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同じ富士見ミステリーから出ているDEARシリーズを読んで 「この作者、恋愛要素に特化した作品の方が向いてるんじゃないかなぁ」 と、ずっと思っていたんですよね。 そこへ、ストライクゾーンど真ん中に150kmの直球が! と見せかけて 実はど真ん中150kmのナックルボールでした、という。
主に倫理感の問題から、賛否両論ありそうですが 女の子たちの間で揺れ動く主人公の描写が丁寧で、 ついつい先へと読み進めたくなります。 千夜子との初々しさに溢れる会話なんかは、読んでいて、 こう、部屋の中をゴロゴロ転げまわりたくなるような(笑
ミステリー文庫という名前に恥じまくりではある作品ですが、 単なるボーイミーツガールもの、と一言で片付けるには ちょっと勿体無い良作ですね。続刊にも期待です。 |