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作品評  /  イラストへの評を見る。
アンダー・ラグ・ロッキング

著者 : 名瀬樹
絵師 : かずといずみ
ISBN : 4-8402-2390-4
page : 275p


くわね@まるち /
  戦争によって帰るべき日常を失ってしまった少年と少女を淡々と描いたこの作品は、レマルクの「西部戦線異状なし」を見事にライトノベルへと翻案した作品だといえよう。ライトノベルという切り口で重いテーマを見事に描いてみせた著者の力量がすばらしい。
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ソウモトミユウ /
  戦争にかり出された少年少女のお話。
単純に言えばそうだけれど、クローンだとか、依存だとか、簡単に「戦争が終わればいい」とは言い切れない主人公達の葛藤が切ない。短編形式で「ポストガール」に近い形です。
きっちりしないとすまない人にはちょっとお勧めできないかも…。
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近田鳶迩 /
  一組の少年少女が奏でる冷たい戦場物語。
温かさと空虚さが同居する、痛切な読後感が堪りません。
雪がすべてを覆い隠さんことを祈って。
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しゅぺるたー /
  狙って撃つ。・・・それだけだ
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たろん /
  少年少女が、否応もなく戦場に送り込まれるという設定の小説では、高瀬彼方の『ディバイデッド・フロント』もありますが、
今回はこちらを選びました。どちらに投票するか悩みましたが、飛行船砲に乗る狙撃手という設定の妙、そして主人公雪生のウジウジし性格に微妙に共感した点などでこちらに決めました。
また、中途半端なところで切れているのも、この話を魅力的にしているように思います。あの場面で切ることによって、「淡々とした話」が「だらだらした話」になる前に終わるとともに、切なさが強調され、余韻が残るように思えます。
いくつか読んだ感想では、終わり方に不満が集中していましたが、どうでしょうか。
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まがん /
  文体が瑞々しい。独特のパセティックな言語センスが秀逸。ぜひ、詩を読むように読んでほしい。
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