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ダーク・バイオレッツ 5 針の小箱
著者 |
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三上延 |
絵師 |
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GASHIN |
ISBN |
: |
4-8402-2492-7 |
page |
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295p |
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kaiei
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ダーク・バイオレッツは、ホラーアクションという電撃文庫の中でも 異質なジャンルの作品です。 電撃のホラーといえばMissingを思い浮かべる方も多いと思います。 ダーク・バイオレッツはその影に隠れて正直あまり目立ってないとは 思います。 しかし、内容は実に良作なシリーズです。 このダーク・バイオレッツ5 針の小箱は短編集で ストーリーの空白を埋める構成になっています。 短編集としての完成度も高く、これ一冊でも 読める構成になっています。 作品内の年表が巻末にあるのも◎。 オススメは表題 「針の小箱」と「影の館」。 「影の館」はホラーとしても恐い作品だと思います。 |
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ひはら ゆい
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「影の館」のラストがホラーしています。後味スッキリでないところが良いです。 |
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NOH
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「怖い」という感覚には「衝動・突発的な怖さ」「精神嫌悪的な怖さ」「予想できない怖さ」がありますが、 この小説の場合「じわじわと追いつめられていく怖さ」が最も凄い。
幽霊を見ることだけが出来る少年と、幽霊に触れることだけが出来る少女、 小さな町で起こる不思議な猟奇事件の原因である「常世の者」を倒すための武器は少女のみが扱える拳銃のみ。 事件が起こるたびに少女が魂を削ることで一つの事件が終わるが、それすらも次の事件のための布石。 まさに「真綿で首を絞められていくような怖さ」を味わうことが出来ます。 この感覚は巻を重ねるごとに強くなり、最後は息が出来なくなりそうなほど。 淡々とした描写と繊細な心象を表した作者の文章力には脱帽です。
この5巻は1〜4巻のエピソードの合間に起こった6つの事件をつづった短編集。 普通ラノベでは、長編の合間の短編は閑話休題的なほっとするような話が多いですが、 この小説の場合、その短編全てを映像化して欲しいと思うぐらいに怖い! 特に「影の館」という話はラストで鳥肌まで立ててしまったほど。
追伸:主人公の少年と、ヒロインの少女は何よりも強い絆があるのは明らかなのに、 いつまで経ってもラノベ的進展が見られないのも、息が詰まりそうでしたわ。ハイ。 既にこのシリーズは完結してて,別のシリーズが予定されているということですが,非常に期待してます。
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