総合受付 一般参加 コラム 企画 総合掲示板 リンク集 メール・連絡
一般参加とは  参加ルール  書籍データ  2003年度データ  外部企画 




作品評  /  イラストへの評を見る。
幽霊には微笑みを、生者には花束を

著者 : 飛田甲
絵師 : ゆうろ
ISBN : 4-7577-1703-2
page : 285p


LUNAR /
  理知的な少年と幽霊少女のボーイ・ミーツ・ガールもの。
良質なミステリ仕立てのストーリーは一読の価値ありだが、私としては主人公のキャラクターの良さを推したい。
幽霊のヒロインと出会った主人公が、彼女の存在が単なる自分の妄想や幻覚ではないと納得していくまでの過程が面白い。常識(幽霊なんていない)よりも論理(幽霊かどうかを仮説と検証によって確かめる)を重んじる冷静さと、論理的に正しければ常識のほうを修正できる柔軟さ。真に科学者と呼べる、そんな主人公にはなかなかお目にかかれない。
文系理系にかかわらず、頭の良い人間というものに憧れる人に是非読んでもらいたい。
( LUNARさんの紹介ページへ )


僕空 /
  良質のボーイミーツガール。
しっかりしたキャラクター設定と伏線の効いた展開。
最後がすごく綺麗に納まって、おかげで安眠出来ました(笑)
( 僕空さんの紹介ページへ )


Doc /
  一般受けしないかな?と言う気もしますが、理系の人の書いたミステリー、萌え風味、といった感じです。
よく構成された物語(ミステリ?)に特有だと思うんですが、読後にパズルのすべてのピースがすとんと収まるべきところに収まった爽快感があります。誤解を恐れずに言うならゲームのEVER17にも通じるような感じでしょうか(程度の差はありますが)
( Docさんの紹介ページへ )


Mace /
  某レーベルのミステリーよりもよっぽど面白いミステリー風味な作品.
幽霊という非科学的な現象に, 科学的な分析を行い,
わずかな情報から少しずつ真相に迫っゆく様は実に面白い.

そしてなにより, キャラクターたちが非常によく描かれている.
特に主人公.
オカルトなど信じない論理的で柔軟な思考の持ち主ながら,
物語の主人公として十二分なほどに, 熱いキャラクターです.
一言でいうと, 非常にかっこいいのです.

総括:
あとがきにもあるとおり, 結局はラストのセリフだよなぁ.
( Maceさんの紹介ページへ )


亜井上夫 /
  良質のジュブナイル・ミステリ。
まずは主人公が頭はいいけど、ただの人なのがいいですね。
不可思議な力で事件を解かれてもなんですし(笑)
SF的要素やファンタジックな雰囲気がある場合、
事件を解く時に、アンフェアな力を利用したものかと思いますが、
その誘惑にうちかって、主人公の知恵だけで解いています。
こういった傾向の作品が増えてくれるとうれしいです。
能力バトル系ばかりではなく。
( 亜井上夫さんの紹介ページへ )


近田鳶迩 /
  論理的アプローチが秀逸な、幽霊少女と理屈屋少年の心温まる交流物語。
登場人物たちの巧みな心理描写然り、周到な伏線然り。幽霊話なのに地に脚が着いている。
これくらいバランス性に優れたライトノベルはそうそうお目にかかれないでしょう、
個人的には「第二の高畑京一郎」を目指して欲しいところ。
( 近田鳶迩さんの紹介ページへ )


ひさ /
  ある日突然出逢った幽霊少女の正体は? 一見ボーイミーツガール
要素がメインのようで、実はここを解き明かしてゆく過程を描いたミス
テリーとしての内容に優れた作品。伏線の張り方も謎の解き方も殆ど
隙が見当たらず、読後感が実に気持ち良い。『幽霊』と思われていた
存在が実は……な設定にも真相語りの時点で見事と唸らされました。
( ひささんの紹介ページへ )