|
迷った。まずこれはソノラマ文庫NEXTからの再録だし、何より「ライトノベル」として推薦するならもっと他の作品があるのではないかと。乙一か、はたまた電撃文庫の某か、それともスニーカーの……。すごいライトノベルはたくさんある。 しかし、それでもあえて「ライトジーンの遺産」というよりSF作家・神林長平を推すことを選んだわけは、近年のライトノベルに与えた影響力の大きさ故――というのは戯言だろうか?
例えば「ライトジーンの遺産」の世界観は、人間の臓器が勝手に崩壊してしまうというシュールで突飛なモノだ。しかし作者はこの世界を現実離れした異世界として描くのではなく、あくまで主人公の生きる日常として描いた。「戦闘妖精・雪風」にはじまり、氏の作品の登場人物の「世界」に対する向き合い方というもの、よく似ている(もっとも、この意見には賛否両論あるだろう)。だからあえて言おう(……うーん、どうやら「天国にそっくりな星」の帯と被ったみたいだ^^;
ぼくらの「セカイ」は神林の遺産で動いているのだ!
……あ、神林先生が死んじゃったって意味じゃないですからね、悪シカラズ。 |