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作品評  /  イラストへの評を見る。
ROOM No.1301 おとなりさんはアーティスティック!?

著者 : 新井輝
絵師 : さっち
ISBN : 4-8291-6224-4
page : 254p


kai /
  同じ富士見ミステリーから出ているDEARシリーズを読んで
「この作者、恋愛要素に特化した作品の方が向いてるんじゃないかなぁ」
と、ずっと思っていたんですよね。
そこへ、ストライクゾーンど真ん中に150kmの直球が!  と見せかけて
実はど真ん中150kmのナックルボールでした、という。

主に倫理感の問題から、賛否両論ありそうですが
女の子たちの間で揺れ動く主人公の描写が丁寧で、
ついつい先へと読み進めたくなります。
千夜子との初々しさに溢れる会話なんかは、読んでいて、
こう、部屋の中をゴロゴロ転げまわりたくなるような(笑

ミステリー文庫という名前に恥じまくりではある作品ですが、
単なるボーイミーツガールもの、と一言で片付けるには
ちょっと勿体無い良作ですね。続刊にも期待です。
( kaiさんの紹介ページへ )


イー君 /
  一歩間違えば鬼畜エロ小説。
しかし、綾の価値観と主人公の恋愛感は不思議な魅力がある。
アダルトな描写も微妙にずらしつつ、その前後を徹底して描いており、主人公健一の普通なら共感しかねる行動も、妙に共感させてしまう力がある。

キャラクターが多々出てくるが、この一巻では伏線的なところもあり、続きを読みたくなる男版『放課後の音符(キイノート)』

また作者が同レーベルから出している『DEAR 少女がくれた木曜日』は、『七回死んだ男』や『タイムリープ』が好きな人ならかなりお勧めの時間物ミステリー。

逆に、この作品は1巻までの評価だが、ミステリー文庫というには、ミステリーではない。
少年の成長恋愛物語に、少し不思議な部屋と魅力あふれる女性群が登場する不思議な作品だと思う。

それにしても、この作者は各作品ともに目次の作り方がうまい。
( イー君さんの紹介ページへ )


やんち /
  発売当時は問題作と紹介されてた気がします。……主に、某掲示板で(笑)。
今では……(汗)。

まだ、一冊しか発売されてないので、「紹介編」といった感じですけど……。
いろいろと、直接描写が出来ない箇所もありますが、その分、主人公の心理描写だとかが巧くなされているように思えます。

むしろ、主人公がこれからどこまでひどい状況に堕ちていくかが興味深かったりするので、現在まで続きが出ていないのが残念。
( やんちさんの紹介ページへ )


森のゴブリン /
   すごく、衝撃的でしたね(笑)一瞬間違えてフランス書院系の美少女ものでも買ったのかと思いました。
 こういうエンドの決まってる小説はどう広がり、収束していくかというのを見るのは好きです。結構裏切られたりしますけどw
 この作者さんの作品は、いそうでいない感じと、じれた恋愛の感じがとても好きです。
 ただ今作はプロローグ的なところなので、本当の評価は次巻以降になると思います。期待してます。
( 森のゴブリンさんの紹介ページへ )