悪魔のミカタ 11 It/ザ・ワン
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このシリーズは安定して面白いと思いますが、特に1巻(魔法カメラ)、5巻(グレイテストオリオン)およびこの11巻(ザ・ワン)は出色の出来だと思います。この巻の主役は初登場の少年・三鷹昇ですが、小学生でありながら、また自分自身も不安を抱えながら、それでも絶望的な状況下で戦うことを止めない彼のカッコ良さにすっかり魅かれてしまいました。
ネタバレというほどでもありませんが、この巻は先の展開が読めないまま読んだほうが面白いと思われますので、まだ読んでいない方はこの先を見ずに騙されたと思ってこのシリーズを手に取ることをお勧めします。
三鷹昇は非凡な少年ではありますが、それでも人並みに弱気になったり自分の行動に疑問をもったりする普通の人間。その彼がどうしようも無いくらいの絶望を味わい、そこから見事に心理的復活を果たすところは大きな爽快感を感じました。 思うに三鷹昇が「主人公」でないことがこのカタルシスを増大させていると思われます。「主人公」が絶望的状況に陥った場合、「どうやってこの状況を打破するのだろう」とドキドキすることはあっても逆転劇そのものに疑いは抱きません。しかし今回、私はラスト近くで「もうだめだ。三鷹昇はもうおしまいだ。こんな難敵に堂島コウはどう対抗するんだ」と思わされてしまい、そこから三鷹昇がまさかの復活を果たした時に感じたカタルシスは最高でした。 |
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先輩とぼく
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「先輩」を中心とする変わり者連中が巻き起こす騒動と、先輩に惚れた弱みでそれに否応無く巻き込まれてしまう「ぼく」を描いたハイテンションコメディー。 この作品に投票する人はそう多くないと思いますが、個人的に妙にツボにはいってしまいました。ハイテンション(?)な変人連中に振り回される主人公という点で「涼宮ハルヒの憂鬱」に近いものがあるかもしれませんが、こちらの主人公は素直だし、ラブコメ度も高いのでどちらかというとこちらの方が好みです。 人格入替ものというネタは使い古されている感もありますが、単純に「元に戻る方法を探しての大騒動」といったありきたりな話でない分、ネタの料理方法はなかなかうまいと思います。 |
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なばかり少年探偵団(3) 消えた短冊
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児童文学に萌えをプラスしたようなほのぼのコメディー。こういう話を読むと、大人になって失われてしまった大事な何かを思い出すような気になれます。コメディー部分もなかなか愉快。是非続きが出て欲しいシリーズです。 |
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ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄妹
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私的には昨年度のベスト作品。このシリーズは主人公が「戯言使い」を自称するだけあって、バカバカしくも軽妙な台詞まわしが楽しい作品で、これまでの作品ではそれを第三者的に楽しんで読んでいましたが、今回はそれに加えて「姫ちゃん」のセリフに見え隠れする切ない想いや、主人公が事件によって想像以上にショックを受ける部分ですっかり感情移入させられました。 |
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涼宮ハルヒの憂鬱
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賛否両論ありながらも結構ヒットしていたようですが、私は文句無しに面白かったと思います。好みの問題ですが、こういった愉快な仲間たちが織り成すバカバカしいハイテンションコメディーって好きなんです。2巻はちょっといただけない部分がありましたが、この1巻に関しては最初から最後までジェットコースターのごとき勢いでノンストップに楽しめた作品でした。 |
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銀盤カレイドスコープ vol.1 ショート・プログラム:Road to dream
(イラスト評)
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内容も最高でしたが、一般人には馴染みが薄くて活字では表現しにくいフィギュアスケートの世界が、イメージ的ではあるものの違和感無く受け入れられたのは、鈴平ひろさんのイラストが一役も二役も買っていることには疑いないでしょう。特にタズサの可愛いウエイトレス姿のイラストを見れば、ウエイトレスナンバーがセンセーションを巻き起こすのも納得というものです。 |
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ASTRAL
(イラスト評)
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小説もイラストも可愛い女の子ばかりてんこ盛りで「萌え」を意識した作品(特に2巻)。少なくとも私は萌えましたし、このイラスト無しではここまで萌えなかったと思います。ハイ。 |
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GOSICK−ゴシック−
(イラスト評)
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武田日向さんのゴスロリの女の子のイラストに魅かれて買った人もあると思いますが、これが作品のキャラに見事マッチしています。私もイラスト買いでしたが、結構中身も「あたり」でした。 |
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君の嘘、伝説の君
(イラスト評)
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1作目の「嘘つきは妹にしておく」同様、小説の内容はもちろん、タイトル・イラストすべてにミステリアスな雰囲気が漂う作品。裏表紙のあらすじを読む前にタイトルとイラストでぐっとひきつけられてしまいましたが、内容もイメージを裏切らないものでした。ちなみに2作目のタイトルは「嘘だけど伝説の君へ」だったのが急遽今のタイトルに変更されたそうですが、元のタイトルの方がずっとミステリアスな感じがするのに残念です。 |
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