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作品評  /  イラストへの評を見る。
失はれる物語

著者 : 乙一
絵師 :
ISBN : 4-04-873500-4
page : 301p


RA /
  この本はおいしい。
まず手に取り表紙を開いてみる。するとまず特異な送呈に驚かされる。
そして本編を読み進める。再掲が多い本だが、初めて読む人が楽しめるのはもちろん、乙一氏のすごいところは何度読んでも飽きのこない文章、そして世界の構築度の高さだろう。
そしてこの本書下ろし作品の『マリアの指』。
正直私はこの作品を読むためだけにこの本を購入したのだが、再掲されている作品たちを読み直した結果、再読にも関わらないほどの面白さに、大分読書欲が満足しているように感じた。
「今読んでもあまり面白く感じられないかも知れないな、導入部だけにしておこうか」と、愚かしくも当時の私はそう思った。
しかし実際に読み始めてみるとどうだったろうか。私はそのときのことをよく覚えていない。
唯一つの確かなことは、いつの間にか最後のページまで読みきって、圧倒され、放心状態の私がいたことだけだった。

私は、この本は1冊で最低3度はおいしい本だということを確約しよう。
( RAさんの紹介ページへ )


海燕 /
  現代娯楽小説の最先端を最速で疾走する鬼才乙一畢生の名作「しあわせは子猫のかたち」をはじめ、リリカルな感動とクールな戦慄をよぶ異形の小説六編を収録した短編集。時代を越えて語り継がれるべきほんとうの傑作がここにある。
( 海燕さんの紹介ページへ )


皓月 /
   乙一という作家がライトノベル作家であるかどうかは知らない。しかし、そうであると認められてここにいるのならば、この短編集を勧めざるをえない。

 ココロ打つこの空気/イメージ

 触れあいたくて触れあえなくて
 それでも僕は満ち足りているから
 君を、知っているから
( 皓月さんの紹介ページへ )