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応援メッセージ検索結果

『 書評者 : kaiei 』 という条件で検索したよ!
13 件見つかりましたわ。そのうちの 1 〜 10 ( 表示数=10冊 ) 件を表示しますわ。
本を読まないとネタがないし、本を読むと他のことができないんだよね
ユーザーが欲しいのは言い訳じゃなくて結果ですの!

[image:amz] タイトル 吉永さん家のガーゴイル 2
シリーズ 吉永さん家のガーゴイル
著者 田口仙年堂
イラストレーター 日向悠二
レーベル ファミ通文庫
書籍コード ISBN4-7577-1788-1
発行年月日 2004-03-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
半々's 一巻目にして最強門番を投入。 ならば二巻目は最強侵入者を、とばかりに世界随一の怪盗「百色」現るの話。
すわ、吉永さん家で手に汗握るバトル勃発か? と思いきや、百色が道すがらに出会った少女「梨々」との交流を中心に話は展開。 そして怪盗の一生一大の大舞台の幕が開く。
なんとも憎めない百色のキャラとなりと吉永さん家の家族パワーが結集して、見事に大オチとなるさまは、「これが二冊目かー」と言いたくなる事請け合いであります。
リッパー 百式と梨々の間に生まれる絆には涙せずにはいられませなんだ。
kaiei シリーズ通しての驚異の安定率を誇る、吉永さん家のガーゴイルですが、
イチオシするならこの巻。
怪盗百色、初登場です。いやもう大好きなんですよ百色。
とにかくかっこよくて痺れます。
ほろりと涙できる、いい話です。

シリーズ通して、NHK教育とかでアニメ化するべきだと思いますよほんと。
ほのぼのしていて、あったかくて、ほろりとできるシリーズです。
CAX ハートフルでハートウォーミングな作風は、今のライトノベル界では貴重。ご近所ほのぼの系錬金術ストーリーは、万人にお薦め。このサイトの前身となる「このライトノベルがすごい!」で知った(評価が高かった)作品でもあります。
この巻は吉永さん家族は脇役となり、怪盗・百式と梨々ちゃんのラブストーリー(?)が主軸となります。思わず泣いちゃいましたよ。号泣ッスよ。いい大人が……。
シリーズ通して安定度が高く楽しめる作品だし、発刊ペースも安定していて、追うのが楽しいシリーズでもあります。
TD シリーズの方向性を決定付けたのではないかと思われる2冊目。
怪盗百色初登場の巻
この百色、いいキャラクターなんです。
ドロボウなんだけど、どこか抜けていて、あったかくて。
なんていいますか『カリオストロの城』のルパン3世ばりにいいひとなのです。

このシリーズは基本的に好きですが、あえてイチオシするなら彼が初登場したこの巻を!
応援メッセージ・イラスト部門

[image:bk1] タイトル ダーク・バイオレッツ 7 神の書物
シリーズ ダーク・バイオレッツ
著者 三上延
イラストレーター GASHIN
レーベル 電撃文庫
書籍コード ISBN4-8402-2636-9
発行年月日 2004-03-00
備考
書店 amz / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
痴漢 このシリーズは最高です(・∀・)b
毎巻、常世の者やら幽霊さんと戦闘するホラーものです
最終巻になり展開も大詰め、皆挫けずも頑張ります
{{道蔵さんの仲間の紫の者がついに登場、明良達にアドバイスを与え「影取」に立ち向かいます、この巻では明良達の意外な本音炸裂です、ドキドキハラハラのバトルが繰り広げられています、もちろん恋愛も少し・・・( ´Д⊂ヽ続編が出たらいいなぁ、なんて現を抜かしております}}
とにかくこの作品は絶対オススメですヽ(´ー`)ノ
まつもとかなめ 幽霊を見ることができる「紫の目」を持つ神野明良と、幽霊に触れることができる「紫の手」を持つ御厨柊美の二人の高校生が主人公のホラーで、舞台となるのは、この世と「常世」を結ぶ「門」が存在するという街「神岡町」です。

幽霊ばかりが乗っていた「行き先のないバス」に捕らえられそうになったことがきっかけで出会った明良と柊美は、やがてそのバスの「乗客」が神岡町で起こっていた連続殺人事件の被害者であること、同様の事件が終戦直後に起こっていたこと、そして明良の祖父と柊美の祖母がその事件を解決したことを知ります。そして、祖父の残した「武器」を見つけ出した明良は、柊美とともに事件の解決に乗り出します。

しかし、このバスの事件は「始まり」に過ぎませんでした。明良と柊美、そして彼らとともに「常世」の秘密を知る人々は、「常世の門」の向こうより現れる「常世の怪物」との戦いを強いられるようになります。それは次第に激しさを増し、やがて一つの惨劇が神岡町を襲います。その裏に潜む「紫の者」の忌まわしき過去を知った明良と柊美たちは、大きな代償を払いつつそれに立ち向かうことになるのでした。

なお、このシリーズは1〜4巻が各巻完結の本編、5巻が短編集、6〜7巻が上下巻構成の本編ラストになっています。
ひさ 柊美はもう悲劇にしか進み様がなくて、彼女の全ての事情を知ってそれでも
尚抗おうとする明良との触れ合いが暖かくも切なくて痛々しくて……。最終章
である6、7巻の盛り上がりと、その先に待っていたエピローグの描き方はもう
素晴らしいとしか言い様が無くて。きっとこの結末は幸せなものだったと思いたい。
極楽トンボ 伝奇もの、というより感覚的にはよりホラーな方向に行ってる作品。
限定的な能力を持って、常世の者と立ち向かっていきますが、その先に待っているものは……
謎が徐々に明らかになる後半の展開、そしてエピローグには思わず涙したくなります。
どちらかといえば静かに書かれる「痛み」から目をそらすことが出来ません。
kaiei 伝奇ホラーアクションシリーズ、最終巻。
いやあもう、主人公とヒロインの二人の行く末がどうなるのか本当に最後までドキドキしっぱなしでした。
絶望系カップル、と言っても良いくらいの悲壮さが漂う二人でしたが、最終巻まで辿りつきました。

ラストが余韻を残す素晴らしいものになっています。
ぜひご一読あれ。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:amz] タイトル 物体えっくすでいこう!
シリーズ
著者 伊豆平成
イラストレーター 松本規之
レーベル 角川スニーカー文庫
書籍コード ISBN4-04-419608-7
発行年月日 2004-06-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
極楽トンボ 秘密結社でいこう!シリーズの完結編。
なし崩し的に悪の秘密結社の総帥になってしまった主人公が、一癖もふたくせもある秘密結社のメンバーたちを相手に右往左往する話です。
主役が秘密結社で、当然メンバーもただの人であるはずもなく、怪力だったりアンドロイドだったりとバラエティ?に富んでいます。

幕引きも「ああなるほど!」と思わせるものでした。はやりのスタイルからはちと外れているかもしれませんが、悪の秘密結社と聞いて電波がピピッと来た方はぜひ。
kaiei 特撮ファンならこれを読むべきです。

言いきってしまいましたが、シリーズ全体を通してちりばめられたネタの数々には
もう呆れます(笑
シリーズ最終巻は{{大首領}}まで出てきて、非常に盛りあがっています。
個性的な幹部達が織り成す最終話をどうかお楽しみください。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:amz] タイトル 空の境界 The garden of sinners 上
シリーズ 空の境界
著者 奈須きのこ
イラストレーター 武内崇
レーベル 講談社ノベルス
書籍コード ISBN4-06-182361-2
発行年月日 2004-06-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
しゅぺるたー PC用同人ゲームとして作られ一世を風靡した「月姫」の作者、奈須きのこ氏がHP上で公開していた連作小説。それが空の境界。
同人小説ながら講談社ノベルスで発売という驚愕の事態。

異能・魔法・怪異などの単語にびびっとくる人は読んでみるとハッピーになれます。たぶん。
うたたねこ 同人で発表されたものが講談社から新伝綺とかいうコピーで売り出して話題になった作品ですが、アクションっぽいものが好きな人だけじゃなくて、ミステリーなんかが好きな人でも楽しめる作品です。
ゲート 奈須きのこ氏の、独特の台詞を読めるだけ一読の価値ありです。
ブロンドちょこ 月姫、Fate/staynightと世界観を同じにする、奈須きのこの名作。
兎に角長い、はずなのだが、気づいたときには読み終わっているから不思議な話
この小説のヒットを支えたのは上のゲームをプレイした人達がほとんど言うのも納得の中毒度の高い文章と設定。ネット上で発表され、即売会のみで販売されていた小説がついに発売された。その僥倖をかみしめながら読むべし
toshi-ko 同著者の「月姫」のモチーフになった同人小説の加筆修正による、商業デビュー作。
とにかく、「月姫」をやったことのある人は、元となったと思われるキャラや、設定の違いだけでも、十分楽しめると思います。

上巻は特に、章ごと、セクションごとに時間軸がバラバラで、混乱する所もありますが、

そこがまたイイ!?

とりあえず、イチオシは、浅上藤乃でしょう。
おとなしい系と、狂乱殺人鬼っぷりのギャップがなんともたまりません。個人的には一番好きなキャラでしょう。
だからといって、殺されたいとか思いませんが。

死が見えるヒロイン式もいいですが、上巻はやはり、グルグル殺人鬼浅上藤乃でしょう。

とにかく、式VS藤乃の戦いは、一見の価値ありです。
高空昴 私が「伝奇物」というジャンルを意識するようになった初の作品です。
ゲーム「月姫」「Fate/stay night」のシナリオでその実力を見せつけた新鋭・奈須きのこ氏の小説作品。同人誌で発表した物の商業化であり、過去の作品ですが、その独特な文体と切味の良さはしっかりと発揮されています。

奈須ワールドとでも呼ぶべき「月姫」や「Fate」と同一の世界観は、緻密の一言。
ミステリ風味の伝奇物という以外に、純粋にキャラクター物のエンターテイメントとしても力のある作品だと思います。
世界観に酔いたい、キャラクターに魅せられたい、そういう願望を持つ方にオススメです。
長いけど長く感じない良作だと思います。
極楽トンボ もともとweb上で同人小説として公開していて、同作者脚本によるゲーム「月姫」の圧倒的な分量のテキストと設定に転ぶファンが続出、にわかに注目され同人誌として再発行されたところ空前の売り上げを記録し、とうとう講談社ノベルスで発売されるに至ったという伝説級の作品。

新伝奇と称されてますが、要は伝奇です。異能者・魔法使い・魔眼そういった設定に目がない方は一読をおすすめします。かなり長いのですが、その独特な文体にはまったら最後、長さを感じることもなく読み進むことが出来ると思います。台詞は全体として冗長と言えるほど長いですが、そこがまたいいのです。
kaiei 奈須きのこ氏独特の文体と印象的な台詞の数々で綴られる伝奇小説。
18禁ゲーム『月姫』の元になっていると思われるこの作品はかなりの厚みを持っているにも関わらず、読み始めたらページを繰る手が止まりません。
同人として発売された作品が、講談社ノベルスで改めて発売されるだけあって、内容は素晴らしいの一言。
奈須きのこ氏の世界にぐんぐんと引き込まれます。
どこか透明感のある世界の在りようを感じられる一品です。
応援メッセージ・イラスト部門
玲朧月 上下巻で対になる構図の表紙というのはたまに見かけるけど、明暗を変えている珍しい表紙絵。この表紙ぐらいから光の表現方法が変わっているのは仕上げが竹内氏ではないせいだろうか?
同人誌版で講談社ノベルスそっくりの装丁(KINOKO NOVELSの刻印など)で発表された作品が本当にそのレーベルで発売されるという空前の経緯を持つことになった本作品。
表紙以外は基本構成も挿絵もほとんど変わらないままなので、ちょっとさびしい。
橙子さんとか挿絵で見たかった…

[image:bk1] タイトル シャドウ・テイカー 黒の彼方
シリーズ シャドウ・テイカー
著者 三上延
イラストレーター 純珪一
レーベル 電撃文庫
書籍コード ISBN4-8402-2697-0
発行年月日 2004-06-00
備考
書店 amz / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
kaiei ダーク・バイオレッツに続く三上延さんの現代ホラーアクション、シャドウテイカー。
人の心に棲む異次元の生物、カゲヌシと戦うシリーズです。
{{『同族食い』、黒の彼方に取り憑かれた}}ヒロイン、雛咲葉の運命は果たして---
主人公とヒロインのもじもじカップルぷりも注目です。

地味とか言わずにぜひ読んでみて欲しい一冊です。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:bk1] タイトル アプラクサスの夢
シリーズ A/Bエクストリーム
著者 高橋弥七郎
イラストレーター 凪良
レーベル 電撃文庫
書籍コード ISBN4-8402-2700-4
発行年月日 2004-06-00
備考
書店 amz / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
紙様 登録第1号のメッセージはこの作品に送りたいと思います。
この作品は「灼眼のシャナ」でお馴染みの高橋弥七郎先生のデビュー作「A/Bエクストリーム」の第3弾に当たります。
さて、「A/B」は燃える男のアクションです。キーワードは「爆発」「破壊」「銃火器」。
自分たちのやりたいように生きる自由気ままな7人の物語です。
決して正義の味方ではない。けれども自分の内なる声に従い自由かつ飄々と生きる7人の生き様は見ていて清々しいものがあります。
「燃え」と「萌え」の両立で僕らのハートをがっちりキャッチし続ける高橋弥七郎先生。その先生の原点である「A/B」、シャナとは一味違ったドラマはファンならば必読です。
toshi-ko 僕が、世界の中心で、続刊を叫びたい作品の一つ。
もう一つは、{{「神々の砂漠 風の白猿神」}}・・・。orz

これぞまさに、弥七郎の夢<ドリーム>。

弥七郎さんの夢が、愛が、浪漫がいっぱい詰め込まれた一冊。

2年の歳月を経て、ついにシリーズ復活!?

激しい銃撃戦に、手に汗握る空中戦に、漢の浪漫に、友情に、熱くなれ!?

復活だよね?続刊だよね?
続刊でいいんだよね・・・?
半々's 「さあ皆さん、ラズルタズルの始まりです」
が本当である事を祈りたい。

それにしても、これはひどく渋い。 渋すぎるきらいすらある。
全員で祝杯を挙げるような盛況さとはまったく裏の、ただ一人で上げる祝杯の寂寥感が読後にじんわり残る一品。 幾分に渋すぎる。
kaiei 重厚な設定のSFアクション大作……いや、痛快娯楽アクション小説がA/Bエクストリームです。
このシリーズのファンとしては久々の復活が嬉しい限りです。
アンディとボギーは素晴らしいコンビだし、ディビジョンは飄々としてるし、
ヴァンプはひょうきんだし、と相変わらずです。
ファントム相手に繰り広げられる、ディビジョン商会の面々の戦いっぷりをお楽しみください。

どうかこのシリーズがもっともっと続きますように(笑)
ひさ 「A/Bエクストリーム」の続編。続き出た事が奇跡と言うべきかどうか。専門分野の
プロフェッショナル達が織り成す痛快アクションストーリー。でも完璧ではなく、
むしろ些細な失敗から危機に陥ったりする辺りに愛嬌を感じさせてくれるキャラクター
達が、この物語の大きな魅力なのではないかと思う。果たして二度目の奇跡はあるのか?
ベリル A/Bエクストリームシリーズは痛快娯楽アクション小説である。
激しい銃撃戦と軽快な会話がこの小説の魅力の一つであると思う。
それに今回はハードボイルド的なかっこよさが最高だ。
ストーリーはスマートで、登場人物たちは格好良い。
シャナのシリーズとは毛色の違う面白さだ。

っていうか、続刊バンザイ!
応援メッセージ・イラスト部門
toshi-ko 一度、死にかけたシリーズに、再び命を吹き込んだ、数々のメカデザインに感激!?
そして、3DCGによるブラックゴーストに圧巻!!

やっぱり、ハードなSFには、メカニックデザインが不可欠です。

先生、ありがとう!!

[image:bk1] タイトル 食卓にビールを
シリーズ 食卓にビールを
著者 小林めぐみ
イラストレーター 剣康之
レーベル 富士見ミステリー文庫
書籍コード ISBN4-8291-6267-8
発行年月日 2004-08-00
備考
書店 amz / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
rokugomarunisai 「SF=すこし・不思議」を体現してきた、小林めぐみの復活作。
往年のおかしさ、不可思議さはそのままに、不条理とウィットをふりかけた短編集は、女史の新たなファン開拓にも寄与した。シリーズ発表以来(雑誌連載のストックがあったとはいえ)、次々と新刊が出ているのも嬉しいところ。
mikazuki 日常と非日常を軽々と超えるその想像力のちから。
日常のほんの些細なことから始まって宇宙を揺るがす大事件になり、また最後は日常に着地する。
まるで白昼夢の世界だけどそこに小林めぐみさんの語り口の良さや、物理ネタをはじめとした小ネタを絡めて軽妙に仕上げたテンポの良さが加わって、とても心地よい作品に仕上がっています。

こういうのを読むとほんと小説って素敵だなあ、と思います。
あ、小説ではないけどこのノリが好きな人なら小原愼司さんの「菫画報」という漫画もオススメですよ。
toshi-ko 何ですかこの小説は?
女子高生で、主婦で、小説家という変なヒロインが、突然、異星人やら地底人やらに遭遇する。
そして、なぜか地球の危機を救ったり、ありえな〜い。

とんでもないSF小説です。

でも、レーベルはミステリーな、存在がミステリーな小説。
うたたねこ さんぽするようなワンダー、といった感じでしょうか。

ライトなノリだけでなく「メビウスの話篇」みたいにしっかりSFしてミステリしてるエピソードがあるのもおいしいです。
練馬 女子高生で物理オタクで小説家でビール好きで人妻な主人公が日常の中で超常現象とか宇宙人絡みの事件(?)を解決していくお話。
SFネタがイロイロ出てきたりしますが、むしろSFネタいじりといった方が近いかもしれません。SFって難しそうとか考える必要は皆無です。
一風変わった日常もの。後、文体がマッタリしていると言うか、作風にとてもマッチしてると思います。
極楽トンボ 女子高生、人妻、小説家、ついでに物理オタクという「なんだそりゃあ!」と思わず言いたくなるようなヒロインのSF(少し不思議)な日常を描いています。

断言しますが、かーなーりー変なテイストの物語です。脱力系。宇宙人と出会っても、さも当然のような顔をして会話に興じているヒロインが変すぎでいい味出してます。
ともかく一度は読んでおきたい物語ですね。
kaiei 不思議な雰囲気の現代SFコメディ短編集。
SFと言いつつも、物理知識とかは実にまともなんだよなあ(笑)
味のある主人公のキャラもあいまって、非常に変な作品になっています。
はまるひとはものすごくはまる作品だと思います。

ビールは二十歳になってから!
ぎをらむ 大原まり子さん&岡崎京子さんの「処女少女マンガ家の念力」を思い出させる、日常SFです。あなたは気付いていないかも知れませんが、地球は日々宇宙人からの侵略を受けています。でも、女子高生兼人妻兼SF作家のおかげで平和を保っているのです。それが現実です。日常は何にも増して強いのです。本当だってば。
雑誌上でシリーズが始まった時は主人公は大学生だったはずなのですが、いつのまにか高校生の設定になってしまい、それでもビールを飲んでます。良いんです。
INN ビール好きな人妻女子高生が、宇宙人絡みの不思議な出来事に遭遇する短編集。未知の事柄に対して不安よりも先に好奇心がくるタイプの主人公が、ヘンテコな宇宙人と遭遇していくSF作品です。

話が面白いのは勿論なのですが、個人的にはそれよりも、作品全体に漂う「まったりと変」な雰囲気がとても気に入ってます。日常と非日常の区別を全くつける事なく話が進み、さらにそれを違和感なく感じさせる、この独特の雰囲気がとても素晴らしい。

富士見ミステリー文庫で、自分が一番新刊を楽しみにしている作品です。
神無月 この作品は、女子高生で物理オタクで小説家で新妻という主人公が、様々なSF的事物にご近所感覚で付き合っていく作品です。因みに嘘は一切ついておりません。

どんなSF的な出来事に出くわそうとも、特売などと天秤にかけて特売を優先しようとするような人物が主人公です。
とにかく、空気がゆったりとしているといいますか、あまり変化がありません。
しかし、逆に言うとそこがこの作品の魅力といえます。
どんな非日常も日常的なレベルに落として解決してしまう主人公は、一種物凄い主人公といえるかもしれません。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:bk1] タイトル カレとカノジョと召喚魔法
シリーズ カレとカノジョと召喚魔法
著者 上月司
イラストレーター BUNBUN
レーベル 電撃文庫
書籍コード ISBN4-8402-2829-9
発行年月日 2004-10-00
備考
書店 amz / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
いわし あらすじを読む限り、
昔行った召還魔法のせいで緊張感と恐怖心を失った「カレ」こと水瀬遊矢と
その召還魔法の影響で運動神経抜群な「カノジョ」こと白銀雪子が
失われた感覚を取り戻すために、怪奇事件に挑む毎日を送っている話。
のはずで、事実その通りでもあるんですが…。

この本の最大の魅力は「予想外の展開」だと思います。
まさか、あの人があーでこーなってそうなるとは。(読みにくくてスイマセン)
言ったらつまらないので詳しくは語りませんが面白いです。
終盤は途中でやめられなくて一気に全部読ませてしまうパワーがある気がします
平和 きっかけは、新人さんの新規開拓でした。
デビュー前には第4回電撃hp短編小説賞で最終選考に残っていたのですが、残念なことにそちらの情報は知りませんでした。
それが今では、積極的に応援したい作家さんの一人です。

登場キャラクターの魅力的な描写・話の構成の仕方が、新人とは思えないほど上手いと感じました。特に、後半は時が過ぎるのを忘れて読み進めました。
ジャンル分けするなら「ラブコメ」になるのでしょうけれど、それだけじゃない魅力があります。展開の読めない期待感を求めている方にお勧めしたい一冊です。
煉紅 昔行った召喚魔法で恐怖と緊張を失った水瀬遊矢や彼を好いている『荒雪姫』こと
白銀雪子など魅力的なキャラがいい作品です。
またキャラだけでなく先を予測出来ない展開も読む人をどんどん作品へと引きずりこん
でいきます。
{{最後で語られた遊矢の症状の真実}}によってこれからの話がどうなっていくか分か
らず期待できます。
toshi-ko 暴力型貧乳ヒロインが中心で、悪魔との契約で失われたカレの感情を取戻すべく、怪奇事件に挑むと言うお話。ややミステリー的な雰囲気が特徴。

やはり、全て腕力で解決しようとしかねないカノジョと、ふだんのほほんとしているが、妙に鋭い勘と推理力で事件を解決に導くカレの絶妙なるコンビネーションがこの物語の魅力でしょう。

夫婦漫才、恐妻の手綱をうまく操る良き夫風味と言ったトークはなかなかです。

そして何となく、{{悲しい結末を予感させる所が、}}西尾維新風味と言う感じがします。
最近こういうのって流行ってるんでしょうかね?

胸に行くはずの栄養が、足に回っているとしか思えない位の蹴り技が見事です。
kaiei 彼の失われた緊張と恐怖を取り戻すために、彼女が悪魔探しに頑張るお話。
……読み始めた当初はほのぼしたコメディとばかり思ってたのですが、
大間違いでした。(いや、表面上はその通りなのですが)
後半の熱い展開とラスト当たりのリールゥにやられました。
いやあ、素晴らしいの一言です。
只一人 白状すると、タイトル買いしました。
すみません。
内容は、後半のどんでん返しがすさまじい作品。
伏線無しで明かされる秘密に、圧倒されました。
うーん、やっぱり悲しい系のお話なのでしょうか。
麻由 ミステリのライトさもそこそこに面白いが、なんと言ってもラストの締めが素晴らしいです。
事件の集結と共に、それなりの完成度で綺麗に纏まるかと思いきやラストのどんでん返しに驚き。そのシーンは新人とは思えないほどに秀逸なできばえ。いやぁ、驚かされました。
極楽トンボ ちゃぶ台をひっくり返すような予想外の展開に驚愕せよ。

恋愛要素としては、なんかかわいい。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:amz] タイトル かくて災厄の旅ははじまる トワイライト・トパァズ 1
シリーズ トワイライト・トパァズ
著者 佐々原史緒
イラストレーター 瑚澄遊智
レーベル ファミ通文庫
書籍コード ISBN4-7577-2057-2
発行年月日 2004-11-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
かげつ 厄介ごとに巻き込まれた師匠のためにがんばるおちこぼれ主人公、というとわりとありがちに見えますが・・・実に地道です。漂う生活感が持ち味です。(たぶん)
そしてメインは家族愛!家族だからこそのしがらみや対立、葛藤があちこちで繰り広げられていきますが、どんな風に収束していくのか楽しみです。
千年賢者アダマスと始祖ドーナことオニキスちゃんの友情物語が気になる方は前々作「サウザント・メイジ」もど〜ぞ。
極楽トンボ 有能だけど問題ありまくりな師匠にふりまわさる弟子。いつまでも続くと思っていたこの日常はある日突然終わりを迎える……
一見地味な部分がありますが、まずはなんといっても師匠に振り回されつつ健気に頑張る
弟子・トパァズを思わず応援したくなります。
脇を固めるキャラもいきいきと動くし、魔法などの世界設定もおもしろい。
こう書くとコメディ色が強そうですが、そういう中に主人公の葛藤などもきっちり詰め込まれていてお笑いだけに終わらない部分にまた好感が持てるのです。

作者の既刊である「サウザンド・メイジ」シリーズとは、世界設定がかなり深くつながっている、ようです。実は私は未読なのです。
どうも読んだ方が良さそうですが、読まなくても大丈夫な作りになってるのでご安心を。
ひさ 同著作「サウザント・メイジ」シリーズの続編。前作のオニキスに代わる新たな苦労人・
トパァズ視点の一人称文章で容易く感情移入させられたりとか。魔導力もへっぽこなせいか
妙に愛着も沸いてしまい、「頑張れ女の子、負けるな女の子」とついつい応援したくなる。
kaiei 前シリーズから年代が数百年下った時代の新しいサウザント・メイジシリーズ。
アマダスちゃんのボケっぷりが健在で嬉しい限りです。
今度の主人公の女の子はもう現実的で健気で非常にかわいいです。{{実は師匠ラブーな所とかも。}}

時代が下ってもどこかコミカルで実は真面目な作品で、すごく楽しめます。
狩田英輝 前作「サウザント・メイジ」から500年。再び始まる硬玉の賢者と、その子孫と、振り回されるかわいそうな女の子の物語(笑)
一行に世界を描き出す作者の腕前に酔ってくださいな。
応援メッセージ・イラスト部門

[image:amz] タイトル 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet
シリーズ
著者 桜庭一樹
イラストレーター むー
レーベル 富士見ミステリー文庫
書籍コード ISBN4-8291-6276-7
発行年月日 2004-11-00
備考
書店 amz絵 / bk1絵 】
応援メッセージ・小説部門
有里 ふわふわしたイラスト付き小説の中身は毒入りの飴玉。
なにしろプロローグが少女のバラバラ死体を同級生が見つける新聞記事なのだから。
いや、毒入りっているよりハバネロまぶしというべきか。痛くてひりひりして、人によっては受け付けない、人によっては癖になる。

名台詞。私は「大人」なので、「空気の読めない担任教師」のこの台詞を採ります。
「俺は大人になって、教師になって、スーパーマンになったつもりだったから。(中略)ヒーローは必ず危機に間にあう。そういうふうになってる。だけどちがった。」(p.197)
でもって、「大人」は--「大人になりきれない大人」でも曲がりなりにも「大人」なんだから--祈るだけじゃなくてなんかしなくちゃなと思ったりしますけど。
白翁 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないは、幼児虐待とひきこもりをメインにおいた幸せ探しの御伽噺です。最後に哀しい結末が待っていることは避けられませんが、たぶんだからこそそこまでの経過を大事に感じることが出来るような、そういう小説です。まあ、ハッピーエンドだといえばハッピーエンドなわけだから、それでもいいのかもしれませんけど。


桜庭さんの小説はまだ三冊しか読んだことが無いのだけど、彼女の小説は物事をリアルに描こうだとか、なにかしらかの問題を打破しようだとか、そういう類の主張はまったく持っていません。存在する問題のすべてをただ茫洋と受け止め甘受して、その雰囲気に流されるために存在している作品群のような、そんな気がします。


この小説だって題材は題材ですが、ただ甘受するだけ。洋菓子屋の目の前を通ったときに感じるような、バターと砂糖のにおい。そうした甘ったるい雰囲気が全編に漂っていて、良いことも悪いことも、大事なこともどうでも良いことも、すべてそのにおいの中で包み込んでしまいます。もちろん幼児虐待だって、もちろんひきこもりだって。そのことの是非はさておくとして、このやわらかな雰囲気を味わうことは、けっこう気持ちいいことのような。


個人的にはすごくお勧め。最近こういう小説でないと自分の心の琴線に触れないような、そんな病を発症してしまっているような気もしますが、まあ気にしない。とにかくお勧めです。
リッパー 答えは最初からわかっている…。

それでも、手が届いたと思った瞬間に、指の間から零れ落ちていく
藻屑の儚さに、ぼくたちは、一体何を思ったのだろう。
紙様 (とりあえず)
本書は冒頭にいきなりショッキングな事が書かれていて、それを追う形で物語が進む。
もし本書に対して興味を持たれた場合、立ち読みせずにすぐ買ってじっくり読むことをオススメする。
ライトノベルにおいて冒頭や口絵、折り返し(あと表紙w)を見て作品を選ぶことは重要だけど、この作品には当てはまらないことを覚えておいてほしい。
この作品ほど「冒頭立ち読み」がやばい作品も珍しい。


正直これを人に対して「イチオシ」として宣伝するのはどうかと思ったけれど、読んでもらいたいという気持ちもあるので敢えて選出しました。

この物語はやさしくありません。救いもありません。不快かもしれません。
でも仕方がないのです。「実弾」が無けりゃ世の中は動かせないのだから。
こどもは「実弾」がないから現状を甘んじて受け入れるしかない。そして「実弾」を求めて足掻く。それまでは無力な「砂糖菓子の弾丸」でがんばるしかない。
でもそれすらできない場合だってある。「実弾」を手に入れた「大人」によって道を塞がれたり、最悪命を奪われる事だってあるかもしれない。
でも仕方がない。それが現実なのだから。

そしてそれは間違いなく創作でも何でもなく「現実」の問題なのだ。それもライトノベルが本来メインターゲットにしている中高生の世代に直面する問題だ。そして未だにライトノベルを引き摺ってるいい年こいた人々(他人事じゃないよネ……)にとっても、そうどんな人にとってもこれは「現実」なのだ。
それでも身近でこういうことが無いから、実際体験しないからどうしても実感できないという人が大部分だろう。
それでもいいと思う。実感する必要は無い。というより実感する事態(つまりこういう事が起きること)そのものが本来はあってはいけないのだけど。
ただ、自分が「実弾」を求めていた頃を、そして今「実弾」を手にした自分が誰かの命を奪ってしまうかもしれないということを忘れないようにしなければならないと思った。

(余談)
これと「推定少女」(同じく桜庭一樹先生の作品(ファミ通文庫))を就職活動開始直後に読んでかなり凹みました。
受験生とかが読むとかなり大変かもしんない。
mikazuki 私の頃の卒業といえば尾崎豊だったけど、今の子たちは尾崎とかやっぱり聞かないのかな。

切なくやるせない、そして読み手に強烈なインパクトを与えるトリガーでもある。
読み終わったあとはしばらく思考が凍り付き、そしていろんなことが頭の中をよぎることでしょう。
この砂糖菓子の弾丸は読み手の心に風穴を開けていく。
生きることに必死だったあのころの想い、それを忘れることで大人になったつもりでいた自分。生き残れなかったあのひと・・・

私は桜庭一樹さんのファンで作品はずっと追っていたのですが、これはそのなかでも最もシャープで最も熱い、傑作だと思います。
「きっと僕も、一生忘れない」とは帯の冲方丁さんの言葉ですが、きっとこの本はあなたに忘れがたい豊かな読書体験を提供してくれると思います。(って書いててなんですが、うさんくさい言葉だなあ)
たしかに暗く悲しい話ですが、同時にとてもやさしい話でもあります。
できれば敬遠しないで読んでほしいと思うのです。
第弐齋藤 『推定少女』と対になってる。

桜庭一樹はライトノベルの土俵でブンガクやってる人なんじゃねえかと思う。
「格斗する少女たち」が登場する一連の作品を読むと特にね。

『君の歌は僕の歌 Girl"s guard』

『赤×ピンク』

『推定少女』

『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』
麻由 痛くて憂鬱になる『現実』を少女の甘くも切ない感傷でコーティングした小説。『砂糖菓子の弾丸』やら『人魚』やら『嵐』やら、ファンタジックな言葉がふわふわととらえどころのない雰囲気を醸し出しているけど、それがなかったらこの物語はどうしようもないくらいに重苦しい。バランスは取れていたと思います。

ラスト3ページで語られるなぎさのモノローグは非常に鮮やかで秀逸。何度も読み返したらその新鮮さが失われそうだ、と思ったのは初めてでした。
toshi-ko 「推定少女」がSFなら、こちらはミステリーをモチーフに、社会を風刺した問題作。

子供たちは、こんな砂糖菓子の弾丸をポコポコと放ち、必死に必死に、社会という戦場を生き残らなくちゃいけないんです。

これは、そんな少女たちの不安定な感情と、社会の中で成長して行く様を描いた作品です。
天戸 司郎 多忙により全然応援メッセージを登録できていません。もうすぐ締め切りです。
差し迫った状況なのでとにかく推しておきたい一冊としてこの作品を応援します。

まじめな話は格好わるいですか?話すのも照れ臭いですが、聞くのも恥ずかしくないですか?
正直に言えば、今はそういう風潮が強いと感じています。でも、伝えておきたい大切な事もあったりするんです。

現代に近い構造、不慣れな厳しさを和らげる甘さ、この作品は直接語るのがちょっと照れ臭い、でも、一度であっても感じて欲しい大切な事を、「今」の読者たちの心の中に運んでくれる作品です。
かなり痛いかもしれません。あるいは苦しいかもしれません。それでも私は多くの人に読んでもらいたいと思っています。
ぎをらむ とにかくストーリーが見事です。とても綺麗に、コンパクトにまとまっていて、ハートを実弾でストレートに撃ち抜かれてしまいました。改めて「桜庭一樹さんはただものではないぞ」と思いました。
子供のあやうい心理を渾身の技術で描いた、後々まで語り継がれて欲しい作品です。
ゐんど 一言で言えば「暗黒リリカル」(意味不明)。
「推定少女」をより暗黒方向に先鋭化した感じで、結構読み手を選ぶと思う。が、かちりと嵌まった人には忘れられない一冊となる事だろう。きっと私も忘れない。
最初に呈示される絶望的な結末。そこに向かって、まるで緩やかな坂を転がり落ちていくボールのように突き進む展開に、「いや、きっと違う」と大逆転のハッピーエンドを信じてページを繰る、独特の読書感。そして待っているのは…
でも、読後感は、決して悪くない。
自信を持ってお勧めする。ただ、読むならば覚悟を持って。
こま ぜひ多くの人に読んでもらいたい。特に大人に読んで欲しいような。
読後はなんとも言えない気分に浸れますが、きっと得るものがあります。
kaiei 冒頭に示される結末に向かって一直線に進む、青春暗黒ファンタジー。
はっきり言って暗いです。
でも、ただ暗いだけではありません。
中性的な少女の視点で語られる絶望の物語は、読者の心に何かをきっと残すはずです。
本の薄さを感じさせない内容で、実におすすめです。
タイトルも秀逸だと思います。ぜひ、一度読んでみて下さい。

---あなたは砂糖菓子の弾丸を撃ったことがありますか?
もりやん 痛い。痛い痛い痛い。勘弁してくれ。なんで金払って時間かけてこんな痛い思いをせにゃならんのだ。俺か、俺が悪いのか。砂糖菓子の弾丸しか持ち得なかった俺が悪かったんか。砂糖菓子の弾丸しか持とうとしていない俺が悪いんか。実弾を持ったら砂糖菓子のマシンガンでゲリラやってる連中のことを忘れるだろう俺が悪いんか。だから実弾なんか持ちたくないんだよ。それすら悪いんか。でも海野藻屑のことなんて、誰が悪いことにすれば贖えるんだ?
とりあえず、実弾でテロやるのだけは絶対にすまいと思った。

防御を打ち砕こうとする攻撃に関しては人は身構えることができる。しかし、守りのないところを責められたら人はなすすべもなく身悶えるしかない。ある種の読者にとってはこれはそういう作品だ。心当たりのある方は覚悟して読むべし。弾丸が貫通しないで体内に残るのはとても危険なのだ。
ひさ 物語の結末は一番最初に提示されていました。それに反抗するように違った結末を求めて
頁を捲って行きました。そして結局決定付けられた結末は覆りませんでした。しかし、
この物語のどうしようもなく抗い難い魅力に捕えられてしまったのもまた事実。他人には
極めて薦め辛いが個人的には物凄い勢いで推したい作品。進むか戻るかは読み手次第。
まよねえずごはん 青い青い。黒い黒い。痛い痛い。

まず冒頭で明かされる凄惨な結末。物語はそれに向かって突き進む。その結末が覆されるかどうかは、どうぞ読んで確かめてください。

読んでいてとにかく痛々しい。締めつけられるような、切りつけられるような痛みを伴う。それは若さ故の割り切れなさや矛盾であったり、過剰な自意識である部分であったりするんだが、同時に、自分が批判される大人であることを痛感させられる。

思春期にも大人にもお奨め。ただし、劇物注意。
煉紅 まず読み終わったあと、「これ、ライトノベルですか?」と思いました。
冒頭の衝撃。内容の深さ。最後の締め方。どれをとってもへたな現代文学よりも自分たちに訴えかける力がある作品です。
虐待と引きこもり、現代が抱える問題を見事に風刺した作品です。
読んでいて痛々しく、切なく、今すぐ読むのをやめたいと思っても決してやめられない。
ここでやめたら後悔するぞと思わせる力があります。
砂糖菓子の弾丸で必死に現実と戦う藻屑の姿と現実と戦うために必死に実弾をこめよう
とするなぎさの姿の対比が実に印象的です。
ぜひとも多くの人に読んでもらいたい作品です。
まるお 今期ベストワン。
(ハンドルを捨てて、今は名無し) 疾走する悲劇、感性と技巧の奇蹟的な融合。
薄倖の人魚姫、海野藻屑は海に還ることすら許されず、殺され、山に捨てられました。
海に藻屑があるように山の内には荒野があります。
山野内荒野(『荒野の恋』の主人公)は海野藻屑の生まれ変わりなのかもしれません。
石野休日 青春は

(our lolipops were)

こんなにも

(something)

美しい!

(pure!)
極楽トンボ 本作は同作家の「推定少女」とワンセットで読むことをおすすめします。
書かれている時期がほぼ同時期であることを考えても、表裏一体をなす小説だと思ってまちがいないかと。

いきなり冒頭で救いのない結末は提示されています。
痛い。辛い。
でも目を離すことは出来ない。
コモリケイ 衝撃。呆然。
ライトノベルっていうのは「砂糖菓子の弾丸」みたいなモノだって思ってた人間としては、まさしくやられました。フワフワした砂糖作りの少女達の世界に突きつけられる、救いようの無いリアルがどこまでも痛い。生きるために日常を闘い続ける、そんな当たり前のうちに埋没してるとようなことが、あまりにエグイ形で突きつけられます。
繊細で透明で、それでいてこの切れ味の鋭さ。言葉が心に突き刺さります。
TD 周りの方々が何度も言っていますが、
『推定少女』の対になると思われる作品。
ポジとネガ、空想と現実、希望と絶望、砂糖と塩、
そんな感じに対照的。
2冊ワンセットで読んでみることを推奨しますです、はい。
応援メッセージ・イラスト部門
まよねえずごはん イラストが当初はミスマッチだと感じていたが、今となってはこれでぴったりと思える。さびしげで空虚な瞳にひきつけられる。
煉紅 綺麗で繊細で儚げな印象な感じがするこのイラストが
この作品の暗さ、深さをより浮き彫りにします。
また、このイラストがあるからこそ物語の深さに押しつぶされずに
最後まで読んでいけるのだと思います。