Missing 8 生贄の物語
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あえて本文の途中にイラストを入れるのを避けることで、本文を読む時は読者に想像の余地を与えて恐怖を煽り、また章末に最も印象的なシーンのイラストを入れることで、その章の印象を強烈に植え付けつつ次の章への転換をスムーズにする効果も持たせている。 文章とイラストの質もさることながら、そんな編集テクニックの妙が光る作品である。
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時空のクロス・ロード 最終譚 一番列車は朝焼けに
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時間通りに列車が来る。 そんな現代日本に住んでいれば当たり前のことに大いに感動させられたところがすごい、というわけでこの作品に一票。
この作家の作品は『青臭いけど忘れてはいけない大切なこと』を真正面から描いてくれるので大好きです。 |
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Dクラッカーズ・ショート2 過日―roots―
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十円玉。 この巻のベストシーンはこれに尽きます。甲斐ならずとも大爆笑ものでした。こういうキザな行動は大好きです。
しかし、景って意外と格好つけなのではなかろうか。 ぶかぶかの蒼いウィンドブレーカーを着る理由しかり、 三巻の体育館での演出しかり(あれは戦術上の要請もあったのだろうけど) |
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幽霊には微笑みを、生者には花束を
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理知的な少年と幽霊少女のボーイ・ミーツ・ガールもの。 良質なミステリ仕立てのストーリーは一読の価値ありだが、私としては主人公のキャラクターの良さを推したい。 幽霊のヒロインと出会った主人公が、彼女の存在が単なる自分の妄想や幻覚ではないと納得していくまでの過程が面白い。常識(幽霊なんていない)よりも論理(幽霊かどうかを仮説と検証によって確かめる)を重んじる冷静さと、論理的に正しければ常識のほうを修正できる柔軟さ。真に科学者と呼べる、そんな主人公にはなかなかお目にかかれない。 文系理系にかかわらず、頭の良い人間というものに憧れる人に是非読んでもらいたい。 |
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流血女神伝 女神の花嫁 前編
(イラスト評)
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面白い作品と聞いてもコバルト文庫というレーベルゆえに手を出せずにいたところ、船戸明里さん(大ファンである)がイラストを描いていると知って踏ん切りがついて読み始めたシリーズなので。 25歳の男をしてコバルト文庫にすら手を出さしめる程の良質なイラストを描いてくださった船戸さんに感謝します。おかげで食わず嫌いして良作との出会いを逃すところでした。 |
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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル 1<下>
(イラスト評)
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223ページに敬意を表して……というのは冗談……でもなかったりするのだが、それはそれとして。
イラストが無ければ出来ない演出というものがあるのだと気付かせてくれる1枚がある(ネタばれになるのでどれとは言いません。面白い作品なので上巻からじっくり読みつつ探してみることをお奨めします。きっと最後には見つかるでしょう(笑))。 文章とイラストのコラボレーションで成功している好例。 |
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