銀盤カレイドスコープ vol.2 フリー・プログラム:Winner takes all?
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ぶっちゃけ自分は、スポーツはあまり見ない性質です。 当然、フィギュアスケートなんて知識はあるはずも無く。 しかし、面白かった。完敗です。
何よりも特出しているのは、臨場感溢れるスケートシーン。 スケート用語については作中の説明でもいまいちピンと来なかったのですが、いざ読んでみると、何故か動きが想像出来てしまう。文章で表してこその魅力がそこにありました。 加えて、スケートならではのスピード感。テンポ良く流れるシーンには、読者それぞれに曲が異なりながらも雰囲気のあったBGMが流れるはずです。
ファンタジーやSFが氾濫する中でのスポ根ノベルというのは、正直にみて敬遠されがちだと思います。読まずには理解できない領域なのかもしれませんが、読者を選ばずに間違いなく薦められる一冊です。 |
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バッカーノ! 1931 The grand punk railroad 特急編
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初めて読んだ成田作品は「バウワウ!」なのですが、一冊を推すならまずこの「特急編」。 成田氏の売りはなんといってもずば抜けた構成力で、1931はその極みかと。 あれだけの多人数のキャラを容易に動かしていく群像劇は、とても勢いだけで書かれたとは思えないほど。
起承転結でいうなら、鈍行編は「起承転」特急編では「結!結!結!」。爽快なまでの「線路の影をなぞる者」の過剰な暴れっぷりには、勢いの分だけ「!」が付きます。 何も考えずに流れを楽しむ、娯楽に特化した形態。『馬鹿』とはこの作品のためにある褒め言葉ですな。
B級映画っぽい病みつきになりがちなのが魅力。最近ので例えるならば『キル・ビル』あたりだろか。
去る者は追わず、読む奴は引きずり込む。 『バッカーノ』を――楽しめ。 |
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マルドゥック・スクランブル The Third Exhaust-排気
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3冊の中で1つを選ぶとしたら、まずこれを推します。 「少女と銃と敵」かと思いきや、2冊目の途中から舞台は唐突にカジノ。そしてその真骨頂はブラックジャックにあり。 アシュレイとの駆け引き一挙一動に、脳内CPUが加熱していきます。 シリーズ3冊を読み終えたとき、読者の中には熱いものが残るはずです。余韻に酔いしれろ。 |
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きみとぼくの壊れた世界
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畸形の青春小説。戯言遣いには語れなかった物語。 表層だけ捉えるなら「萌えミステリ」なんでしょうが、過剰なまでのキャラ装飾を取り除けば「本格ミステリ」。 フーダニット、ホワイダニット、そしてホワイダニット。パズル的に解くにはあっさりした仕掛けかもしれませんが、だからこそ狂気の物語となり得るのではないでしょうか。
極めつけは、エピローグ。最悪のハッピーエンド。読了後は嫌悪感ばかり。 主人公に共感できる分だけ、気持ち悪くなることうけあい。 だがしかし、こんな面白いこと、やめられません。 読者を選ぶ作品なので評価は両極端になりがちですが、狂気を愉しめる人にこそ薦められる一冊です。
ステキにイカレた世界へようこそ。 |
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撲殺天使ドクロちゃん
(イラスト評)
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兎角、妄想を刺激せんばかりに可愛く描かれてる事。 とりしもさんのイラスト無くしてこの作品は語れませんよ。 ……だってドクロちゃんのあの性格じゃあ、
ぐしゃっ。
ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪ |
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AHEADシリーズ 終わりのクロニクル 2<下>
(イラスト評)
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ブレンヒルトさんかディアナさんかで迷いましたが、ここはやはり新庄・切君を(迷ってねぇ)。 「川上×さとやす」のコラボレーションはこれまでの歴史から言うまでもない事ですが、カラー・モノクロ絵共丁寧にこなすというのも最近では希少な気がします。 一言で表すなら「まロい」。 |
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涼宮ハルヒの溜息
(イラスト評)
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勝因は胸の名札だと思います。 みくるはある意味SF(すーぱーふくらみ)です。 |
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