マリア様がみてる 真夏の一ページ
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敢えて投票しなくても、それなりに上位に来るだろうとは思いますが 昨年度のライトの中では何度も読み返した小説です。
マリみてシリーズでこの「真夏の1ページ」が群を抜いてすごい、 というわけではありませんが、シリーズに一票のつもりで投票です。 舞台であるリリアン女学園の設定の完成度が高く、いつまででも続けられそうなストーリーです。 (主人公の卒業か、主人公の姉の卒業で終わると思いますが)
このシリーズの面白さって、日常性にあるんじゃないのかなと感じています。 事件に巻き込まれるわけでもないし、イベント続発というわけでもない。 本当に普通の女子校(?)での生活を描いているだけ。 しかし深く引き込まれ、感情を揺さぶられる箇所も多い。 気持ちよく感情移入が出来るところも面白さでしょうか?
マリみてシリーズは「百合小説」とか言われますが、私にとっては全然そんな気がしないんですよね。 そのあたりに抵抗を感じて手を伸ばしていない方は非常にもったいないな、と思います。
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きみとぼくの壊れた世界
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この小説をライト系にして良いのかは分かりませんが、 個人的には03年全ジャンルのベスト10に入れたい作品です。
学園ミステリ風ボーイミーツガールな作品。 しかしミステリではなく、キャラクター小説でしょうね。 この作品では、ミステリ作品で言うトリックへの依存度は激しく低いと思います。 事件が起きなくても成立するストーリーではないでしょうか?
この作品の何が面白いのかと考えたとき、真っ先に浮かぶのが、 主人公の他人との距離の置き方や優先順位の付け方。
キャラクターの特異性(西尾作品の全作品に当てはまりますが) さえ気にならないので有れば、深く引き込まれる作品になると思います。 |
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アウトニア王国拾遺伝1 でたまか 青雲立志篇
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でたまかシリーズへの一票という意味での最新刊への投票です。 早く続きが出ないかな?と待っている時間が楽しみなシリーズの一つ。 同時に読み返しを何度もさせられる小説。
形式としては軽めの宇宙戦争物になるわけですが、争うことがテーマになっているわけではなく 「誰が正しいのかではなく、何が正しいのか」と、非常に熱いテーマが根底にあると感じられる小説です。
士官学校を出たばかりの謙虚でちょっぴりイイ性格の後ろ盾も何もない貧乏貴族である主人公を中心に とても好感が持てるユーモラチックなイイ性格のキャラクター達がストーリーを熱く織りなしていきます。
読書中に「信じるって何?」と、あざといくらいに著者に問いかけられている気がしますが、 それが気にならないくらいに次の巻に手が出るお話。 しかし電車の中で読んではいけません! きっと隣の席の方から、怪しい目で見られます。笑いを堪えきれないところも多いですから。
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