『 書評者 : ぎをらむ 』 『 ソート順 : シリーズら 』 という条件で検索したよ! | |||||
25 件見つかりましたわ。そのうちの 1 〜 25 ( 表示数=25冊 ) 件を表示しますわ。 | |||||
一ヶ月いくら本代に使ってますの? | |||||
あのさあべるの、いったい誰に向かって話してるのさ | |||||
『中の人』 | |||||
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タイトル | 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet | |
シリーズ | ||
著者 | 桜庭一樹 | |
イラストレーター | むー | |
レーベル | 富士見ミステリー文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-6276-7 | |
発行年月日 | 2004-11-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
有里 | ふわふわしたイラスト付き小説の中身は毒入りの飴玉。 なにしろプロローグが少女のバラバラ死体を同級生が見つける新聞記事なのだから。 いや、毒入りっているよりハバネロまぶしというべきか。痛くてひりひりして、人によっては受け付けない、人によっては癖になる。 名台詞。私は「大人」なので、「空気の読めない担任教師」のこの台詞を採ります。 「俺は大人になって、教師になって、スーパーマンになったつもりだったから。(中略)ヒーローは必ず危機に間にあう。そういうふうになってる。だけどちがった。」(p.197) でもって、「大人」は--「大人になりきれない大人」でも曲がりなりにも「大人」なんだから--祈るだけじゃなくてなんかしなくちゃなと思ったりしますけど。 |
白翁 | 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないは、幼児虐待とひきこもりをメインにおいた幸せ探しの御伽噺です。最後に哀しい結末が待っていることは避けられませんが、たぶんだからこそそこまでの経過を大事に感じることが出来るような、そういう小説です。まあ、ハッピーエンドだといえばハッピーエンドなわけだから、それでもいいのかもしれませんけど。 桜庭さんの小説はまだ三冊しか読んだことが無いのだけど、彼女の小説は物事をリアルに描こうだとか、なにかしらかの問題を打破しようだとか、そういう類の主張はまったく持っていません。存在する問題のすべてをただ茫洋と受け止め甘受して、その雰囲気に流されるために存在している作品群のような、そんな気がします。 この小説だって題材は題材ですが、ただ甘受するだけ。洋菓子屋の目の前を通ったときに感じるような、バターと砂糖のにおい。そうした甘ったるい雰囲気が全編に漂っていて、良いことも悪いことも、大事なこともどうでも良いことも、すべてそのにおいの中で包み込んでしまいます。もちろん幼児虐待だって、もちろんひきこもりだって。そのことの是非はさておくとして、このやわらかな雰囲気を味わうことは、けっこう気持ちいいことのような。 個人的にはすごくお勧め。最近こういう小説でないと自分の心の琴線に触れないような、そんな病を発症してしまっているような気もしますが、まあ気にしない。とにかくお勧めです。 |
リッパー | 答えは最初からわかっている…。 それでも、手が届いたと思った瞬間に、指の間から零れ落ちていく 藻屑の儚さに、ぼくたちは、一体何を思ったのだろう。 |
紙様 | (とりあえず) 本書は冒頭にいきなりショッキングな事が書かれていて、それを追う形で物語が進む。 もし本書に対して興味を持たれた場合、立ち読みせずにすぐ買ってじっくり読むことをオススメする。 ライトノベルにおいて冒頭や口絵、折り返し(あと表紙w)を見て作品を選ぶことは重要だけど、この作品には当てはまらないことを覚えておいてほしい。 この作品ほど「冒頭立ち読み」がやばい作品も珍しい。 正直これを人に対して「イチオシ」として宣伝するのはどうかと思ったけれど、読んでもらいたいという気持ちもあるので敢えて選出しました。 この物語はやさしくありません。救いもありません。不快かもしれません。 でも仕方がないのです。「実弾」が無けりゃ世の中は動かせないのだから。 こどもは「実弾」がないから現状を甘んじて受け入れるしかない。そして「実弾」を求めて足掻く。それまでは無力な「砂糖菓子の弾丸」でがんばるしかない。 でもそれすらできない場合だってある。「実弾」を手に入れた「大人」によって道を塞がれたり、最悪命を奪われる事だってあるかもしれない。 でも仕方がない。それが現実なのだから。 そしてそれは間違いなく創作でも何でもなく「現実」の問題なのだ。それもライトノベルが本来メインターゲットにしている中高生の世代に直面する問題だ。そして未だにライトノベルを引き摺ってるいい年こいた人々(他人事じゃないよネ……)にとっても、そうどんな人にとってもこれは「現実」なのだ。 それでも身近でこういうことが無いから、実際体験しないからどうしても実感できないという人が大部分だろう。 それでもいいと思う。実感する必要は無い。というより実感する事態(つまりこういう事が起きること)そのものが本来はあってはいけないのだけど。 ただ、自分が「実弾」を求めていた頃を、そして今「実弾」を手にした自分が誰かの命を奪ってしまうかもしれないということを忘れないようにしなければならないと思った。 (余談) これと「推定少女」(同じく桜庭一樹先生の作品(ファミ通文庫))を就職活動開始直後に読んでかなり凹みました。 受験生とかが読むとかなり大変かもしんない。 |
mikazuki | 私の頃の卒業といえば尾崎豊だったけど、今の子たちは尾崎とかやっぱり聞かないのかな。 切なくやるせない、そして読み手に強烈なインパクトを与えるトリガーでもある。 読み終わったあとはしばらく思考が凍り付き、そしていろんなことが頭の中をよぎることでしょう。 この砂糖菓子の弾丸は読み手の心に風穴を開けていく。 生きることに必死だったあのころの想い、それを忘れることで大人になったつもりでいた自分。生き残れなかったあのひと・・・ 私は桜庭一樹さんのファンで作品はずっと追っていたのですが、これはそのなかでも最もシャープで最も熱い、傑作だと思います。 「きっと僕も、一生忘れない」とは帯の冲方丁さんの言葉ですが、きっとこの本はあなたに忘れがたい豊かな読書体験を提供してくれると思います。(って書いててなんですが、うさんくさい言葉だなあ) たしかに暗く悲しい話ですが、同時にとてもやさしい話でもあります。 できれば敬遠しないで読んでほしいと思うのです。 |
第弐齋藤 | 『推定少女』と対になってる。 桜庭一樹はライトノベルの土俵でブンガクやってる人なんじゃねえかと思う。 「格斗する少女たち」が登場する一連の作品を読むと特にね。 『君の歌は僕の歌 Girl"s guard』 ↓ 『赤×ピンク』 ↓ 『推定少女』 ↓ 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』 |
麻由 | 痛くて憂鬱になる『現実』を少女の甘くも切ない感傷でコーティングした小説。『砂糖菓子の弾丸』やら『人魚』やら『嵐』やら、ファンタジックな言葉がふわふわととらえどころのない雰囲気を醸し出しているけど、それがなかったらこの物語はどうしようもないくらいに重苦しい。バランスは取れていたと思います。 ラスト3ページで語られるなぎさのモノローグは非常に鮮やかで秀逸。何度も読み返したらその新鮮さが失われそうだ、と思ったのは初めてでした。 |
toshi-ko | 「推定少女」がSFなら、こちらはミステリーをモチーフに、社会を風刺した問題作。 子供たちは、こんな砂糖菓子の弾丸をポコポコと放ち、必死に必死に、社会という戦場を生き残らなくちゃいけないんです。 これは、そんな少女たちの不安定な感情と、社会の中で成長して行く様を描いた作品です。 |
天戸 司郎 | 多忙により全然応援メッセージを登録できていません。もうすぐ締め切りです。 差し迫った状況なのでとにかく推しておきたい一冊としてこの作品を応援します。 まじめな話は格好わるいですか?話すのも照れ臭いですが、聞くのも恥ずかしくないですか? 正直に言えば、今はそういう風潮が強いと感じています。でも、伝えておきたい大切な事もあったりするんです。 現代に近い構造、不慣れな厳しさを和らげる甘さ、この作品は直接語るのがちょっと照れ臭い、でも、一度であっても感じて欲しい大切な事を、「今」の読者たちの心の中に運んでくれる作品です。 かなり痛いかもしれません。あるいは苦しいかもしれません。それでも私は多くの人に読んでもらいたいと思っています。 |
ぎをらむ | とにかくストーリーが見事です。とても綺麗に、コンパクトにまとまっていて、ハートを実弾でストレートに撃ち抜かれてしまいました。改めて「桜庭一樹さんはただものではないぞ」と思いました。 子供のあやうい心理を渾身の技術で描いた、後々まで語り継がれて欲しい作品です。 |
ゐんど | 一言で言えば「暗黒リリカル」(意味不明)。 「推定少女」をより暗黒方向に先鋭化した感じで、結構読み手を選ぶと思う。が、かちりと嵌まった人には忘れられない一冊となる事だろう。きっと私も忘れない。 最初に呈示される絶望的な結末。そこに向かって、まるで緩やかな坂を転がり落ちていくボールのように突き進む展開に、「いや、きっと違う」と大逆転のハッピーエンドを信じてページを繰る、独特の読書感。そして待っているのは… でも、読後感は、決して悪くない。 自信を持ってお勧めする。ただ、読むならば覚悟を持って。 |
こま | ぜひ多くの人に読んでもらいたい。特に大人に読んで欲しいような。 読後はなんとも言えない気分に浸れますが、きっと得るものがあります。 |
kaiei | 冒頭に示される結末に向かって一直線に進む、青春暗黒ファンタジー。 はっきり言って暗いです。 でも、ただ暗いだけではありません。 中性的な少女の視点で語られる絶望の物語は、読者の心に何かをきっと残すはずです。 本の薄さを感じさせない内容で、実におすすめです。 タイトルも秀逸だと思います。ぜひ、一度読んでみて下さい。 ---あなたは砂糖菓子の弾丸を撃ったことがありますか? |
もりやん | 痛い。痛い痛い痛い。勘弁してくれ。なんで金払って時間かけてこんな痛い思いをせにゃならんのだ。俺か、俺が悪いのか。砂糖菓子の弾丸しか持ち得なかった俺が悪かったんか。砂糖菓子の弾丸しか持とうとしていない俺が悪いんか。実弾を持ったら砂糖菓子のマシンガンでゲリラやってる連中のことを忘れるだろう俺が悪いんか。だから実弾なんか持ちたくないんだよ。それすら悪いんか。でも海野藻屑のことなんて、誰が悪いことにすれば贖えるんだ? とりあえず、実弾でテロやるのだけは絶対にすまいと思った。 防御を打ち砕こうとする攻撃に関しては人は身構えることができる。しかし、守りのないところを責められたら人はなすすべもなく身悶えるしかない。ある種の読者にとってはこれはそういう作品だ。心当たりのある方は覚悟して読むべし。弾丸が貫通しないで体内に残るのはとても危険なのだ。 |
ひさ | 物語の結末は一番最初に提示されていました。それに反抗するように違った結末を求めて 頁を捲って行きました。そして結局決定付けられた結末は覆りませんでした。しかし、 この物語のどうしようもなく抗い難い魅力に捕えられてしまったのもまた事実。他人には 極めて薦め辛いが個人的には物凄い勢いで推したい作品。進むか戻るかは読み手次第。 |
まよねえずごはん | 青い青い。黒い黒い。痛い痛い。 まず冒頭で明かされる凄惨な結末。物語はそれに向かって突き進む。その結末が覆されるかどうかは、どうぞ読んで確かめてください。 読んでいてとにかく痛々しい。締めつけられるような、切りつけられるような痛みを伴う。それは若さ故の割り切れなさや矛盾であったり、過剰な自意識である部分であったりするんだが、同時に、自分が批判される大人であることを痛感させられる。 思春期にも大人にもお奨め。ただし、劇物注意。 |
煉紅 | まず読み終わったあと、「これ、ライトノベルですか?」と思いました。 冒頭の衝撃。内容の深さ。最後の締め方。どれをとってもへたな現代文学よりも自分たちに訴えかける力がある作品です。 虐待と引きこもり、現代が抱える問題を見事に風刺した作品です。 読んでいて痛々しく、切なく、今すぐ読むのをやめたいと思っても決してやめられない。 ここでやめたら後悔するぞと思わせる力があります。 砂糖菓子の弾丸で必死に現実と戦う藻屑の姿と現実と戦うために必死に実弾をこめよう とするなぎさの姿の対比が実に印象的です。 ぜひとも多くの人に読んでもらいたい作品です。 |
まるお | 今期ベストワン。 |
(ハンドルを捨てて、今は名無し) | 疾走する悲劇、感性と技巧の奇蹟的な融合。 薄倖の人魚姫、海野藻屑は海に還ることすら許されず、殺され、山に捨てられました。 海に藻屑があるように山の内には荒野があります。 山野内荒野(『荒野の恋』の主人公)は海野藻屑の生まれ変わりなのかもしれません。 |
石野休日 | 青春は (our lolipops were) こんなにも (something) 美しい! (pure!) |
極楽トンボ | 本作は同作家の「推定少女」とワンセットで読むことをおすすめします。 書かれている時期がほぼ同時期であることを考えても、表裏一体をなす小説だと思ってまちがいないかと。 いきなり冒頭で救いのない結末は提示されています。 痛い。辛い。 でも目を離すことは出来ない。 |
コモリケイ | 衝撃。呆然。 ライトノベルっていうのは「砂糖菓子の弾丸」みたいなモノだって思ってた人間としては、まさしくやられました。フワフワした砂糖作りの少女達の世界に突きつけられる、救いようの無いリアルがどこまでも痛い。生きるために日常を闘い続ける、そんな当たり前のうちに埋没してるとようなことが、あまりにエグイ形で突きつけられます。 繊細で透明で、それでいてこの切れ味の鋭さ。言葉が心に突き刺さります。 |
TD | 周りの方々が何度も言っていますが、 『推定少女』の対になると思われる作品。 ポジとネガ、空想と現実、希望と絶望、砂糖と塩、 そんな感じに対照的。 2冊ワンセットで読んでみることを推奨しますです、はい。 |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
まよねえずごはん | イラストが当初はミスマッチだと感じていたが、今となってはこれでぴったりと思える。さびしげで空虚な瞳にひきつけられる。 |
煉紅 | 綺麗で繊細で儚げな印象な感じがするこのイラストが この作品の暗さ、深さをより浮き彫りにします。 また、このイラストがあるからこそ物語の深さに押しつぶされずに 最後まで読んでいけるのだと思います。 |
タイトル | 推定少女 | |
シリーズ | ||
著者 | 桜庭一樹 | |
イラストレーター | 高野音彦 | |
レーベル | ファミ通文庫 | |
書籍コード | ISBN4-7577-1995-7 | |
発行年月日 | 2004-09-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
東雲長閑 | 「ぼく少女」が出てくるだけの小説ならば沢山あるが、「推定少女」は小説自体がぼく少女だ。 ぼくという一人称は日本語にしかないし、主人公の巣籠カナは絶対にぼく少女でなくてはならないので、 「推定少女」は日本語でしか読むことはできない。 「ぼく少女」が好きな方はもちろん、「ぼく少女」に興味が無い方にもお勧めだ。 読み終わったとき、あなたは自らの内なる「ぼく少女」に気づくはずだ。 そして、特に現在サバイバル真っ只中の若い方に勧めたい。 きっと生きる支えになるから。 |
第弐齋藤 | 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』と対になってる。 日常をsurviveする少女たちの物語。 家出少女と全裸の死体と田舎町に落ちてくるUFOと悪の宇宙人とデザートイーグルと穂村弘。 |
toshi-ko | 「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」がミステリーなら、こちらはSFをモチーフに、社会を風刺した問題作。 子供たちは、体に不釣り合いな拳銃をぶっ放し、転がりながら、社会という戦場を生き残らなくちゃいけないんです。 これは、そんな少年少女の不安定な感情と、社会の中で成長して行く様を描いた作品です。 |
ぎをらむ | 最初に読んだ時は「なんて無茶苦茶な話なんだろう」と思ってしまったのですが、その後色々な物語論を調べれば調べるほど、「推定少女」は語り尽くせないほどの記号とキーワードが散りばめられた珠玉の作品だと思うようになりました。 この作品の登場人物たちは様々な旅をします。その1つ1つの旅の目的と意味を感じ取って下さい。 最初と最後にちょこっと登場する「お兄ちゃん」をどう解釈するかなんてのも面白いと思います。 |
極楽トンボ | 15歳少女によるボクっ娘一人称小説で物語としてはちょっと不思議系。 物語にきちんとした整合性を求めるよりも、このあいまいさそのものが思春期特有の危うさであると思ったほうがたぶんいいと思います。多感な思春期の少女の気持ちをうまく描いていると思います。 ただ、何度も読むといろいろ隠されたキーワードが出てくる、かも。 |
もふけ | 男の子じゃなく、女の子が女の子を拾っちゃってざます。 その女の子二人が生リアルで傍若無人で良い味出して逃避行。 後書きまでひっくるめて一つの物語。 ぐるぐるぐるぐる。 何か一つだけ紹介しようと思って本棚を眺めたら、何故かこれになってました。 読み終わった後、頭の左下の方にこびりついてけっこう離れなくなる、不思議な作品です。 間違いなくとは言えないけど、お薦めしたかった。 |
麻由 | 大人にはなりきれないし、子供扱いされたくもない、中途半端な年頃の少年少女の物語。 ふわふわと地に足がついていなくて、大人らしいずるさを拾得していないから余裕がない。 だから、いつも精一杯戦場を生きている。そんな、多感な『ぼく』少女の物語です。 大人と言うより、主人公と同年代の人に読んで欲しい、という感じ。『ぼく』少女巣籠カナに共感できる人は多いと、個人的には思う。 |
ひさ | 十代の少女×少女の絡みから沸き立つ感情の匂い……みたいなものを描くのがとにかく 上手い作家さんだな〜と認識が固まった作品がこれ。実はストーリー展開にはそれ程 惹かれなかったのですが、その分少女達の感情表現にはぐいぐい惹き込まれてしまい ました。多分既に過ぎ去ってしまった世代よりも、同世代の方が色々"くる"と思う。 |
まよねえずごはん | 一人称が「ぼく」の15才女子と、なぜかゴミ箱に全裸で捨てられていた、拳銃つきの記憶喪失娘との、逃避行。 前半は、なぜ「ぼく」こと、巣籠カナは逃げなければならなかったのか、そして、記憶喪失娘こと「白雪」は何者か、という謎を解決する物語に見えた。 しかし後半、何がホントで、どれが嘘か、混沌とした状況の中で、大人への嫌悪、無力な自分、そんな感情の奔流が描かれる。 「おとなになりたくない」とか「15才のときのの自分に謝れ!」だとか、青臭いだけ青臭い。でも、10代って青臭いもんじゃん。いまだそこから抜け出せない自分がいたりもするわけですが。というわけで、枯れたおとなよりも中高生に読ませて、悩んでもらいたい。大人になるってなんだ、愛ってなんだと。 余談ですが、ネタばれ。そこも含めて悩むもよし。 |
煉紅 | 何というか不思議な話です。 思春期特有の心の動きをそのまま文章にしたらこんな感じになるかなという感じです。 一人称『ぼく』な少女カナと何故か全裸でデザートイーグル持って気絶していた 記憶喪失な少女白雪の逃避行。この物語は最後まで読まないと・・・いや、読んでも 何だか良く分からないかもしれないけれど、どこか共感できるそんな作品です。 |
TD | 「あんまりがんばらずに、生きていきたいなぁ」 そんなことを宣う15歳の少女『巣籠カナ』の視点から見た世界と、その世界に迷いこんできた異世界の物語。 ジャンルとしてはSF。 だけど、物語のキモはSFとしての状況やギミックの描写よりも、15歳という独特の時期特有の心理描写にあると思います。 かゆくてあまくてうそのようででもほんとでちょっとだけ、苦い。心理描写を堪能してください。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | All You Need Is Kill | |
シリーズ | ||
著者 | 桜坂洋 | |
イラストレーター | 安倍吉俊 | |
レーベル | 集英社スーパーダッシュ文庫 | |
書籍コード | ISBN4-08-630219-5 | |
発行年月日 | 2004-12-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
まるお | ゲームオーバーになったから、TVゲームをリセットしてセーブしたポイントからやりなおす。 幼少のころから繰り返したその行動にこんな切り口があったなんて、考えもしなかった。 だからこそ敢えて言いたい。ネタばれと(笑)。 |
一歩 | エイリアンが攻めて来た。コミュニケーションは不可。基本的には肉弾戦の陣取り合戦で、人類はじわじわとジリ貧。戦闘は機動歩兵で頑張るオンリー。 戦闘中に瀕死になった新兵は、偶然の一撃からネタばれにはまり込む…… 各所では「すごい」「斬新」みたいな意見をちょいちょい聞くが、 むしろ私的にはスタンダードな、定番のネタを沢山うまく詰め込んだ楽しい話。というのは、ちょっと古いめのSF読みだからなのだろうか。今これを初に手に取る人にとってはこれこそが初体験なのだろうか。 機動歩兵、ループ、問答無用型敵エイリアン。なんてえのは、ハインラインを読んでると「宇宙の戦士」「時の門」「人形つかい」と固有名詞が出てくるし、ハインラインじゃなくても"ごろごろ"という感触だろう。 で、それにボーイ・ミーツ・ガールであるとか萌え(これを萌えと表現していいのか? 微妙だなあ)とかの要素を入れて、なるほど美味しいぜ、美味しいかもだ、というところ。 SFとしてはエイリアン設定をもっと深く色々見せてくれると楽しかったのに、というところか。 結論: 一昔前の海外SFちっくで大好き。 と言えばいいのかな。 で、それを期待して同作者の「よくわかる現代魔法」シリーズを読んで「これは全然違う!」って思ったり。 http://lanopa.sakura.ne.jp/cgi/review/search.cgi?author=%BA%F9%BA%E4%CD%CE;flag_author=on |
toshi-ko | コンタクト不能の未知の生物ギタイとの戦闘中、突然同じ日の繰返しに巻き込まれた主人公のまだ見ぬ明日へ脱出を描いた、SFアクション。 コイン一個入て、無数の弾幕を避け続ける、弾幕シューティングゲームや、エンディングまで、無数の敵を屠る、アクションゲームの様な感じ、何度も何度も繰り返して得る物が、知識とテクニックという経験のみなところが、RPGとは一味違う。 特に、思考が完全にルーチンワーク化し、キリング・マシーンと化した時の心理描写のリアルさは圧巻。 これって、デスマーチの時の心理描写そのままやないですか? しかも、なぜか偏頭痛が残るとこまで一緒かよ。 この辺は、SE時代の経験がものすごく影響してそうですね、著者の怨嗟が聞こえて来そうです。こんな風に・・・。 儲からない仕事を取ってきた営業に。ファック! 無茶な事ばかり要求する顧客に。ファック! 穴だらけの仕様を作ったSEに。ファック! バグだらけのPGを残したあの野郎に。ファック! いつ終わるとも分からない無限ループの中で、戦うために、研ぎ澄まされ、キリング・マシーンとなって行く主人公と、(デスマーチ行進中の)自分が妙に重なり何とも言えない複雑な心境になりました。 主人公が、何かと妙な、選択肢を選びがちなように思えるのですが、デスマーチを戦い抜くと決めた人なら、彼の気持ちが分かるでしょう。 デスマーチ経験者は読む価値ありです。 ああっ、もう、何もかもぶっ壊してーーーー!!!!!! |
極楽トンボ | 無理矢理雰囲気を簡単に言うと、海外SFテイスト+に萌え要素を組んだらこんな漢字になる、というところでしょうか。 荒廃した世界で未知のエイリアンと戦いを続ける近未来の人類。その一兵士を主役とした、時のループものです。 ネタばれ |
ぎをらむ | 異常がループされ繰り返されていく中で、いつのまにかそれを日常として受け入れてしまう主人公のすり切れ具合が良い感じ。荒くれ兵士たちの下卑た会話や馬鹿騒ぎも、ふと振りかえってみれば楽しい思い出なのかも知れません。 コーヒーの苦味が好きな人にお薦めします。生きるために強くならなければならなかった人の、哀愁漂う物語です。 |
麻由 | 戦場での一日をループする、ゲームのような小説。 SFではありますが、分かりやすく説明されているので、設定の把握に手間取ることがありません。 ギタイと呼ばれる敵との戦闘シーンに燃え、加速していくストーリー展開に目が離せず、コーヒーの味がするラストに一抹の悲しさを覚える。 コーヒーと男の汗の匂いがする物語。燃えたい方は是非。 |
ミル兄さん | 何度でもハッピーエンドを求めるために終わりのないかのようなループを続けていく主人公。 救いのない繰り返しを諦めることなくハッピーエンドのために終わりの見えない繰り返しを続けていく、そしてその繰り返しに変化が訪れる時・・・ はっきり言って終わりまで一気に読めてしまいます。 読み進まずにはいられません。 とにかく、四の五の言わずに読め! そう言わせていただきましょうか・・ |
ふらつき | 例えば、シューティングゲームの最難度。隙間無く打ち込まれる弾丸を避けるその世界。針の穴のような隙間に潜り込み、全ての攻撃を掻い潜り最後のボスを倒す喜び。 それは血の滲むような練習を繰り返してきたプレイヤーだけが勝ち取ることのできる喜びです。来る日も来る日も弾丸の雨に飛び込み、そして、死ぬ。その繰り返しを経て、決して弾丸にも当たらない強靭なプレイングを体得するのです。 これは、そういう小説です。 何度も何度も死に、その度に得た、正に経験値をもってして、一騎当千の実力を得るのです。アーケードゲームなんかでそういった体験がある人にはある種のカタルシスを感じることができると思うので、是非。 あと、神林長平先生のオビがすごいウマイです。 |
高空昴 | 最近のライトノベルには珍しい、硬質な空気に浸れる作品だと思います。 血錆のついたガンメタル、生々しいくせに無機質、そんなイメージを喚起します。 ひたすら繰り返されるエイリアンとの戦闘。 ネタばれ"という最大の救いさえ、地獄を構成する単なる歯車でしかない容赦の無さ。まさに甘ったるい砂糖が混じっていない、苦みばしったブラックコーヒーのような作品です。 ライトノベルの中では比較的珍しい作品ではないかなと思います。 けれど。 その苦味が、たまらなく美味い。 |
ゐんど | 時間リプレイSFに、ノベルゲーム的な感覚を持ち込むことで、今までの同テーマ作品とは別の味を出すことに成功している作品。 戦場でのボーイ・ミーツ・ガールとしても読めるので、SFって苦手かも、な人にも安心。 ゲーム「ガンパレード・マーチ」が好きな人にもお勧めかな。 |
雨空陽明 | ただひたすらに戦闘小説。 手の甲に書かれた数字が増えていくのが燃えた。 |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
高空昴 | 作品のカラーにジャストフィットしていると言っていいでしょう。 文体から感じ取れる空気をそのまま描き出したような表紙は秀逸だと思います。 ライトノベルのイラストとしてはお手本といっていいハマり具合です。 |
タイトル | 私の優しくない先輩 | |
シリーズ | ||
著者 | 日日日 | |
イラストレーター | 榎本ナリコ | |
レーベル | 碧天舎 | |
書籍コード | ISBN4-88346-724-4 | |
発行年月日 | 2005-02-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ぎをらむ | 現代を舞台にしたライトノベルでは、家庭や子供の成長は描きづらい面があります。時間が流れるよりも、むしろ時間を止めて現在を楽しむような力が働きがちです。 しかし日日日さんは「ちーちゃんは悠久の向こう」でも「私の優しくない先輩」でも、物怖じせずに家庭を描き、そこに積極的に時間を流します。その中に置かれた子供は否応なく2つの道から1つを選ばなければなりません。すなわち、成長するか、死ぬかです。成長と隣り合わせの死。それを描くことに日日日さんは全く躊躇しません。この姿勢が凄いと思います。これから発表される「アンダカの怪造学」と「狂乱家族日記」でも、この姿勢を貫いて欲しいです。 日日日さんの描く「家庭」と「成長」とその裏返しとしての「死」。これらのテーマが今年のライトノベル界を震撼させるかも知れません。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | BLACK BLOOD BROTHERS 1 -ブラック・ブラッド・ブラザーズ兄弟上陸- | |
シリーズ | BLACK BLOOD BROTHERS | |
著者 | あざの耕平 | |
イラストレーター | 草河遊也 | |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-1629-3 | |
発行年月日 | 2004-07-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
rokugomarunisai | 『Dクラッカーズ』で名を上げた、あざの耕平の最新作。ともすれば上滑りしがちだったチャンドラー的表現は解消され、シリアスだけでなく軽妙なコメディも描けるところを披露して見せている。個人的にはハードボイルド路線を突き進んでいってもらいたいが、こちらの方が作者には向いているようだ。前作に満足した人は無論、『魔術師オーフェン無謀編』などのノリが楽しめたならこちらも楽しめる。 余談ながら、吸血鬼の黒に人間の赤というモチーフは、やはり「あの作品」から取っているのだろうか。 |
toshi-ko | 吸血鬼物と言う事で、どうしても斬新さが失われてしまいがちなのですが、あえて、オーソドックスな吸血鬼物を選び、著者の独特なセンスで、いかにおもしろくしようとするかの試みは見事です。 特に、風景描写。 霧が立込める橋での戦闘や、横浜中華街で海上にそびえ立つ摩天楼の如し、特区の描写が素晴しく、まるでその場で見ているかのような感覚にさせられてしまう所がいいです。 そして、吸血シーンの快楽描写と、戦闘シーンのめまぐるしい視点変更の描写が特徴的と言っていいでしょう。 注目は、ミミコ。 人間と吸血鬼との共存を目指す理想と現実の挾間で、苦悩するさまがいいです。 そして、主人公ジロー。 ほとんど最強なのに、全ての吸血鬼の弱点を持ち合わせている所がユニーク。 決してシリアス一辺倒じゃなく、コメディも大丈夫という所を見せつけられているかのようです。 でも、本人にとっては、命懸け。 |
ぎをらむ | 「Dクラッカーズ」の時からそうですが、あざの耕平さんの描写は心理においても風景においても本当に「覚醒する」感じがします。今まで無意識の中に埋もれていたものが、ぱっと目の前に広げられたような「ああ、そうだ。これなんだ」という開放感、疾走感があります。その描写がよく練られた設定と噛み合った時、作品の魅力が私の心の内と外を繋ぐように炸裂するのです。 |
かげつ | あざの版吸血鬼もの、ということで。 いろいろあざのさんらしくてすごいところがありますが、兄弟姉妹もの好きとしては1巻冒頭がたまりません。 ネタばれ |
千秋 | 『Dクラッカーズ』の作者である、あざの耕平先生が送る新シリーズ。これを書いている現時点では3巻まで出版されてます。ということで3巻まで含めて応援です。 どちらかと言えば、あざの耕平はスロースターターぎみな作家なので、ここからさらに面白くなっていくのだろうと思いますけど、今でも十分面白いです!(強調) 『Dクラッカーズ』の『7-1』『7-2』で味わったような感覚とは違いますが、この『BBB』シリーズでは何かパズルのピースが「カチッ」とはまる瞬間があります。この瞬間、最高です。そして、バトルの疾走感。これもたまらない。 このシリーズは面白い。そして、これからさらに面白くなっていく。そんな確信があります。 是非とも今のうちからチェックしておいて欲しい作品です。 |
極楽トンボ | これ書いてる時点で3巻まで刊行されてるので通しての応援です。 細かい感想は他の方におまかせして。 あざのさんの書く小説はどれもスロースターターで、Dクラッカーズもそうなんですが1巻時点は主に背景などを埋めていくことで消費され、物語や人物の描写などに本格的なエンジンがかかるのは2巻以降になります。 ですからこのシリーズを判断するのは2巻までは読んでからにしてください。 正直に白状すると、1巻時点では私自身様子見という感覚でした(汗 |
練馬 | 同作者のDクラッカーズを読んでない方々にはイマイチ信用がおけないかもしれませんが、この小説は1巻より2巻、2巻より3巻の方が確実に面白いです。 なので、買う時には、三冊(せめて二冊)一気に購入することをオススメします。 一巻目を読んで今ひとつだと思った方は、ほぼ間違いなく評価が反転することでしょう。 私も、一巻目ではそれほどではなかったですが、三巻目でDクラで感じたのと同等またはそれ以上の興奮を思い出しましたし。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | ご愁傷さま二ノ宮くん | |
シリーズ | ご愁傷さま二ノ宮くん | |
著者 | 鈴木大輔 | |
イラストレーター | 高苗京鈴 | |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-1644-7 | |
発行年月日 | 2004-09-00 | |
備考 | 第16回ファンタジア長編小説大賞佳作受賞作 | |
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
いちせ | "萌え"も"ラブ"もあまりないのだけど、バカだバカだ大バカだ。くだらね〜〜。<誉め言葉(^^; |
ぎをらむ | もーなんというか「くっだらねー!!」と笑ってやってください。鈴木大輔さんもそれが本望でしょう。考えたら負けです。 笑えればそれでいいじゃん!!という作品。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | しずるさんと底無し密室たち | |
シリーズ | しずるさん | |
著者 | 上遠野浩平 | |
イラストレーター | 椋本夏夜 | |
レーベル | 富士見ミステリー文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-6284-8 | |
発行年月日 | 2004-12-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
toshi-ko | 妙な死体を推理する、しずるさんとよーちゃんのシリーズ2作目。 テーマは密室。 1作目に比べると、奇妙な死体っぷりはトンデモミステリーっぽくなくなった気がするんだけど、それでもやっぱりありえなさそうな死体っぷりは相変わらず、 基本的な部分はしずるさんとよーちゃんの会話だけでほとんど終ってしまうんだけど、 だが、そこがイイ!! ミステリアスなしずるさんと、よーちゃんの二人だけの世界って、素晴しい!? |
煉紅 | しずるさんシリーズの二冊目。 ほとんどをしずるとよーちゃんの会話で終わってしまい緊張感とは 皆無な様子だけれどそこがいい味を出しています。 間にある小話も面白いです。 |
ぎをらむ | しずるさんとよーちゃんは病室という密室の中から旅をします。 殺人事件の話題を通して外の世界へ。 はりねずみ「チクタ」の物語を通して内の世界へ。 これは、しずるさんとよーちゃんが外と内の世界を行ったり来たりする物語です。 |
永瀬望 | Rocking Chair Detective Story いわゆる安楽椅子探偵もの。 ライトノベルでありながら結構話がまとまっています。 最初は絵師買いだったのですが、内容も当りだと思っています。 特に難しい言葉をほとんど使わず、また出たとしても 相方のよーちゃんに説明する形で、補足されます。 そうして、不思議な事件の解答を小さな部屋から一歩も出ずに 示すのですが、もっとも不思議なのは、しずるさん自身という 雰囲気が良いです。 ちなみにこれは2巻目で、1巻目もオススメです。 |
狩田英輝 | 不思議な事件のお話、と見せかけて、実はそれをケーキのクリームの様に間にはさんだ、しずるさんとよーちゃんの甘くて苦いやりとりがメインの百合小説だったりします。 甘さと苦さのまじり加減、惹かれあいながらすれ違い、すれ違いつつも惹かれあう二人の書き方が実に絶妙。 |
松葉蕗 | 間の小話「チクタ」の、少し抜けていて一生懸命な様子が可愛いです。 その物語を創造するやり取りをしてる、二人の少女の姿が、とても可愛くてそして切ないです_。 最初は、他の上遠野作品とカラーが違いすぎて戸惑いましたが (しずるさんは、こう推理してるけど、矢張り宇宙人や人造人間の仕業に違いないよ、という感じで…。) 読み進めていくうちに、二人のやり取りが微笑ましくて、でも切なくて__! と、何故かハラハラしてしまいます。「吸血植物」の夏場の草むらの場面が好きです。 そして、しずるさん名推理の場面になると、ビックリします。 「しずるさん、ずっと病室にいるのにスゴイじゃないか!一体、何者!?」と。 |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
ぎをらむ | 単行本のイラストも素晴らしいのですが、雑誌掲載時はもっと素晴らしいです。(どういう訳か雑誌掲載時のイラストはほとんど単行本に載りません。)単行本でハマッた方は、是非、雑誌でもご覧下さい。 最初にしずるさんとよーちゃんに羽が生えた時は、しずるさんは悪魔、よーちゃんだけが天使でした。二人とも天使の羽が生えるようになったのは、富士見ミステリー文庫のシンボルマークが白い羽に変わったためだそうです。 |
リッパー | よーちゃんがひたすらにかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいいいんじゃーーー!!! |
永瀬望 | カラー部分は、担当さんからの指定がイメージ優先で自由にという話で、作家さんの ゴシックファッション好きというカラーが出ています。 挿絵部分はそれとは逆に、話の節目を的確に捉えた場所に解りやすさを重視した 内容になってます。 本編の内容に合わせて見事に描き分けていて見事です。 |
玲朧月 | 椋本夏夜さんのイラストは美しいの一言で済ましてもよいのですが、他作品に描いているイラストと並べてみるとすごいことに気が付きます。 どの作品のキャラクターかが見てわかるということに。 技法を変えているのではなく、キャラごとにきちんとデザインして描きわけているわけですね。 しずるさんシリーズではゴシックロリータ系のファッションがよく出てきますが、フリルひらひらのこのファッションを見るのはいつも楽しみです。 |
松葉蕗 | 表紙のしずるさんの豊かな胸元は、女性の私が見ても魅入られてしまいます。 質感、艶、重量感といい、素晴らしい表現力だと思います。 カラーイラストの文章、「檻の中の鳥は、翼があっても 飛べないのか、飛ばないのか-」の 文章に、表紙やカラーイラストが見事に添っていて素晴らしい。中表紙のネタばれしずるさんなんか本当に上手いなぁ、と感心させられます。 本文のイラストは、カラーと比べると、地味ですが手堅く場面を抑えていてより、物語に 入り込みやすくさせてくれます。 |
タイトル | まかでみ・らでぃかる 1 誘われちゃったんですけど。 | |
シリーズ | まかでみ・らでぃかる | |
著者 | 榊一郎 | |
イラストレーター | BLADE | |
レーベル | ファミ通文庫 | |
書籍コード | ISBN4-7577-1931-0 | |
発行年月日 | 2004-07-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ぎをらむ | 「まじしゃんず・あかでみい」の短編集です。 表題作「誘われちゃったんですけど。」だけでも買う価値あり!榊一郎さんが異世界物語を通して描きたいこと、伝えたいことがとてもはっきり出ています。 |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
ぎをらむ | 表紙が凝っています。個々のキャラが小さくなってしまっているのが難点ですが、表紙に本文の内容を詰め込んで、これを見ただけでだいたいどんな話か分かるようにしてあります。 |
タイトル | まぶらほ〜もっとメイドの巻〜 | |
シリーズ | まぶらほ | |
著者 | 築地俊彦 | |
イラストレーター | 駒都え〜じ | |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-1650-1 | |
発行年月日 | 2004-09-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
極楽トンボ | 実は私、まぶらほは「メイドの巻」「もっとメイドの巻」しか読んでません。 まぶらほ登場キャラによる外伝、の続編。 仮想戦記でもあります。 繰り返します、仮想戦記なのです。いや本当に、異様に戦闘がこだわってます。 そして出てくる既存のキャラはことごとくメイドです。その設定が実におもしろい! 秘密結社MMM(もっともっとメイドさん)とか、メイドさんの階級が軍曹とかいて「ハウスメイド」とルビを振ってあったりとにかく遊び心だけで出来ている感じ。 ばか笑いしたい方や、メイド好きな方に。 単発で読まれても全く支障はありません。実際私がそうだったんで保証します! |
ぎをらむ | 雑誌掲載の時は「仮装戦記」とか「特別編」と呼ばれる番外編。 銃器の描写に関しては素晴らしいものがあります。登場する銃器類は私の知る限りすべて実在するものであり、その設定はとても正確です。銃器だけなら香港映画やハリウッド映画よりこだわっていると思います。ミリタリーマニアな方はだまされたと思って読んでみてください。 しかしメイド服に対抗するものをパジャマにしてしまったのが本当に惜しい。ちなみに私は小コスプレ主義より大コスプレ主義を支持します。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | イコノクラスト! 2 | |
シリーズ | イコノクラスト! | |
著者 | 榊一郎 | |
イラストレーター | OKAMA | |
レーベル | MF文庫J | |
書籍コード | ISBN4-8401-1208-8 | |
発行年月日 | 2005-01-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
極楽トンボ | ヒーローというものが現実にはどう扱われているのか。異世界からの召喚というのはどれほど異常か。 1巻でもそういった描写はもちろん随所に出てはきました。が。 いやはやこの2巻で本領発揮。かなりエグいです。まっすぐな話が好きな人はこの巻で読むのやめちゃうじゃないか?ってくらいエグい。 なにがどうエグいとはもうしませんのでぜひご自分の目でお確かめを。個人的にはいろいろ読んだ榊作品の中では心情的には一番エグいかも。 |
ぎをらむ | 榊一郎さんはハートフルな作家だと言われます。人の心の脆さ、弱さ、醜さを隠さずに描き、でもそこから逆説的に人には信じる力もあるのだ、救い救われることができるのだと説いていきます。 その榊一郎さんが人の心の裏側だけを1巻通して書いたらどうなるのか、その答がここにあります。とにかく暗い。救いがない。読んでいてきついものがあります。しかもこのシリーズ、今のところ到底ハッピーエンドに終わりそうにありません。 けれども、私は榊一郎さんが100%救いのない話を書くとは思えないのです。これだけエグい話でも、きっと最後には何か救いの欠片が用意されているのではないか?そうした一縷の望みをもって、この絶望的な物語を読んでいます。 |
ポパイ | 異世界に召還され救世主扱いされる…。 とてもよくある話のようですが、この話はそれだけではありませんでした。 召還した側の人間たちの思惑が一、二巻ともにすごいです。 汚い大人とでも言えばいいのでしょうか? 彼らに操られる主人公は、しかし自分は操られているとは思わない。 この話で一番強いのは、主人公でも人間を滅ぼそうとする「代行者」でもなく、 彼らではないでしょうか? しかし一番印象に残ったのは、この二巻ラストの戦闘シーンでした。 自分は本を読む時、登場人物に感情移入しながら読むのですが、 そのおかげで少しトラウマになっています。 早く次巻が読みたい本の一つです。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | クロスカディア5 月眠ル地ノ反逆者タチ | |
シリーズ | クロスカディア | |
著者 | 神坂一 | |
イラストレーター | 谷口ヨシタカ | |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-1630-7 | |
発行年月日 | 2004-07-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ぎをらむ | 価値観が異なる五つの種族の関わり合いが面白いです。作中では人間は一種族で、他の四つは異種族なのですが、五種族ともモデルは人間でしょう。価値観の違いからくる争いと、常識が吹き飛ぶさまは、ユーモアでありながら実社会の風刺になっています。 戦闘シーンも迫力があって、ギャグとのメリハリが利いています。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | ストレイト・ジャケット 6 ラクエンのサダメ 〜THE MIRAGE〜 | |
シリーズ | ストレイト・ジャケット | |
著者 | 榊一郎 | |
イラストレーター | 藤城陽 | |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-1595-5 | |
発行年月日 | 2004-03-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ぎをらむ | 人間が魔法を使いすぎることで魔族になってしまう世界のお話。 では人間にとって魔法とは何なのか。魔族とは何なのか。この巻でその重要なヒントが出てきます。ある意味、シリーズのターニングポイントでしょう。 ファンタジーを通して科学文明を痛烈に批判する作品だと思います。 |
極楽トンボ | 榊作品はだいたいどのシリーズでも、きれい事以外の負の部分を必ずきっちり描写してくる面がありますが、そのダークサイドが比較的表に出てくるシリーズです。 いろいろオススメすべき点はありますが、あえて魔族の描写!これに絞ってオススメしておきます。 魔族は人の理性が飛んだ電波な状態になっていることがほとんどなんですが、その魔族の口から出てくる素敵発言の数々は語録を作りたくなるほどです。 人間の血を吸収して、その血を高い圧力で打ち出していろんなものをなます切りにする「まっかっかびぃーーむっ!!」なんかもう降参ですええ。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | ディバイデッド・フロント 2 僕らが戦う、その理由 | |
シリーズ | ディバイデッド・フロント | |
著者 | 高瀬彼方 | |
イラストレーター | 山田秀樹 | |
レーベル | 角川スニーカー文庫 | |
書籍コード | ISBN4-04-429302-3 | |
発行年月日 | 2004-05-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ハサン | 終わらない戦い。諦めない人々。感動した! |
おむらよしえ | 高瀬彼方さんは、最近「いたい」描写で有名になったかと思いますが、彼の場合は「いたい」だけではなく、それを乗り越えるようなつよさが見受けられるが、私の好きな理由だと思います。 打ち負かされても、それだけではないところが必ずある。そして、この作品はそれがよく出た作品だと思います。 救いのない戦いに理不尽に放り込まれた。そんな中で、自分だったらどう生きるか。登場人物たちの絶望と希望を味わってみませんか? 最終巻が最近出版されました。これも含めてよかったです。 |
かげつ | 憑魔に取り付かれるという天災にも似た不幸により、老若男女関係なしに隔離戦区へ閉じ込められて戦闘を強いられるという絶望的状況。 そんな中でラブバトルやらドつき漫才やらを繰り広げつつ、強くなりたい、大切な人を守りたい、と悩みながら足掻く彼らの姿に惹きつけられます。 |
mikazuki | 世界中に忽然と出現した憑魔と呼ばれる怪物たち。 大量破壊兵器等をもって一度に大量に殺すと、その反動で出現範囲が広まってしまう。 そのために人類がとった対抗手段とは、隔離戦区と呼ばれる一定の範囲内に憑魔を隔離し、増えすぎないよう、殺しすぎないよう、その中だけで戦うこと。 主人公たちは人体に寄生する共生憑魔を体内に持つため隔離戦区に送り込まれ、そこで明日の見えない戦いを続けている。 決して勝利の見えない戦い。 それでも生きることをあきらめずに。 絶望的な状況の中でもくじけず、明るく強くせつなくそして儚く生き続ける彼らの姿は胸を打ちます。 榊ガンパレ小説にならぶ少年少女戦場もの。 息を飲む戦闘シーンや若者たちらしい青春真っ盛りのやりとりもいいですが、各登場人物の心理描写に非常にページを割いているのもこの作品の特徴です。 |
BAW WAO | シリーズで支持します。全3巻です。 絶望的な状況下で、無理矢理戦わされる少年少女達の物語。 心理描写が上手い作家さんなのでキャラクター達の絶望・葛藤・逃避・克服が 鮮明に、これでもかと読者に痛く迫ります。 題材はダークですが、明るく、タフに、前向きに進もうとする話ですので爽快感と燃えもあります。 上記キーワードが、引っ掛かった方は、是非お手に取ってみて下さい。 |
練馬 | 「北関東隔離戦区」の中で、化け物相手に絶望的な戦いを繰り広げる少年少女のお話。複数のキャラの一人称視点から成り立っています。 設定が設定なので、高瀬さん御得意の悩んだり凹んだりといったややネガティブな心理描写が炸裂します。戦闘時などは、もうどうしようもなく怯えきってる状態にもなったりしますが、それを真っ向からねじ伏せて戦いに赴く様などは、まさに鬼才と呼ぶに相応しい名シーンです。 とにかく戦闘時にしろ、恋愛などの日常時にせよ、この人の心理描写は凄いです。 |
ぎをらむ | 多分、私が今まで読んだスニーカー文庫の中で最も重く、熱く、迫力のある作品です。 現実は本当につらく厳しくて、容赦なくて、救いようがありません。それでも人間は生きていけるのだ、生きていかなければならないのだ、という高瀬彼方さんの強烈なメッセージが込められています。 絶望的な状況の中でも人として最後まで手放してはいけないものは何だろうか?、一番大事なものとは何だろうか?それを自分は持っているだろうか?と考えさせられます。 |
千秋 | 2004年度のライトノベルで最も面白かった作品は何か? と聞かれたら、私は『BLACK BLOOD BROTHERS』とで少し悩んだ末に『ディバイデッド・フロント』シリーズと答えるでしょう。それくらい面白かった。 生きるとはどういうことか。そんなことはよくわかりませんが、この作品を読めば明日から少しだけ頑張って生きていけるような気がします。 作中の登場人物たちが立ち向かうのは、どうもしようもないくらいの絶望的な状況。そんな状況が本当に私たちに訪れることは決してありませんが、代わりに私たちの周りには理不尽で納得できないことがいっぱいあります。 私たちはそういうものたちと戦って、日々生きています。だけど、ときには疲れてしまいます。 この作品はそんなときに読んで欲しい。この作品の中で登場人物たちは疲れたり、諦めそうになっても戦いつづけます。そういう姿を見れば、何か励まされるものがあるはず。 3巻のあとがきに書いてありましたが、この作品は私たち読者に向けられた戦歌(バトル・ソング)だと思います。是非ご一読を。 |
ひさ | 期間対象外で完結巻の3巻は入ってませんが、是非全3巻まとめて読んで欲しい。 隔離戦区の下で決して終わる事の無い化物との激戦を繰り広げ、一日一日を 精一杯生き抜く少年少女達の物語。とにかく主要登場人物一人一人の感情描写 が半端でなく濃密。ここまでキャラクターの心に深く深く踏み込んでいる物語は 他に見た事が無い。当然気持ちの伝わり方や感情移入度の高さも半端じゃないです。 |
極楽トンボ | 特殊な事情から北関東隔離戦区という戦場に押し込められ、未来の見えない戦いを強要された少年・少女達の戦いの記録。全3巻です。投稿期間には入ってませんが完結。 絶望感に打ち負かされ、挫折を味わい、後ろ向きになったりしながらもやがて立ち上がる登場人物達の内面が圧倒的な筆致を持って書かれています。 ほんとーに鬼気迫るかのような内面描写に関しては、すごい!の一言です。 とにかく一読の価値あり!! 寡作なこともあっていまひとつ知名度に書けるものの、その実力は一級品。 ぜひご一読あれ。 |
高空昴 | 「頑張ろう」 そういう気持ちを呼び覚ましてくれる作品です。 立ち向かうという行為を力強く描いた作品です。 絶望があります。悪夢があります。恐怖と苦痛なんか在り来たりです。そんな世界観と、そこで生きる登場人物たちが見せるものは、ただ一つの事柄。 不屈。 屈しないということ。 最終巻を含めて、胸の底から熱くなりました。 「明日の自分は今日の自分より確実に強い」 主人公・英次の言葉のような生き方ができればいいなあ。 |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
ぎをらむ | この巻の248ページの挿絵には衝撃を受けました。普通、挿絵は見開きか左側のページにあって、右側のページにあることは珍しいという程ではないですがあまりありません。ですが248ページの挿絵は本当に効果的に右側に配置されていて、キャラに感情移入することができました。私がこの1年読んだ中でベストの挿絵だと思います。 |
タイトル | フルメタル・パニック! つづくオン・マイ・オウン | |
シリーズ | フルメタル・パニック! | |
著者 | 賀東招二 | |
イラストレーター | 四季童子 | |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-1659-5 | |
発行年月日 | 2004-10-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
おむらよしえ | シリーズ長編最新刊。実は傭兵の相良宗介と、ふつーの高校生「だった」千鳥かなめ、そしてその周囲の人々の話。 はまらせていただきました。ええ。ただのアクション、コメディだったら、ここまではまることは絶対になかったでしょう。かなめと宗介の細かい心の描写がめちゃくちゃいいです。かなめもただ守られている女の子に絶対なろうとしない、キャラクターが一貫していてかっこいいし、宗介はその鈍さと真剣さが不器用で愛しくてたまりません。 読み方としては、長編は順番通り、短編集(タイトルに?と数字がついている)は適宜に読むのがおすすめです。長編を全て読んでからでもかまいません。長編はシリアスめ、短編はコメディめですが、どちらも心の動きがすごく感じ取れていいところがあります。 この巻は、すばらしー!絶賛!です。ここまできて、鬱展開にして長引かせないのが、やはりふるめただと。うむ!このまま、ふるめたらしくいってくれ! |
有里 | うわぁー、噂どおりのシビアな展開。負けるな、みんな! いやもう、テッサちゃんがカッコいいです。 この作品はライトノベルというよりキャラクター小説と呼ぶのが正しい気がしますね。 |
いちせ | きゃ〜〜〜!! うきゃぁ〜、うきゃ〜、うきゃああぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜。とにかく、とにかく、王道万歳っ!! ベタ万歳っ!! いやぁ〜〜〜、定型なストーリー展開なんだけど、だからこそっ、熱いっ、おもしろいっ!! ほんとに、めちゃくちゃ、めちゃくちゃ、くぅ〜〜〜〜。 |
鷹宮 | 一番好きな作品の最新巻。 ここに来てのこの展開には度肝を抜かされました。 自分の中ではシリーズ最高の出来と言っても過言ではないです。 |
黒原はいく | やってくれる……! と言った感じ。正直このシリーズは「結構好き。馴染みで読んでる」位だったのですが、この巻には度肝を抜かれましたね。かなり酷い内容が描かれているのですが、読んでる方は暗くならない。熱さとリアルさのバランスが凄く良い感じです。ネタばれ |
ぎをらむ | 「長編シリーズなんて惰性でだらだら続けてるだけじゃん」なんて思っている人はこれを読め! これまでの十数冊は全てこの巻のための前振りと思えるくらい、劇的にストーリーが動きます。出し惜しみなんて一切なし!フルメタはいつも全力疾走なのです。これぞ長編小説の醍醐味です。 ズタボロになって、何もかも失っても、それでも戦い続けるかなめとソースケに拍手。 |
こま | かっこいいです! 敵も味方も展開も。 続きがめちゃくちゃ楽しみで楽しみでなりません。 |
もりやん | 長編シリーズ急展開。今までの苦しい戦いが遊びに思える、絶望的というのも生温い絶望そのものの戦闘。築き上げられてきた幸福も信頼も、圧倒的な「敵」の攻め手に容赦なく打ち砕かれてゆく。一切の希望を奪われたとき、今まで支えてくれた人たちさえ打ち負かされたとき、まさにそのときが<ミスリル>の、相良宗介の試されるときに他ならない。 『フルメタル・パニック!』は、ロボットものとして明らかに「欠けた」作品だった。主役機たるアーバレストが宗介の信頼を得、その占めるべき位置をようやく占めたのが『終わるデイ・バイ・デイ』だった。僕はやっとフルメタは完成したと思った。間違っていた。フルメタはさらに上を見ていた。 ロボットもののひとつの重要な構成要素は「不屈」であると思う。なぜならロボットは神像だからだ。最強であり絶対であり無敵であるからだ。しかし、ロボットは最強絶対無敵ではない。しかし彼らは最後には勝つ。なぜか。あきらめないからだ。ロボットは一度負けることによって神話に昇華される。 ネタばれもはや「楽しい戦争」はありえない。今後物語がどう転がるにせよ、宗介には本物の苦闘が待っているだろう。危険なだけではない、心をくじく「敵」の待つ戦いが。かなめもそうだ。しかし彼らはあきらめないだろう。立ち向かうだろう。 ガンパレード・マーチやデモンベインが好きな人なら、読むべきだ。 |
永山祐介 | 非常に熱い展開の一冊。今まで、暢気な学生生活を書いているだけだと思っていた短編を、長編側に見事な形でリンクしてます。林水会長が素晴らしい。 一方ミスリル側も非常事態。絶体絶命の中示した、テッサの態度ネタばれが格好良いですね。 |
高空昴 | 人気シリーズ「フルメタル・パニック」長編パートの最新刊です。 最高に面白かった。評価はずばりこの一言です。 正直、富士見ファンタジア文庫の最近の長編物は「物足りない」と感じるものが多かったのですが、このフルメタル・パニックシリーズだけは段違いの力強さを発揮しています。 そしてこの最新刊。 今までで最高の「作品力」を見せつけてくれました。 とにかく急転直下、絶望に絶望を重ねたようなスリルを通り越して恐怖にも近い、そんな容赦のないストーリーが展開されていきます。読んでいてここまで「おいおい、どうすんだよ、いいのかよっ!?」と思ったのは久しぶりです。 そんな状況下で描かれる、主人公達の不屈の戦い。 本作で描かれる「負け戦」の中で「負けない主人公達」の姿には素直に熱くさせられました。主人公の宗介をはじめ、登場人物たちにエールを送らずにはいられません。 ラストでのネタばれ"の覚悟の姿は目頭が熱くなるほどでした。 そう、これが主人公です。 主人公とは「諦めない者」を指す言葉なのだと痛感しました。 断固として行動する主人公、相良宗介の勇姿に目が離せません。 |
極楽トンボ | 「えーマジですか!?」と言うような衝撃がおそったシリーズ最新刊。 ここまで築きあげてきた流れをあっさりひっくり返すその様は感動さえ呼び起こします。 むしろこのために日常を築き上げてきたんでしょうか? ともあれ、この先どうなるのか。 お手並み拝見といったところです。 |
浅木原忍 | 徹底的に、今まで積み重ねてきたものを徹底的に破壊し尽くす1冊。そこにあるのが当然のように思えていた世界が、揺さぶられ突き崩され物語は急加速する。あまりに絶望的な戦いに挑む宗介にただひたすら燃え続ける素晴らしい1冊。この1冊のために今までのフルメタはあったのだ! |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
もりやん | 四季童子氏のイラストは元々素晴らしいクォリティをもっていましたが、今回はちょっとヤバい。テッサがカッコいいのなんのって!『おどるベリー・メリー・クリスマス』では全国1000万のテッサファンが怒号と悲鳴にまみれたでしょうが、それもこの鉄血ぶりに繋がっているのなら黙り込むほかないでしょう。テッサにとって宗介との--もしかしたら、それ以上にかなめとの--関係ほど、心を解きほぐすものはなかったでしょうから。それを失ったテッサの姿は、本編の展開もあってただただ壮絶。 しかし、今回のかなめさんは妙にえっちぃ。ひそかにネタばれもあり、イラスト的にも充実した巻でした。 |
タイトル | レディ・ガンナーと二人の皇子 中 | |
シリーズ | レディ・ガンナー | |
著者 | 茅田砂胡 | |
イラストレーター | 草河遊也 | |
レーベル | 角川スニーカー文庫 | |
書籍コード | ISBN4-04-423106-0 | |
発行年月日 | 2005-02-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ぎをらむ | 練りに練った設定。妥協のないストーリー。洗練された優雅な言葉使い。 そうしたなかで描かれる、理不尽な現実に対する主人公たちの苦闘に喝采を送りたくなります。 ゆっくり、じっくり味わって頂きたい作品。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 君の居た昨日、僕の見る明日2-Fake heart- | |
シリーズ | 君の居た昨日、僕の見る明日 | |
著者 | 榊一郎 | |
イラストレーター | 狐印 | |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-1684-6 | |
発行年月日 | 2005-01-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ぎをらむ | 榊一郎さんがしばしばネタにする、いわゆるAIモノ。 榊一郎さんの作風は基本的に婉曲です。回りくどいです。そこが好きなんですけれども。 心の裏側を描くことで心の表側を問い、ファンタジーを書くことで現実を問い、AIという作り物の人間を描くことで、本当の人間とは一体何なのだろう?と問うのです。 |
極楽トンボ | 異世界……というか閉鎖空間に飛ばされ戻れなくなった少年が、そこに存在する学校でいろいろな問題を抱えたわけあり生徒達と学校生活を営んでいくお話第二弾。 AIです、AIが出ます。 私のツボであるAIのタイプとは違いますが、それでもAI出るだけで幸せ。 |
煉紅 | 虚構の学園で繰り広げられある物語の第二巻。 新キャラであるAIのネレイドを中心に話が進みます。 AIであるが故の苦悩ががよく描かれていて逆に人間とは何だろう?と 考えさせられます。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 君の居た昨日、僕の見る明日1 -STARTING BELL- | |
シリーズ | 君の居た昨日、僕の見る明日 | |
著者 | 榊一郎 | |
イラストレーター | 狐印 | |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-1639-0 | |
発行年月日 | 2004-08-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ぎをらむ | 学校の残留思念に取り込まれてしまった人間や幽霊や妖怪やAIが、学校ごっこを始めるお話。 あるキャラは現実に戻りたいと言い、また別のキャラはここに居続けたいと言います。まずこの現実に対するキャラ間のスタンスの違いが面白いです。そして恐らくシリーズの最後では全員がこの嘘の学校を去っていかなければならないでしょう。その時、キャラ達は一人一人、この学校にいた意味を見つけ出すはずです。 この作品世界は嘘です。嘘であると、最初に明かされてしまいます。でも榊一郎さんはその虚構にも意味があると、理屈ではなく物語を語ることによって示したいのでしょう。そういうところ、大好きです。 |
極楽トンボ | あらすじは他の方の感想でフォローしていただくとして、と。 何かから逃げていて、未だ正面から向き合うふんぎりがつかない人間たちの寄り合い所帯ですね。いつかは正面から向き合わなければいけないけれど、まずは傷を癒しましょう、という。 単なる逃げとはちょっと違うその優しさが、なんとも心地よいのです。 |
煉紅 | 虚構の学園で人や幽霊、妖怪などが一緒に生活する話です。 この学園は虚構であるからこその優しさに満ちていると思います。 そんな中でそれぞれがどのような答えを探し出すかが楽しみです。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 天高く、雲は流れ 15 | |
シリーズ | 天高く、雲は流れ | |
著者 | 冴木忍 | |
イラストレーター | 森山大輔 | |
レーベル | 富士見ファンタジア文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-1649-8 | |
発行年月日 | 2004-09-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
R・B | 冴木忍作品で完結したというだけでも買う価値あり。 |
ぎをらむ | 文体が優しくて、とっても説話的。すぐに親兄弟で殺し合ったりしてしまいますが、実は根っからの悪人はいなかったりします。長らくパジャのファンでしたが、この巻でオルジェイとライフォンも好きになりました。 あまり細かいところまで描かず、読者の想像にまかされたラストは感動的です。 |
からり | 魔族という「差別されるもの」が存在する世界の物語。完結。主人公が子持ちという、ライトノベルじゃ結構珍しいかもしれないファンタジーです。泣けるシリーズとして有名な「〈卵王子〉カイルロッドの苦難」シリーズや、いろんな意味ですごい結末を迎える「星の大地」シリーズを書いた冴木忍さんの一番長いシリーズとなりました。 正直、欠点は沢山あるシリーズだと思います。刊行ペースが遅くて緊迫感が薄れた部分はあったし、登場人物にしても何巻にも渡って引っ張ってきた割には決着の付け方があっさりしすぎていたり。主要メンバーの一人の恋愛が唐突だったり。(探せばもっとあるかも) でも、私はとても好きなシリーズでした。 世界はえげつなくて人間も愚かで、哀しいことが沢山あるけれど、決してそれだけじゃなくて。甘いと言われようと、私はそういう深いところで優しい感じがする話が大好きなのです。 そして、派手ではないけれどじわーっと魅力的な登場人物達。(しかも沢山^^)それぞれの人達にはそれぞれの背景があり人生がある。例えば当初はただのお調子者の便利キャラのように見えたシズマ(スキンヘッドの神官)が、あの結論に至ったように。何の力もない料理人が一番揺るぎ無く立っていたように。 ちなみに私はその超脇役で何の力もない料理人、エイカ(しかもカマキリ顔)が一番好きだったりします。最終巻にちゃんと出番があって嬉しかったです。 今なら最大の欠点かもしれない刊行ペースは問題にすることなく読めます。 最初の方の巻は古本屋にもかなり出回っています。ぜひ読んでみてください。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 学校を出よう! 5 NOT DEAD OR NOT ALIVE | |
シリーズ | 学校を出よう! | |
著者 | 谷川流 | |
イラストレーター | 蒼魚真青 | |
レーベル | 電撃文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8402-2781-0 | |
発行年月日 | 2004-09-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ぎをらむ | このシリーズの世界観が大好きです。特にユング的な集団的無意識に量子論をからめるアイデアが面白い!ネタばれ今後の展開が本当に楽しみです。 |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
リッパー | 蒼魚真青さんの描くカラーマンガも好きです。 |
タイトル | 悪魔のミカタ 13 It/MLN | |
シリーズ | 悪魔のミカタ | |
著者 | うえお久光 | |
イラストレーター | 藤田香 | |
レーベル | 電撃文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8402-2704-7 | |
発行年月日 | 2004-07-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
しゅぺるたー | It編に入ってから正直「これの主人公って誰だっけ?」と思わないでもないでしたが 悪魔のミカタらしさが残っているからこれはこれで! 第1巻「魔法カメラ」が2002/02に出てからシリーズ最新刊であるこのIt/MLNまで2年半で13冊のハイペースのうえお先生でしたが、ここ数ヶ月は沈黙を続けており、ファンの間では【うえお死んだ説】【うえおは小説止めたよ説】が囁かれておりました。 だがついに沈黙を破り、7月10日にハードカバーではあるものの先生の新作が発売されます。 さすがに悪魔のミカタとのリンクは無いとは思いますが、このハードカバー『シフト -世界はクリアを待っている-』に超期待。 これからも目を離せない作家の一人です。 |
rokugomarunisai | 熱気と言おうか、あるいは熱意と言おうか。それが作品に滲み出る作家だ。 端的に分厚い巻が面白いことからも、それがお分かりいただけると思う。 本作はザ・ワンと呼ばれる吸血鬼と堂島コウとの対決を描く、『It』編の完結作となっている。その前哨戦とも言うべき、異様な盛り上がりを見せた『It/ザ・ワン』(十一巻)、出世作という言葉から大きくはみ出す『グレイテスト・オリオン』(五巻)。この巻も、それらに負けない、どころか今までで最高の厚さとなっている。 これ以上は、『It』編の締めに相応しい物語となった、とだけ言っておこう。 なお、本作をきっかけに『旧約聖書 ヨブ記』を読んでも、裏切られないだろう事を付け加えておく。 |
第弐齋藤 | 吸血鬼モノとして秀逸。超燃える。 悪魔のミカタシリーズ10巻からこの13巻It/MLNまでは独立した一個の吸血鬼モノとして楽しめる。 読むなら10巻から読もう。 知らない登場人物なんて気にするな。 悪魔のミカタ〈10〉It スタンドバイ ↓ 悪魔のミカタ〈11〉It ザ・ワン ↓ 悪魔のミカタ〈12〉It ストラグル ↓ 悪魔のミカタ〈13〉It/MLN |
peach | ここ最近読んだ本の中で、群を抜いて面白かったのがこの本です。登場人物一人一人の想いが熱く、燃えます。敵の吸血鬼ザ・ワンの設定は深くまで作りこまれていて、それが私の知らない吸血鬼像だったので、とても新鮮でした。 10巻から続いたザ・ワンとの戦いの終結には予想外の展開に驚き、最後まで読み終え、しばらく呆然としていました。そのくらい、この物語には驚かされます。とてもお勧めです。 |
ぎをらむ | このシリーズの魅力は、魂をめぐる理性と情熱のせめぎ合いです。とにかく熱いです。本も厚いし。 群像劇なので誰が主役という訳ではありませんが、私は鴨音木エレナ、神名木唯、山本美里、舞原サクラの壮絶な死闘に熱狂しました。終盤の堂島コウとザ・ワンの問答も意味深です。 イラストが耽美でちょっと恥ずかしい。(笑) |
ひさ | 10巻からの吸血鬼「ザ・ワン」編(正確には8巻から続いていたIt編)のラスト。 吸血鬼対人間の文字通り生き残りを賭けた熱い戦い、その中にある重く圧し掛かり 深く複雑に絡み合う感情の数々、それら全てを非常に濃い密度で描いた内容に読了 して暫し呆然。その後徐々に染み込んで来る満足感。本当に素晴らしかったです。 主人公のコウ不在でも、結局最後にはやっぱりコウ以外に主人公は有り得ないと思い 知らされました。これ以降未だに続刊予定が無いのですが、待ち遠しくて仕方がない。 |
まよねえずごはん | シリーズで支持します。 It編における吸血鬼の設定はどこでも見たことがなかった。ネタばれ、なんてよくも考え付くものだと思う。 そして、登場人物たちの魂のぶつかり合いが非常に熱い。それはこの巻に限らず、シリーズ通してもだ。 圧倒的な執筆スピードをもってしても13巻でやっと一学期編終了。完結まで付き合います。ていうか、完結まで書いてくれますよね? 余談:某作家インタビューばっかり載った本で、みんなノリノリで写真に写って、バンバン顔出ししていた中、後頭部からの写真しかなかったうえお久光に、萌え。 |
練馬 | 13冊も出ると追いかけるのが面倒だなぁ、と思ってるそこのあなた。 まずは5巻まで読みましょう。5巻で一気にオモシロさが加速しますから。 だからとりあえず無理せず5巻まで。そこまでいけばあなたはきっとうえお久光のトリコです。 10巻の短編集で取っ掛かりを作って、11巻・12巻と続いた対吸血鬼抗争の完結編。 11巻・12巻も相当なものでしたがそのラストを締めくくるに相応しい傑作。 とにかく面白すぎるこの作品について、私は語る言葉を持ちません。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 新フォーチュン・クエストL 3 冒険者御一行様、クエスト村に御案内! | |
シリーズ | 新フォーチュン・クエスト | |
著者 | 深沢美潮 | |
イラストレーター | 迎夏生 | |
レーベル | 電撃文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8402-2630-X | |
発行年月日 | 2004-03-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ぎをらむ | RPGというのはお約束で成り立っています。本当はモンスターを倒して経験値をGETできる訳ないですし、都合よくイベントが起きる訳もありません。でもそれじゃゲームにならないから作り手もやり手もシステムとルールに沿って「本当はこうじゃないけどね」と思いつつRPGをやります。 そのお約束をフォーチュン・クエストは逆手に取ります。形だけリセットされる世界、クエスト中に役割を意識的に演じてしまうキャラ達。反則ですが、笑えます。 そしてこの軽い「ごっこ遊び」の先に、シリアスな急展開が用意されているのが見事です。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 涼宮ハルヒの暴走 | |
シリーズ | 涼宮ハルヒ | |
著者 | 谷川流 | |
イラストレーター | いとうのいぢ | |
レーベル | 角川スニーカー文庫 | |
書籍コード | ISBN4-04-429205-1 | |
発行年月日 | 2004-10-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
toshi-ko | 夏、秋、冬をテーマにした短編集。 短編集なので、ザ・スニーカーに連載された物+書下ろしが基本なのだけど、あえて季節をテーマに3作品に厳選した所がポイントです。 しかも、ネタばれに絞っている所が、蝶、サイコー! エンドレスエイト 訳して「終わりのない8月」なんて言うかそのまんまで素敵すぎです。 射手座の日 秋のコンピューター研の逆襲を描いたシミュレーションバトルがネタばれ独壇場です。 雪山症候群 雪山で遭難するエピソード。ネタばれ大ピンチです。 しかし、ネタばれに切り替りつつあるのは仕方ないのでしょうかねぇ。 困難を振りまく人と、萌キャラだけどあんまり役に立たない人と、困難を共に乗越え解決に導く人の内、 誰に一番惹かれるかと言えば・・・。 |
ぎをらむ | 短編「エンドレスエイト」はなぜ「終わらない8月」なのに「エンドレスオーガスタ」ではないのでしょうか。それはエンドレスを∞(無限、メビウスの輪)とかけているからではないかと思います。つまり「エンドレスエイト」は「∞」=「8」なのです。 ひょっとするとただの私の思い込みかもしれませんが、こういう謎かけ、大好きです。 |
極楽トンボ | 他の人の感想もあがっているのでごちゃごちゃ書くのはやめにします。 長門がすべて。ええそれだけですとも。 ……あれ、前作と感想が一緒だ!? シリーズ全体を通してキョンの戯れ言垂れ流しとかも好きですととってつけたようにフォローしておきます。 |
(ハンドルを捨てて、今は名無し) | 循環する時間と閉じられた空間を巡る二つの物語を能天気なエピソードで繋ぐ構成がお見事。 不条理が醸す不安と恐怖のなかで世界の数学的原理のみが唯一の寄る辺。じりじりと迫る焦燥感がたまりません。 |
練馬 | スニーカー掲載分に書き下ろし一本をくわえた短編集。 贅沢を言うなら、「エンドレスエイト」は「消失」より先に読んだ方がいいかもしれません。 退屈→消失のように短編のなかに長編の伏線を仕込んでおく事がある谷川さんですが、今回は「雪山症候群」などという露骨に先がありそうな話まで仕込んであり、単純に話を楽しむ以上に長編のことを考える燃料にもなりそうです。 |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
リッパー | 夏休みのお話があるので、女の子たちの水着姿と浴衣姿がカラー絵で拝めます。萌へ。 |
タイトル | 銀盤カレイドスコープ vol.4 リトル・プログラム:Big sister but sister | |
シリーズ | 銀盤カレイドスコープ | |
著者 | 海原零 | |
イラストレーター | 鈴平ひろ | |
レーベル | 集英社スーパーダッシュ文庫 | |
書籍コード | ISBN4-08-630224-1 | |
発行年月日 | 2005-02-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
おむらよしえ | 性格のとことん悪い桜野タズサの妹、桜野ヨーコもまた、フィギュアスケートをやっていた。ライバルに「チェリー」とくさされたこともたたり、ついに「ネタばれ」と口に出してしまうが……。 妹を出したのは上手かったです。典型的な少女マンガストーリーですが、丁寧に描かれているのでとてもよかった。タズサもいい役。3巻がいまいちだなーと感じた方でもおすすめです。 |
しゅぺるたー | これまでも、そしてこれからも2度と出ないであろうフィギュアスケートをテーマとした 小説の4冊目。 3冊出してそろそろネタ切れか? と思わしといて主役の変更なんて方向で攻めてくるとは! 男性が手に取るのには少し気がひける表紙であるのがちょっと問題だが、その逡巡の向こうには華やかさを纏った良い小説が待ってるぜ。 |
練馬 | フィギュアスケートに関する知識が無くてもスケートシーンがとても面白く読める凄い小説。イラストから萌え系かと思うかもしれませんが実に真っ当なスポ根小説にして本格的フィギュアスケート小説です。 一人称形式をフルに生かし、アスリートの抱えるプレッシャーや競技中に感じる万能感といったものを存分に味わえます。 更に、競技的・日常的な両面において主人公に感情移入しまくりです。 前三冊と違って、主人公が変わってるのでこの巻から読み始めても特に問題はありません。気軽に読んでみましょう。 そして気に入ったならば是非1・2巻(上下巻構成です)も読みましょう! |
極楽トンボ | フィギュアスケートを題材にした、おそらく唯一のライトノベル作品第4弾。 なんと今回は妹が主役です。 根は繊細とはいえ、性格は傲岸不遜・その上実力は一流というすごすぎる姉を持った妹の複雑な心境が丁寧に描写されています。 ああ、なんかタズサかっこいい…… ともかく今回もやっぱりスケートシーンにご注目。スポーツを文章で表現するのはかなり難易度が高いんですが、このシリーズは見事にそれを成し遂げていると思います。 |
黒原はいく | 既に様々な人が様々な場所で語っておられるだろうこのシリーズ。少し別口から紹介してみたいと思います。 確かに中身はスポ根モノであり、安易な萌え小説ではないのですが--誤解しないで下さい、ちゃんと萌えられます。……嘘です。正確には少し違います。惚れちゃいます。それぐらい魅力的な登場人物。毒舌ヒール・桜野タズサに関しても言うまでもないですね。 このイラストも、キャラクターのイメージにしっかりマッチ。表紙に騙されて読まない人はまいじゃー人生の数パーセントを損してますが、表紙を全く信じないで読まない人もそれはそれで損してます。 あとは、この巻に関して--随分と大人になったタズサが見られますよ。 |
ぎをらむ | スポ根としてベタといえばベタなストーリーなのですが、そのベタなストーリーを陳腐に感じさせない海原零さんの力量は素晴らしいものがあります。ど真ん中のストレートでも、バットをへし折る問答無用の威力があればOKなのです。 主人公のヨーコが劣等感を抱え、挫折し、そしてそこから「桜野タズサの妹」ではない「桜野ヨーコ」という自分を見つけ出していく過程をきっちり描いた、正統派の成長物語です。 |
t-snow | まさかスーパーダッシュで少女小説が読めるとは! 前巻までとは異なりタズサの妹ヨーコを主人公に据え、タズサとの関係や先輩スケーターであるシューゴとの恋愛が描かれている第4巻。 偉大なる姉へのコンプレックスやその姉を想う心などが一人称で丁寧に描写されていて、ヨーコというキャラクターを好きになること請け合い。 また、シューゴとの出会いの場面やシューゴの言動に一喜一憂する様子には、この手の少女漫画や少女小説が好きなら転がること間違いなし。 現実のフィギュアスケートにはあまり興味がない自分にも楽しめるフィギュア描写は健在だし、シリーズの中でも一番のお勧めです。 |
リッパー | 実際の女子フィギュアスケート界も非常に盛りあがっていて、安藤美姫の人気もうなぎのぼりの今、もっともテレビアニメ化するにふさわしい作品だと思うのですが、メディアミックスの話はないんですかー! |
まるお | 女の子の一人称が威力を発揮している極上の作品。 シリーズ未読の方はとりあえずこの巻を読んでみて、気に入ったなら姉の物語(Vol.1〜3)に手を伸ばしてみても楽しめると思います。 |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
リッパー | この作品とこのイラストの出会いは運命的なものだったのでしょう。 本編の面白さを絵の力が底上げし、キャラクタの魅力がイラストをより素敵に見えさせるという相乗効果の最高の例。 この絵に騙されたと思って読むよろし。あるいは萌え絵に退いてないで読みやがれ。 |
練馬 | 表紙イラストが姉妹中を見事にあらわしていると思います。 後、最初の演技中のイラストと、最後の演技中イラストが、それぞれ、どん底の精神状態と、これ以上無い満足感を表していていいと思いました。 |
タイトル | 食卓にビールを | |
シリーズ | 食卓にビールを | |
著者 | 小林めぐみ | |
イラストレーター | 剣康之 | |
レーベル | 富士見ミステリー文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-6267-8 | |
発行年月日 | 2004-08-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
rokugomarunisai | 「SF=すこし・不思議」を体現してきた、小林めぐみの復活作。 往年のおかしさ、不可思議さはそのままに、不条理とウィットをふりかけた短編集は、女史の新たなファン開拓にも寄与した。シリーズ発表以来(雑誌連載のストックがあったとはいえ)、次々と新刊が出ているのも嬉しいところ。 |
mikazuki | 日常と非日常を軽々と超えるその想像力のちから。 日常のほんの些細なことから始まって宇宙を揺るがす大事件になり、また最後は日常に着地する。 まるで白昼夢の世界だけどそこに小林めぐみさんの語り口の良さや、物理ネタをはじめとした小ネタを絡めて軽妙に仕上げたテンポの良さが加わって、とても心地よい作品に仕上がっています。 こういうのを読むとほんと小説って素敵だなあ、と思います。 あ、小説ではないけどこのノリが好きな人なら小原愼司さんの「菫画報」という漫画もオススメですよ。 |
toshi-ko | 何ですかこの小説は? 女子高生で、主婦で、小説家という変なヒロインが、突然、異星人やら地底人やらに遭遇する。 そして、なぜか地球の危機を救ったり、ありえな〜い。 とんでもないSF小説です。 でも、レーベルはミステリーな、存在がミステリーな小説。 |
うたたねこ | さんぽするようなワンダー、といった感じでしょうか。 ライトなノリだけでなく「メビウスの話篇」みたいにしっかりSFしてミステリしてるエピソードがあるのもおいしいです。 |
練馬 | 女子高生で物理オタクで小説家でビール好きで人妻な主人公が日常の中で超常現象とか宇宙人絡みの事件(?)を解決していくお話。 SFネタがイロイロ出てきたりしますが、むしろSFネタいじりといった方が近いかもしれません。SFって難しそうとか考える必要は皆無です。 一風変わった日常もの。後、文体がマッタリしていると言うか、作風にとてもマッチしてると思います。 |
極楽トンボ | 女子高生、人妻、小説家、ついでに物理オタクという「なんだそりゃあ!」と思わず言いたくなるようなヒロインのSF(少し不思議)な日常を描いています。 断言しますが、かーなーりー変なテイストの物語です。脱力系。宇宙人と出会っても、さも当然のような顔をして会話に興じているヒロインが変すぎでいい味出してます。 ともかく一度は読んでおきたい物語ですね。 |
kaiei | 不思議な雰囲気の現代SFコメディ短編集。 SFと言いつつも、物理知識とかは実にまともなんだよなあ(笑) 味のある主人公のキャラもあいまって、非常に変な作品になっています。 はまるひとはものすごくはまる作品だと思います。 ビールは二十歳になってから! |
ぎをらむ | 大原まり子さん&岡崎京子さんの「処女少女マンガ家の念力」を思い出させる、日常SFです。あなたは気付いていないかも知れませんが、地球は日々宇宙人からの侵略を受けています。でも、女子高生兼人妻兼SF作家のおかげで平和を保っているのです。それが現実です。日常は何にも増して強いのです。本当だってば。 雑誌上でシリーズが始まった時は主人公は大学生だったはずなのですが、いつのまにか高校生の設定になってしまい、それでもビールを飲んでます。良いんです。 |
INN | ビール好きな人妻女子高生が、宇宙人絡みの不思議な出来事に遭遇する短編集。未知の事柄に対して不安よりも先に好奇心がくるタイプの主人公が、ヘンテコな宇宙人と遭遇していくSF作品です。 話が面白いのは勿論なのですが、個人的にはそれよりも、作品全体に漂う「まったりと変」な雰囲気がとても気に入ってます。日常と非日常の区別を全くつける事なく話が進み、さらにそれを違和感なく感じさせる、この独特の雰囲気がとても素晴らしい。 富士見ミステリー文庫で、自分が一番新刊を楽しみにしている作品です。 |
神無月 | この作品は、女子高生で物理オタクで小説家で新妻という主人公が、様々なSF的事物にご近所感覚で付き合っていく作品です。因みに嘘は一切ついておりません。 どんなSF的な出来事に出くわそうとも、特売などと天秤にかけて特売を優先しようとするような人物が主人公です。 とにかく、空気がゆったりとしているといいますか、あまり変化がありません。 しかし、逆に言うとそこがこの作品の魅力といえます。 どんな非日常も日常的なレベルに落として解決してしまう主人公は、一種物凄い主人公といえるかもしれません。 |
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タイトル | 月読見の乙女 前編 | |
シリーズ | 魅魎暗躍譚 | |
著者 | 前田珠子 | |
イラストレーター | 田村由美 | |
レーベル | コバルト文庫 | |
書籍コード | ISBN4-08-600511-5 | |
発行年月日 | 2004-11-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ぎをらむ | 魅魎暗躍譚で最も印象に残っているのが月読見の乙女こと、遠江であります。主役は甲斐と志摩かも知れません。でも前田珠子さんの霊が乗り移っているのはきっと隠岐とこの遠江です!(笑) 言葉の一つ一つまで意味を持たせて使い分け、相手を絡めとる遠江のセリフは読んでいてゾクッとします。 スーパーファンタジー版は「月読見の乙女」三冊で厚みがバラバラでしたが、コバルト版ではほぼ同じ厚みの前後編に再編されています。 |
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