著者である伊都公平氏のデビュー作、第61魔法分隊シリーズは第1巻では「イナカの町で繰り広げられる国家間レベルの陰謀、戦い、何より愉快な警備隊の日常」というものでしたた。
2巻以降はタイトルである「第61魔法分隊」自体が全く活躍、というより機能しません。メンバー一人一人がそれぞれ単独で動き回り、群像劇になってしまった。まあそれはそれで面白かったのですが。

そんなこんなでなんとか終止符を打ったデビュー作「第61魔法分隊」に続いて放たれたのがこの「天槍の下のバシレイス」。元の連載時のタイトルは「西方世界剣魔攻防録」という第61魔法分隊と同様のセンスが前面に出まくった誤解をあえて招くようなファンタジック溢れるタイトルでしたが編集の賢明な判断で改題。ちなみに僕は前タイトルが好きでした。ロゴもカッコイイし。いや本当に編集の判断は皮肉もなしで賢明だとは思いますが。

話がズレましたが、本作「バシレイス」は「魔法分隊」1巻での「イナカ町で繰り広げられる愉快な警備隊の日常」をやり直したものだと僕は思っています。
また、その「やり直し」はファンタジー世界から現実世界へと舞台を変えることにより、より読者に親密感と感情移入を促しやすくし、ただのやり直しで済ませていません。

とりあえず話は変わりますが主人公、川中島敦樹嬢は名前も男らしく性格も男らしく表紙でセーラー服、口絵に半裸絵まで描かれているというのに性別がよく間違われますが立派な現役女子高校生です。

電撃文庫の主人公キャラクターの中でも抜きん出て男というより漢らしいと思いますが……。
mikazuki 榊版ガンパレードマーチ、ディバイデッド・フロントときたので少年少女戦場もの第3弾。

本作を含むこれら三作の世界観における共通点。

・現代に近い近未来、あるいはそれに類する時代の日本を舞台としている。
・日本を含む世界は異界からの怪獣型の侵入者の脅威にさらされている。
・それらの侵入者と隔離された地域での戦闘を行っている。
・主人公たちは少年や少女で既存の軍隊、またはそれに類する組織に編入され侵入者との戦闘を職務としている。

3作だけとはいえこれだけ共通のフォーマットを使っているというのは興味深いことだと思います。
もちろんこのフォーマットに対する説明付け、設定付けはそれぞれ工夫されていますが。
戦争を描くことを避けつつ戦場を作り出すために有効な舞台設定ということでしょうか?


この天槍の下のバシレイスはその中でも学園もの的な部分が強く、ミリタリー色は希薄です。
主人公たちは普通の高校に通っていて、そこでの級友たちとのふれあいが魅力の一つ。
反面、世界設定から連想するような戦場の雰囲気、閉塞感、死の予感といったものはあまりなく、それが人によっては長所であり短所でもあるかもしれません。
わりと気構えなく楽しめるのであまりハードな戦場ものには尻込みする人にもオススメできます。

こういうやりかたもありかなと思いまして、一つの作品単体としてだけでなく作品横断的にオススメをしてみました。
toshi-ko 脚付き戦車は、漢の浪漫!?

コミュニケーション不能な謎の生物との戦いを描いた話はいろいろあるが、だから同じものがあるからダメって言う判断で読まないのは後悔すると思うシリーズ。

とにかくこの作品のウリは、多脚砲台や、連装刀と言った、巨大生物と戦うためのギミックがユニークという点でしょうかねぇ。

使用者の思い通りに大きさの切り替る連装刀や、足の付いた戦車はなかなか面白いギミックだと思えます。

やはり、戦車は六脚であるべきです。

ただこのシリーズは、生き残りをかけた戦いでなく、戦いが日常となった世界での少年少女の日常を描いている点が他と違う視点ではないでしょうかねぇ。

あと、戦場が神戸なので、地元の人にはなかなか楽しめるのではないでしょうか?
HAYA 近未来、突如世界に出現した未知なる文明、そして生物。それと戦うは、ハイテク兵器で武装した高校生たち。そんな感じの設定。こういう話は、設定から入る方が多いと思うのですが。
個人的には、やはり主人公の敦樹という少女の魅力が、すばらしいと思います。{{仲間を死なせてしまった過去に取り憑かれ、戦うために生きることを己に課していた彼女が、仲間や友人、大人たちとふれあい、共に戦うことを通じて、生きるために戦うことを知ってゆく過程}}。物語の軸はここにあり、だからこそ、危機的状況の中でも日常を大切に、楽しく生きている人たちをあえて描いているのだ、と思います。
彼女の男気あふれる戦いっぷりも、またそれをサポートする個性的な仲間達も上手に描かれています。
前作の『第61魔法分隊』とは、仲間メンバー一人一人に焦点を当てていく群像劇という点では似ているのですが、この作品は主人公の魅力を中心に据えているという点で、成功している、と思いました。
ふらつき 謎の生物の襲来に緩慢と滅んでいく人類。その世界で戦う少年少女を描く話。といったところでしょうか。

本来ならば非常にシリアスになるこの設定ですが、この作品では味付けが違います。
戦闘に身をおく少年少女にも学校はあり、それぞれの日常があるのです。また、そんな世界のクラスメイトもそれぞれの普通と何ら変わらない日常を送っているのです。
多脚砲台や連装刀のかっこよさに目がいきがちで、もちろんそれもかっこいいのですが、実際にはこの作品の真の魅力は主人公たちの日常にあります。思い思いに日常をすごす戦うべき少年少女たち。また、それを支えるというよりは囲む、変なクラスメイト(主人公たち以上にライトノベル的変人ですらあります)。人類が滅ぼうとしていても、そこにはテストに悶え、恋に悩む、今の世界に生きる僕らと何ら変わらない高校生がいます。

戦闘と日常。むしろ戦闘の中にある日常の物語です。
えっと、なぜか百合分がほのかに配合です。
狩田英輝 浪速の高機動百合夫婦漫才第一弾。巨大生物におそわれ、分断された黄昏の世界を日本一漢らしい女子高生が眼鏡っ子の奥さん連れて鉄板担いで駆け巡ります。
日常生活の細やかな描写と、ゲテモノ兵器のオンパレードの対比がたのしいですね。
極楽トンボ 他の人もおすすめされてるし、もはや時間がとれないので一言だけ。
設定にすっころびました。
あと日常の描写に力を入れてるところもなんか気に入りました。
応援メッセージ・イラスト部門
玲朧月 人物がうまい・かわいいのはライトノベル系では必須だと思うが、その上できちんと人物を描き分けられて、その上メカもうまい人となると実はかなり少ないと思う。
瑚澄遊智さんはその少ない中の一人だと思う。
メカ物を描いているところを知らなかったのだが、この作品で初めてみた多脚砲台のメカ・デザインや小物類の設定は、十二分に世界感を膨らませてくれていると思う。
ライトノベルにおいて挿絵の要素はかなり比率が高いと思うが、たまに首をかしげるイラストと内容があっていないと感じられるものがある。その逆に互いに作品世界を膨らませてくれる"幸せな出会い"の一つだろう。
ちなみに裏表紙は二巻表紙登場のデフォルメキャラが描かれている。これに気づくのはずいぶん遅れました。

一巻では読者サービス(笑)が多いのが特徴。
中でも駿逸なのがP51。…すっごく{{オヤヂ}}っぽい敦樹とちょっとギャグ気味の佐里がかわいい。

[image:amz] タイトル かくて災厄の旅ははじまる トワイライト・トパァズ 1
シリーズ トワイライト・トパァズ
著者 佐々原史緒
イラストレーター 瑚澄遊智
レーベル ファミ通文庫
書籍コード ISBN4-7577-2057-2
発行年月日 2004-11-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
かげつ 厄介ごとに巻き込まれた師匠のためにがんばるおちこぼれ主人公、というとわりとありがちに見えますが・・・実に地道です。漂う生活感が持ち味です。(たぶん)
そしてメインは家族愛!家族だからこそのしがらみや対立、葛藤があちこちで繰り広げられていきますが、どんな風に収束していくのか楽しみです。
千年賢者アダマスと始祖ドーナことオニキスちゃんの友情物語が気になる方は前々作「サウザント・メイジ」もど〜ぞ。
極楽トンボ 有能だけど問題ありまくりな師匠にふりまわさる弟子。いつまでも続くと思っていたこの日常はある日突然終わりを迎える……
一見地味な部分がありますが、まずはなんといっても師匠に振り回されつつ健気に頑張る
弟子・トパァズを思わず応援したくなります。
脇を固めるキャラもいきいきと動くし、魔法などの世界設定もおもしろい。
こう書くとコメディ色が強そうですが、そういう中に主人公の葛藤などもきっちり詰め込まれていてお笑いだけに終わらない部分にまた好感が持てるのです。

作者の既刊である「サウザンド・メイジ」シリーズとは、世界設定がかなり深くつながっている、ようです。実は私は未読なのです。
どうも読んだ方が良さそうですが、読まなくても大丈夫な作りになってるのでご安心を。
ひさ 同著作「サウザント・メイジ」シリーズの続編。前作のオニキスに代わる新たな苦労人・
トパァズ視点の一人称文章で容易く感情移入させられたりとか。魔導力もへっぽこなせいか
妙に愛着も沸いてしまい、「頑張れ女の子、負けるな女の子」とついつい応援したくなる。
kaiei 前シリーズから年代が数百年下った時代の新しいサウザント・メイジシリーズ。
アマダスちゃんのボケっぷりが健在で嬉しい限りです。
今度の主人公の女の子はもう現実的で健気で非常にかわいいです。{{実は師匠ラブーな所とかも。}}

時代が下ってもどこかコミカルで実は真面目な作品で、すごく楽しめます。
狩田英輝 前作「サウザント・メイジ」から500年。再び始まる硬玉の賢者と、その子孫と、振り回されるかわいそうな女の子の物語(笑)
一行に世界を描き出す作者の腕前に酔ってくださいな。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:amz] タイトル 天槍の下のバシレイス 2 まれびとの棺 下
シリーズ 天槍の下のバシレイス
著者 伊都工平
イラストレーター 瑚澄遊智
レーベル 電撃文庫
書籍コード ISBN4-8402-2847-7
発行年月日 2004-11-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
みづき 世界各地に突如現れた「塔」と同時に現れた「剛粧」という生物によって東西を分断された日本を舞台に繰り広げられる、学生たちを主人公とした防衛戦の物語。

上巻では世界観設定に様々な疑問が生じましたが、この下巻ではそれらを解消し、同時に主人公、川中島敦樹にとって昔の仲間の仇である「幽霊剛粧」との決着がつけられます。

冷静で生真面目な敦樹と、幽霊剛粧との戦闘が最大の見せ場ですが。

軍神大回転!咲き乱れる百合の花畑!

となんだか別の意味でぶっ飛んでます。というか会って1年程度なのに何あの夫婦っぷり。

作者が意識しているのかそれとも天然なのか判別がつきませんが、妙に多い女子キャラクター。文体さえ変わればプロット同じ、セリフ同じでも完全に萌え作品になるんだろーなー……。
toshi-ko 脚付き戦車は、漢の浪漫!?

今回のメインは、多脚砲台同士のバトルでしょう。
これはもう、キャタピラでは絶対不可能ですし、砲台を固定しないのも納得がいくだけの熱さがここにありますね。

確かに、連装刀を切替え切替え戦う敦樹もなかなかなのですが、

ビルは登るわ、ジャンプはするわ、挙げ句の果てに砲台同士でクロスカウンターしてみたりと、

ちょっと想像絶するバトルにやっぱり戦車は脚だよなぁと納得してしまいます。

今回は大阪を舞台に派手な戦闘を行うので、地元の人にはなかなか楽しめるのではないでしょうか?
玲朧月 二巻である。今のところ(2005年5月現在)続編の様子は見られないので、もしかしたら最終巻。いちおうストーリー的には切れても良い内容ではあるが、でもいろいろと作られている設定がもったいないと思う。
前巻とは変わってやや戦闘が多くなる。
前半一章分は書き下ろしで、白井先生メインの話。日常描写かと思いきや、重要な設定がいくらか示唆(伏線)されている。

そして後半は打って変わって怒涛の戦闘シーン。
最大の敵であるファンタズマとの遭遇戦により文彦が重傷、防災団は戦力を減らし、その上とある事情から敦樹と佐里は二人でファンタズマ率いる剛粧5000匹との決戦を余儀なくされる。
ここでいくつもの謎や{{ファンズマや佐里の}}意外な正体が怒涛のごとく提示され圧倒されるが、それを遥かに上回る迫力を見せ付けるのが多脚砲台の{{原型たる戦術歩行艦パリカリア}}。
単独で剛粧の群れを圧倒どころかものともしない威力をみせつける。
それだけの性能を持つ{{戦術歩行艦}}と互角に戦うファンタズマとの戦闘がやはりこの巻最大の見せ場だろう。

様々な設定や謎が明かされてはいるが、それ以上に魅力的なキャラたちの今後の話をぜひ読みたい作品である。
只一人 少年少女の戦争モノ。
日常と戦闘が非常に上手く書き分けられていると思います。
どちらの描写も細かく、わかりやすく。
こういうジャンルに必要な「書き分け」が出来ている+魅力的なキャラクター。
続編を期待しています。
狩田英輝 難波の高機動人情百合夫婦浪漫第二弾。
激闘偏ですが、なぜだか百合の花咲き乱れています(^^;
応援メッセージ・イラスト部門
玲朧月 一巻と並べてみると一枚の絵を二冊に切り分けたことがわかります。配色もほぼ同じ。ロゴなどの配置もちょうど逆になるようになってます。
これはデザイナーの手腕? それともイラストレータの注文?(あるいは逆)
ディノス制御の巨大鍵の中身がキ-ボードなどのデバイスになっているのが見えます。
なるほど、あの大きさはそのために必要だったのカー!?

一巻では読者サービス(笑)が多かったのに比べ、ストーリーが緊迫する二巻ではメカやシリアスな挿絵がほとんど。その中で口絵はやや落ち着いた日常のシーンになってます。この辺の緩急のつけ方が好み。

[image:amz] タイトル かくて流転の定めはつづく トワイライト・トパァズ 2
シリーズ トワイライト・トパァズ
著者 佐々原史緒
イラストレーター 瑚澄遊智
レーベル ファミ通文庫
書籍コード ISBN4-7577-2097-1
発行年月日 2004-12-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
極楽トンボ 有能だけど問題ありまくりな師匠にふりまわさる弟子の奮闘記その2。
この辺からシリアス色が強くなるんですが、それでも殺伐になりすぎない程度にコメディがうまく挿入されていて気持ちよく読み進めることが出来ます。
ああ、この健気なトパァズが報われる日は来るのでしょうか?
狩田英輝 舞台や、登場人物などが少しずつ「サウザンド・メイジ」と交錯して、めぐる時の円環が回り始めます。
その一方でのアダマスちゃんの叱られ萌えっぷりがたまりません。
応援メッセージ・イラスト部門
ひさ 他の作品の挿絵も総じて好きなイラストレーターさんなのですが、特に
これに照準を合わせた理由は……トパァズの胸がイイ!(口絵参照のこと)

[image:amz] タイトル しずるさんと底無し密室たち
シリーズ しずるさん
著者 上遠野浩平
イラストレーター 椋本夏夜
レーベル 富士見ミステリー文庫
書籍コード ISBN4-8291-6284-8
発行年月日 2004-12-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
toshi-ko 妙な死体を推理する、しずるさんとよーちゃんのシリーズ2作目。
テーマは密室。

1作目に比べると、奇妙な死体っぷりはトンデモミステリーっぽくなくなった気がするんだけど、それでもやっぱりありえなさそうな死体っぷりは相変わらず、

基本的な部分はしずるさんとよーちゃんの会話だけでほとんど終ってしまうんだけど、

だが、そこがイイ!!

ミステリアスなしずるさんと、よーちゃんの二人だけの世界って、素晴しい!?
煉紅 しずるさんシリーズの二冊目。
ほとんどをしずるとよーちゃんの会話で終わってしまい緊張感とは
皆無な様子だけれどそこがいい味を出しています。
間にある小話も面白いです。
ぎをらむ しずるさんとよーちゃんは病室という密室の中から旅をします。
殺人事件の話題を通して外の世界へ。
はりねずみ「チクタ」の物語を通して内の世界へ。
これは、しずるさんとよーちゃんが外と内の世界を行ったり来たりする物語です。
永瀬望 Rocking Chair Detective Story いわゆる安楽椅子探偵もの。
ライトノベルでありながら結構話がまとまっています。

最初は絵師買いだったのですが、内容も当りだと思っています。
特に難しい言葉をほとんど使わず、また出たとしても
相方のよーちゃんに説明する形で、補足されます。
そうして、不思議な事件の解答を小さな部屋から一歩も出ずに
示すのですが、もっとも不思議なのは、しずるさん自身という
雰囲気が良いです。

ちなみにこれは2巻目で、1巻目もオススメです。
狩田英輝 不思議な事件のお話、と見せかけて、実はそれをケーキのクリームの様に間にはさんだ、しずるさんとよーちゃんの甘くて苦いやりとりがメインの百合小説だったりします。

甘さと苦さのまじり加減、惹かれあいながらすれ違い、すれ違いつつも惹かれあう二人の書き方が実に絶妙。
松葉蕗 間の小話「チクタ」の、少し抜けていて一生懸命な様子が可愛いです。
その物語を創造するやり取りをしてる、二人の少女の姿が、とても可愛くてそして切ないです_。

最初は、他の上遠野作品とカラーが違いすぎて戸惑いましたが
(しずるさんは、こう推理してるけど、矢張り宇宙人や人造人間の仕業に違いないよ、という感じで…。)

読み進めていくうちに、二人のやり取りが微笑ましくて、でも切なくて__!
と、何故かハラハラしてしまいます。「吸血植物」の夏場の草むらの場面が好きです。

そして、しずるさん名推理の場面になると、ビックリします。
「しずるさん、ずっと病室にいるのにスゴイじゃないか!一体、何者!?」と。
応援メッセージ・イラスト部門
ぎをらむ 単行本のイラストも素晴らしいのですが、雑誌掲載時はもっと素晴らしいです。(どういう訳か雑誌掲載時のイラストはほとんど単行本に載りません。)単行本でハマッた方は、是非、雑誌でもご覧下さい。
最初にしずるさんとよーちゃんに羽が生えた時は、しずるさんは悪魔、よーちゃんだけが天使でした。二人とも天使の羽が生えるようになったのは、富士見ミステリー文庫のシンボルマークが白い羽に変わったためだそうです。
リッパー よーちゃんがひたすらにかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいいいんじゃーーー!!!
永瀬望 カラー部分は、担当さんからの指定がイメージ優先で自由にという話で、作家さんの
ゴシックファッション好きというカラーが出ています。
挿絵部分はそれとは逆に、話の節目を的確に捉えた場所に解りやすさを重視した
内容になってます。

本編の内容に合わせて見事に描き分けていて見事です。
玲朧月 椋本夏夜さんのイラストは美しいの一言で済ましてもよいのですが、他作品に描いているイラストと並べてみるとすごいことに気が付きます。
どの作品のキャラクターかが見てわかるということに。
技法を変えているのではなく、キャラごとにきちんとデザインして描きわけているわけですね。
しずるさんシリーズではゴシックロリータ系のファッションがよく出てきますが、フリルひらひらのこのファッションを見るのはいつも楽しみです。
松葉蕗 表紙のしずるさんの豊かな胸元は、女性の私が見ても魅入られてしまいます。
質感、艶、重量感といい、素晴らしい表現力だと思います。
カラーイラストの文章、「檻の中の鳥は、翼があっても 飛べないのか、飛ばないのか-」の
文章に、表紙やカラーイラストが見事に添っていて素晴らしい。中表紙の{{天使の石膏像に座る拘束具に
縛られた}}しずるさんなんか本当に上手いなぁ、と感心させられます。
本文のイラストは、カラーと比べると、地味ですが手堅く場面を抑えていてより、物語に
入り込みやすくさせてくれます。