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siroaki

推薦図書
・ 導きの星 IV 出会いの銀河
・ 第六大陸 1
・ 第六大陸 2
・ たたかう!ニュースキャスター 2 B型暗殺教団事件
・ ARIEL 20


イラスト評




導きの星 IV 出会いの銀河
  文明育成シミュレーション(?)小説の最終巻。
人類が導き者となって、
他星の知的生命体の文明の行く末を見守るお話。
3巻目までは、地球人類の今までの文明史を追ったかのような話。
もちろん、主人公たちは見守るだけの存在でなく、
ある程度の干渉はします。
最終巻は、盛りだくさんで、ちょっとはしょりすぎかな。
もう後1巻ぐらいあった方がよかった。
人類は、他星の知的生命体を見守る存在ではあったが、
実は、さらに超知生体が存在していて、
人類もその監視下に置かれていた。
人類と見守ってきた知的生命体がとうとう戦いを開始する。
この戦いも実はその超知生体が仕組んだこと。
主人公は超知生体の存在に気づき、
超知生体との対話を望む。
最後は、ここでは書かないけど、
あまり納得できる終わりではなかった。
でも、それは自分が人類であるからだろうと思った。
3巻目までは、人類の文明がどのうようなものであったのかが、
改めて見直せる。
最終巻は、知的生命体がどのように向かっていくべきかというのが
示されているのだと思う。あくまでも作者の思いだが。
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第六大陸 1
  近未来、民間会社が月に結婚式場を作ろうという壮大な話。
現代の技術をちょっとだけ進歩させただけで、
十分起こりうる未来を予見させてくれる。
著者小川一水は、現場で働くプロフェッショナルを描くのがお上手。
今回は、土木屋が主役だけど、ロケット屋やいろんなプロフェッショナルが出てくる。
出てくる人物は、いい人ばかりでちょっとあれなんですが、
その道を極めた、または極めようとするギラギラとした情熱がすがすがしい。
1巻目は、まず月面に足がかりとなるベースを作ったところでおしまい。
全2巻で終了する話だが、1巻目を読めばかならず2巻目が読みたくなる。
ヒロインである妙が月に結婚式場を作ろうとした本当の目的が気になる。
なんにせよ、世の中がみんなで暗い方向を見ている中で、
まっすぐ上を向いて事を成し遂げようとする話は
今の世の中には必要だと思う。
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第六大陸 2
  月に結婚式場を作る話の2巻目にして最終巻。
月にベースを築いて、結婚式場は着々と完成へ向けて、
という風には、小説だからいくわけがない。
ということで、妨害、事故とあらゆる不足の事態が起きる。
1巻目に比べるとトラブルが盛りだくさん。
トラブルを解決しながら、目標を達成するという
黄金のパターンです。
最後のあれは、ちょっと大風呂敷を広げすぎな部分というか、
ちょっと蛇足な気もします。
2巻を通じて思うことは、
月で暮らすことは別に不可能ではないという思いが
強くなったこと。
宇宙に人類が出て行く動機がないということで、
有人の宇宙飛行は否定されがちだけど、
地球だけじゃ、人類は狭い。
将来、そうなったときの礎を今のうちに築いておきたい。
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たたかう!ニュースキャスター 2 B型暗殺教団事件
  もしもニュースキャスタが正義の味方だったらという話。
作者の夏見正隆さんは、航空機のライセンスを持っていて、
私のファルコンや僕のイーグルでの飛行機同士の空中戦の描写の部分では定評がある。
でも、この人の魅力はやっぱりへんてこな思想を持った悪役キャラたちでしょう。
大体、権力を持った人は高潔な人物かどうしようもない悪役に分類されるのだが、
悪役の人たちの鬼畜っぷりがおもしろい。
水戸黄門の悪代官そのまま。
でもって、結局そいつらは正義の味方に駆逐される。
勧善懲悪的なストーリーなんだが、変に現代社会を風刺するから、
実際に、こういう人物っているのではと錯覚さえ覚える。
主人公は正義の味方だけど、その活動のおかげで、
本業に支障がでてニュースキャスタを下ろされるため、
いつも愚痴ばかり言う。
そんな感じでいまいちぱっとしない主人公なんだが、
話はそれなり面白い。
悪役キャラの鬼畜っぷりがほんと笑える。
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ARIEL 20
  15年の長きに渡って続いてきたARIELも20巻目で最終巻となった。
初刊刊行当時ライトノベルという言葉はなかったけど、
そのときから存在は知っていて、
実際に読み始めたのは、10年ぐらい前から。
ということで、ライトノベルでは最も付き合いの長かった。
設定は侵略してきた宇宙人を迎え撃つというものだが、
地球人のARIEL(ロボットの名前)は、
宇宙人の兵器には、当初から全く歯が立ちません。
この辺がロボットアニメとは違うところ。
じゃあなんで宇宙人に地球は攻め滅ぼされないかというと、
それは、攻めてきた宇宙人は侵略会社で
銀河帝国から侵略を請け負っており、
短期間で攻め滅ぼすより、
ちまちまと攻めて補助金をがっぽりもらう方が得だと
考えているから。
なかなか、いいアイデアです。
攻める側のキャラクターもかなりおもしろいから、
途中からは、宇宙人側の話が多くなったような感があります。
それでも当初の予定通り、全52話で大団円を迎えるのだから、
よっぽど人々から愛されたのでしょう。
作者の笹本さんは、現在では、物書きよりも
ロケット打ち上げレポーターと化してますが、
宇宙開発にまつわる話をいろいろ書いてくれていて、
今でも大好きな作家さんです。
なんか20巻目の感想はおざなりですが、少しだけすると、
地球が銀河帝国に降伏勧告を受け入れるところまでの
ドタバタが書いてあります。
最後、主役のARIEL(性格には中の人)が大活躍します。
今までずっと読んできた人にとっては
すっきりとした終わり方でよかったと思います。
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