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『 書評者 : INN 』 という条件で検索したよ!
7 件見つかりましたわ。そのうちの 1 〜 7 ( 表示数=7冊 ) 件を表示しますわ。
来年から積読税が新設されるんだって
政府が儲けまくりそうなお話ですわね

[image:amz] タイトル ジェスターズ・ギャラクシー4 愚神のために恋歌を
シリーズ ジェスターズ・ギャラクシー
著者 新城カズマ
イラストレーター おもて空良
レーベル 富士見ファンタジア文庫
書籍コード ISBN4-8291-1594-7
発行年月日 2004-03-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
読丸 帝国最悪の凶剣士〈銀河騎兵〉の野郎どもの男臭さと、その副隊長ベレズの純情のギャップがたまらない一作。不器用な恋に笑い、興奮し、そして泣け。
永山祐介 騎兵隊副隊長ギーエンのベレズに焦点をあてた一編。
えらく不器用なベレズと、素直になれないニム、それに対するイル=アンファのシャーヴなんかの対応が微笑ましい。
普段なんと言っていようと、アルロンとベレズって互いを大切な仲間として思ってるんだなってのが(普段から判ってますけど)ラストシーンに見えて、それが痛ましくもあり優しくもあり。
ちなみに134ページでちょっと涙ぐんでしまいました。少し間をおいてからのアルロンの返事がまた……。うう、アルロン……。
INN 4巻と言うよりも、このシリーズ全体を強くオススメしたい。

約10万年も続いた銀河帝国が滅亡を迎える最後の数年間を書いた作品で、主人公らは宇宙を自在に駆け巡る銀河騎兵《鮮血の天使》。彼らと、先帝が暗殺されたために急遽皇帝に即位した一人の少女が織り成す星間史劇です。

世間では忌み嫌われて嘲笑され、帝国滅亡後の歴史では悪逆非道の集団と言う烙印を押される事となる銀河騎兵達。しかしその実体は、どんな状況に陥ろうとも己の信念に殉じた「誇り高き莫迦ども」。こいつらの生き様がとにかく熱くて格好良い。彼らは滅ぶ事が確定している帝国に仕えているので、近い未来に悲劇が待っている事が分かっているわけですが...それ故、銀河騎兵達の熱さが際立っていると思います。

この4巻は銀河騎兵達の副隊長・べレズの恋を描いた作品。普段は乱暴な物言いの目立つべレズの不器用だけど純粋な恋物語です。他の巻に比べると、熱い展開があまり無いのが少々残念ですが、普段はあまり表に出てこないべレズの優しさが読めるのは良い感じです。

個人的には、これほど続きが気になる作品はそうそうありません。皆さんも是非。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:amz] タイトル トライ・クロス! 3 人は真央に屹つ
シリーズ トライ・クロス!
著者 友野詳
イラストレーター 岩原裕二
レーベル 角川スニーカー文庫
書籍コード ISBN4-04-460838-5
発行年月日 2004-08-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
INN 空を魚が泳ぎまわる不思議な世界を舞台としたお話。身寄りのない子供達を束ねる、スラムの小悪党・ウィルを主人公に、一人の少女を巡った争いを描いた作品です。

主人公のウィルは暗く思い過去を背負っているのですが、そんな素振りは全く見せず、どんなピンチに陥っても諦めない。辛いときにこそ笑おうと、シリアスな展開の中にもユーモアを忘れないウィルの姿勢がとにかく熱くて面白い。

全3巻で完結していますが、第2部もあるとのことなので続きが待ち遠しい作品です。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:bk1] タイトル 食卓にビールを
シリーズ 食卓にビールを
著者 小林めぐみ
イラストレーター 剣康之
レーベル 富士見ミステリー文庫
書籍コード ISBN4-8291-6267-8
発行年月日 2004-08-00
備考
書店 amz / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
rokugomarunisai 「SF=すこし・不思議」を体現してきた、小林めぐみの復活作。
往年のおかしさ、不可思議さはそのままに、不条理とウィットをふりかけた短編集は、女史の新たなファン開拓にも寄与した。シリーズ発表以来(雑誌連載のストックがあったとはいえ)、次々と新刊が出ているのも嬉しいところ。
mikazuki 日常と非日常を軽々と超えるその想像力のちから。
日常のほんの些細なことから始まって宇宙を揺るがす大事件になり、また最後は日常に着地する。
まるで白昼夢の世界だけどそこに小林めぐみさんの語り口の良さや、物理ネタをはじめとした小ネタを絡めて軽妙に仕上げたテンポの良さが加わって、とても心地よい作品に仕上がっています。

こういうのを読むとほんと小説って素敵だなあ、と思います。
あ、小説ではないけどこのノリが好きな人なら小原愼司さんの「菫画報」という漫画もオススメですよ。
toshi-ko 何ですかこの小説は?
女子高生で、主婦で、小説家という変なヒロインが、突然、異星人やら地底人やらに遭遇する。
そして、なぜか地球の危機を救ったり、ありえな〜い。

とんでもないSF小説です。

でも、レーベルはミステリーな、存在がミステリーな小説。
うたたねこ さんぽするようなワンダー、といった感じでしょうか。

ライトなノリだけでなく「メビウスの話篇」みたいにしっかりSFしてミステリしてるエピソードがあるのもおいしいです。
練馬 女子高生で物理オタクで小説家でビール好きで人妻な主人公が日常の中で超常現象とか宇宙人絡みの事件(?)を解決していくお話。
SFネタがイロイロ出てきたりしますが、むしろSFネタいじりといった方が近いかもしれません。SFって難しそうとか考える必要は皆無です。
一風変わった日常もの。後、文体がマッタリしていると言うか、作風にとてもマッチしてると思います。
極楽トンボ 女子高生、人妻、小説家、ついでに物理オタクという「なんだそりゃあ!」と思わず言いたくなるようなヒロインのSF(少し不思議)な日常を描いています。

断言しますが、かーなーりー変なテイストの物語です。脱力系。宇宙人と出会っても、さも当然のような顔をして会話に興じているヒロインが変すぎでいい味出してます。
ともかく一度は読んでおきたい物語ですね。
kaiei 不思議な雰囲気の現代SFコメディ短編集。
SFと言いつつも、物理知識とかは実にまともなんだよなあ(笑)
味のある主人公のキャラもあいまって、非常に変な作品になっています。
はまるひとはものすごくはまる作品だと思います。

ビールは二十歳になってから!
ぎをらむ 大原まり子さん&岡崎京子さんの「処女少女マンガ家の念力」を思い出させる、日常SFです。あなたは気付いていないかも知れませんが、地球は日々宇宙人からの侵略を受けています。でも、女子高生兼人妻兼SF作家のおかげで平和を保っているのです。それが現実です。日常は何にも増して強いのです。本当だってば。
雑誌上でシリーズが始まった時は主人公は大学生だったはずなのですが、いつのまにか高校生の設定になってしまい、それでもビールを飲んでます。良いんです。
INN ビール好きな人妻女子高生が、宇宙人絡みの不思議な出来事に遭遇する短編集。未知の事柄に対して不安よりも先に好奇心がくるタイプの主人公が、ヘンテコな宇宙人と遭遇していくSF作品です。

話が面白いのは勿論なのですが、個人的にはそれよりも、作品全体に漂う「まったりと変」な雰囲気がとても気に入ってます。日常と非日常の区別を全くつける事なく話が進み、さらにそれを違和感なく感じさせる、この独特の雰囲気がとても素晴らしい。

富士見ミステリー文庫で、自分が一番新刊を楽しみにしている作品です。
神無月 この作品は、女子高生で物理オタクで小説家で新妻という主人公が、様々なSF的事物にご近所感覚で付き合っていく作品です。因みに嘘は一切ついておりません。

どんなSF的な出来事に出くわそうとも、特売などと天秤にかけて特売を優先しようとするような人物が主人公です。
とにかく、空気がゆったりとしているといいますか、あまり変化がありません。
しかし、逆に言うとそこがこの作品の魅力といえます。
どんな非日常も日常的なレベルに落として解決してしまう主人公は、一種物凄い主人公といえるかもしれません。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:amz] タイトル ソード・ワールド短編集 へっぽこ冒険者と眠る白嶺
シリーズ ソード・ワールド短編集
著者 秋田みやび , 安田均
イラストレーター 浜田よしかづ
レーベル 富士見ファンタジア文庫
書籍コード ISBN4-8291-1648-X
発行年月日 2004-09-00
備考 編集:安田均
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
半々's オーソドックスなリプレイ物の長編小説、とみせかけた、「おっさん改心劇」。
リプレイで出来たキャラを使いつつ、その言動や行動を読者と同じように見る役として「おっさん」を配置しつつ、それを見たり、共に付いて行く事で「おっさん」の心境がじわりじわりと変化していく様は本当にお見事です。 その上で端々でキャラの動きをきちりとキャラの存在を引き立てていまして、リプレイ→この本という流れで読んでも全く違和感を感じさせないできばえとなっております。
これが著者の「はじめてのちょうへん」だというんですから、にわかに信じられないかもしれません。
しかし著者、秋田みやびはTRPGのGM(分からない人はぐぐる様に聞いてください)を一からやらされ、その上リプレイを書くという受難ともいえる道程を乗り越えて、今ではソードワールドリプレイ集のなかでも一番巻数のを誇るシリーズをやってきた猛者であります。 その技量がここにきて飛び出てきた、と言う事でしょう。
皆々様、秋田みやびの名、ゆめゆめお忘れなきよう。 必ずや面白いものを読ませてくれる作家になる事でしょうから。
INN 皆さんは「へっぽこーず」と言う名前に聞き覚えはありますか? 富士見ドラゴンブックから発売されている、ソード・ワールドのリプレイで活躍するパーティの名前です。

豪腕プリーストに悪知恵の働くソーサラー、赤貧ハーフエルフに能天気なシーフ、そして気苦労の多いドワーフ。貧乏で金に飢えていながらも、根がお人好しなので結局稼げない。そんな彼らについた名前が「へっぽこーず」。駆け出しの冒険者達に初心者GMが繰り広げるリプレイは、TRPGを知らない人が読んでも充分楽しめる作品です。

この本は、その「へっぽこーず」の長編小説。没落した貴族から宝捜しの依頼を受けて、雪の残るヤスガルン山脈へと向かう話。

最初は高慢だった依頼人が、イリーナ達と旅をする中で、段々と変わっていきます。良くある展開ですが、魅力的なキャラと相応の文章に支えられた王道は、非常に面白い。このパーティの冒険は、とても心温まります。

この作品を読んで気に入った方は、是非リプレイにも目を通して見て下さい。きっと楽しめるはず。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:bk1] タイトル 学校を出よう! 6 VAMPIRE SYNDROME
シリーズ 学校を出よう!
著者 谷川流
イラストレーター 蒼魚真青
レーベル 電撃文庫
書籍コード ISBN4-8402-2828-0
発行年月日 2004-10-00
備考
書店 amz / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
黒雨 SFというよりもメタと行ってしまった方が早いのが今回の5巻、6巻の流れなんだけれど、メタというよりも、小説というものの存在に喧嘩をふっかけている印象の方が強いです。
繰り返される連鎖は、まるで読者が作者になったように、登場するキャラクターを制御していく流れをおわされる。いうなれば、読者を作者側の視点に立たせてしまう、非常に面白い構造になっています。

{{登場する、吸血鬼やらEMP能力やらそんなものは全てただの符号でしかなく、途中に中途半端に登場してくる「呪いのアイテム」があるのではないか、という疑惑ですら、作者視点に立った読者からしてみれば、書いている内に思いついた設定を入れてみて書き直すといった文章の展開を、修正前と修正後と読まされます。全て、小説の中にある下位世界より上位に存在する私たちという、世界観が、産まれている。}}
今回の『学校を出よう!』は話がきちんと小説という枠組みの中で、あれだけやっておきながら最終的には世界観すら壊さずに、一本の小説として構成されているという点がすごいです。
ただ単にメタ的な視点を入れただけで話が面白くなるわけがない。それを元にした上で、話を構成して提示されていなければならない。そして、その話自体も面白いってのが、この作品の巧さだと思うわけですよ。はい。
なんというか、この6巻は今までのシリーズ既刊を踏まえた上で読むことをオススメします。この6巻で、今までの内容ともども、全てを再昇華させています。なんかここまでやられると感嘆しか出てこない。

面白かった。
sai1970 前巻から続いている吸血鬼話の謎解きに関してはハッキリ言ってご都合主義なのだが、この間の読み所は宮野だろう。
宮野が自分の直感と推理を頼りに世界の謎にに迫っていくシーンは読んでいて背筋がぞくぞくした。
このシーンを読めただけでも、ここまでこのシリーズに付き合った甲斐がある。
それと自分の心に向き合って宮野に対する自分の気持ちを言葉にして認める茉衣子は可愛くて良いです。
練馬 5巻と続き物なので、まとめてこっちに。
いやぁ、学校を出ようは、くっつききらないわりにカップリングが鉄板で実にいいですね!
後、今回の事件はもう宮野秀作オンステージ。もう半分主人公は奴です。
随所随所で、高崎佳由紀もおいしいとこもっていったりしますが。
後、茶化し抜きでストレートな島瀬真琴とか、案外に内弁慶な茉衣子とかも。

5・6巻は、シリーズで最も実験的な巻です。
SF的要素と、物語の語り方を上手く合成させています。しかもそれがまた上手い!
極楽トンボ わかりやすさなどでは明らかに同作者のハルヒシリーズに軍配が上がるのですが、それを差し置いてでもこちらを推したくなる、そんな中毒性がこの作品にはあります。

てんこ盛りの異能力者達の中にあって一人なんの能力も持たない人間として寮長を務める高崎兄の屈折、人の心を読める嶋瀬真琴の心の裏側、トリックスター宮野の本質などなど、いろいろなものを背負った登場人物の人間模様が第一部完結と言うことで一区切りを迎えます。
いやはや! 堪能させていただきました。
INN 超能力者の集う学校を舞台として繰り広げられるお話。5巻と6巻で一つの話となっています。

5巻では突如起こった謎めいた事件を調査。徐々に明らかになっていく真相は、とにかく続きに期待せずにはいらません。そして6巻で明らかになる、驚異の真相。非常に面白かったです。

宮野の活躍が特に素晴らしい一冊です。普段はおかしな言動が絶えない人物が、事件となると一転してキレ者っぷりを発揮する様が素非常に魅力的。特にこの5,6巻では、宮野無しでは話が進まないほど。読んでいる間、次に宮野がどんな活躍をするのか、楽しみで仕方ありませんでした。

このシリーズを未読の方は、まず2巻まで読んでみて下さい。それで気に入ったら、次は4巻まで。そこまで楽しめれば、後は最後まで一気に読めると思います。
CAX 上下巻構成の5巻・6巻を合わせての感想。
宮野と茉衣子のツンデレコンビと、佳由季と真琴の逆(?)ツンデレコンビの会話が楽しいです。それ以上にSF的というか、メタ的なアプローチも面白く、飽きさせません。

「PSYネット」「タイムトラベル」「想念体」「平行世界」「呪い」。各巻ごとにテーマを変え、品を変え、上手く作品世界を広げているのが好印象。そして、この「学校を出よう!」シリーズは、特有の切ない感じの読後感を抱かせるラストとなっています。この辺りの後味も結構好みです。

個人的には「涼宮ハルヒ」シリーズよりも楽しみなシリーズです。
早く続きを……。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:amz] タイトル 空の中
シリーズ
著者 有川浩
イラストレーター
レーベル メディアワークス
書籍コード ISBN4-8402-2824-8
発行年月日 2004-11-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
リッパー 古代から空に潜んでいた謎の生命体<白鯨>とのファースト・コンタクト!
少年たちの物語はジュブナイルSFでもあり、武田三尉の物語はラブコメとしても楽しめます。

絵がなくても、ハードカバーな単行本でも、これは傑作ライトノベルですよーう。
まるお コミュニケーションの難しさが描かれている。
異種の知的生命体とのそれだけではなく、長い時間をともに過ごした友人とでも、親と子どもの間でも、好き合ってる二人の間でも、どこであろうとコミュニケーション不全は起こってしまうのだと。
けれど、いつまでも誤解や擦れ違いのままで終わることもまた無いということを、{{P450の宮じい}}が教えてくれます。この場面は去年一年読んだ中でも一番の名シーン、名台詞なので是非読んでもらいたい。
BAW WAO 高度2万mの空域で謎の航空機事故が相次ぐ。そこには一体・・?という、
ある意味ジュブナイル系の王道作品です。(全一巻)
事件・衝撃・混乱・葛藤・解決と揃って人物も皆、好感を持て読了感もすっきり。
編集部が一般文庫では無く、重カバー版で起用した意気は確かに理解できます。20代以降の方がお薦めかも。
設定が一般物の割に、文体・口調がラノベ系なので、ラノベに慣れてる人に読ませると
「ラピュタみたいだったー。こういうのも良いよね」と返ってくる確率が高いですが
一般書籍しか読まない人に見せると「ちょっと皆、変な感じ(口調)だった」と戸惑われるかも(実体験)
重カバー版分の価値は確かにあります。『たまにはちょっと違うので、爽快なのを』と考えてる方に。
ゐんど これは良質のファーストコンタクトSFなのです。
INN 人類と未知の巨大生物との触れ合いを描く長編SF。

どの部分をとっても続きが気になる展開のオンパレードで、読んでいて飽きません。前半で繰り広げられる未知生物との遭遇・交流には、非常にワクワクさせられました。次に何が起こってどうなるのか、常に先が気になって仕方ない。

また、魅力的な登場人物ばかりなのも見逃せない所です。みんな良いキャラなんですが、その中で主役達を差し置いて特に良いキャラだったのが、宮じい。
主人公の面倒を良く見ているお爺さんなんですが、台詞のひとつひとつに重みがあって、それがとても良いです。特に終盤、意固地になっている子供たちを説き伏せるシーンは最高でした。

ハードカバーで分厚く、他のライトノベルと比較すると値段も少々張りますが、それだけの価値はある作品だと思います。
ひさ 二つの線があって、そのどちらも未確認生物とのコンタクトとコミュニケーション
を描いています。立場と視点の違いで二つを対比させるように展開させつつ、やが
て一本の太い線に纏め上げてゆく。約五百頁の文章量を一気読みでした。ハードカ
バーで手を出すのを躊躇っているのは勿体無い。金銭的に余裕があるなら是非。
domino 書店勤めな私の今のテーマはライトノベルの枠を外に広げること、枠の外にいる読者にもライトノベルを読んでもらうこと。そんな私にピッタリの作品です。この本の帯コメントも書いた恩田陸とは相性良さそう。この爽やかな読後感は『夜のピクニック』『ネバーランド』に通じそう。少し不思議成分を加えるなら『光の帝国』かな。このあたりを軸に読むジャンル・枠の広がる人が増えると嬉しいなぁ。
応援メッセージ・イラスト部門
一歩 何故この本がハードカバーなのか。
私はジュヴナイルだからなのだと思う。例えば図書館で、一般の書架でなく、児童の書架に並んで欲しい、だからなのではないだろうか。
未読の本を引き合いに出して悪いが、この話は「遠い海から来たCOO」を連想させる。
そのあたりの、なんというのだろうか、味わいが、ある。不可思議な生き物がいる。そのワクワクもある。同時に、少年少女が居て、大人がある。人生訓をその身で体言するおじいさん、仕事を責任を持って果たさんとする人達。そういう大人を仰ぎながら支えられながら、頑張って走る子供達が居る。

高校生の少年少女が、ある日浜で変な生き物を拾う。
その近傍では航空事故が相次ぎ、事故原因を究明しようとパイロットと開発者という男女が現場に飛ぶ。
この二組の、カップル? を軸として、子供の世界と大人の世界で話は進み、そして両者は常にリンクしている影で日向で。
これらのカップルズのキャラクタ造型がなるほどライトノベルで、私としては女性パイロットが好みです。いや、この話の女性陣は皆可愛い可愛い。それだけでも読む価値のありそうな一冊。

[image:amz] タイトル 奇蹟の表現
シリーズ
著者 結城充考
イラストレーター KEI
レーベル 電撃文庫
書籍コード ISBN4-8402-2919-8
発行年月日 2005-02-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
平和 渋い、とにかく渋いです。いぶし銀、ハードボイルド、そんな作品。

いくつかの要素を替えると、あっというまにハードボイルド小説になるように思いました。映画を見ているような展開は、作者のイメージが伝わってくる感覚を覚えさせてくれます。

近年、類を見ない作風を持っているように思えるので、次回作を期待したいです。
主人公が若くなくても(=おっさん)でもOKな人は是非。
いわし 第11回電撃小説大賞<銀賞>受賞作。でも個人的には大賞よりも、金賞よりもこの作品が好きです。
不器用な男と心に傷を負った少女の物語。
…例え主人公が40歳のオッサンであろうとも、メインヒロイン(?)が10歳くらいの少女だろうとも
そんなことは問題じゃありません。というかソコがこの作品の良さとも言える。
(あ、別に二人に恋愛的要素なんて勿論ありませんからご安心を…)
過去の事件で家族を惨殺され、自らも全身に大怪我を。全身のサイボーグ化で一命は
取りとめたものの後悔と諦めの日々を送っていた「シマ」がある修道院で少女と出会って…。

熱い!熱いよ!後半の展開が熱いです。カッコいいオッサン万歳。
INN 辛い過去を背負う寡黙な男・シマが、一人の少女・ナツと出会う事で徐々に己を取り戻していく作品。第11回電撃小説大賞・銀賞受賞作です。

これ一冊で綺麗に完結しているお話ですが、もう少し続きが読んでみたいと思わせる程に魅力的な作品でした。それほど盛り上がると言う印象は受けなかったのですが、全体に漂う静かでどこか哀しげな雰囲気が非常に素晴らしい。

派手さは全然無いのですが、その中で主人公・シマの渋さがとにかく光ります。これだけ渋さで格好良いと思わせる主人公には、なかなかお目にかかれないんじゃないでしょうか。

第11回電撃小説大賞受賞作の中で、この作品が一番のお気に入り。次の作品にも期待しております。
極楽トンボ 渋っ! すごい渋っ!
だいたい物語の主人公がおっさんですよ、外見は人間ですらないですよ!?
この渋みがたまりません。
麻由 親父! 親父! まさか萌えのイメージが強い電撃で親父分が補給できるとは……!
表紙に写っているのは可愛い幼女ですが(この子もいい子だったな)主人公は間違いなく背後にいる親父サイボーグです。地味だ地味だといわれていますが(まあ実際地味なのですが)中盤の謎解きはかなり迫るものがあり、面白かったです。
ラストはイラストの相乗もあって爽快な気分に。親父スキーは是非。
只一人 渋い中年には、硝煙の香りが良く似合います。
上でも言われていますが、なんといっても「渋い」
電撃文庫らしからぬ(褒め言葉)作品です。
応援メッセージ・イラスト部門