『 書評者 : ひさ 』 『 ソート順 : タイトル 』 という条件で検索したよ! | |||||
54 件見つかりましたわ。そのうちの 41 〜 50 ( 表示数=10冊 ) 件を表示しますわ。 | |||||
この間、神社で狛犬が盗まれたってニュースで言ってた | |||||
……某作家様の知り合いもそういえば前科持ちでしたわね | |||||
|
タイトル | 推定少女 | |
シリーズ | ||
著者 | 桜庭一樹 | |
イラストレーター | 高野音彦 | |
レーベル | ファミ通文庫 | |
書籍コード | ISBN4-7577-1995-7 | |
発行年月日 | 2004-09-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
東雲長閑 | 「ぼく少女」が出てくるだけの小説ならば沢山あるが、「推定少女」は小説自体がぼく少女だ。 ぼくという一人称は日本語にしかないし、主人公の巣籠カナは絶対にぼく少女でなくてはならないので、 「推定少女」は日本語でしか読むことはできない。 「ぼく少女」が好きな方はもちろん、「ぼく少女」に興味が無い方にもお勧めだ。 読み終わったとき、あなたは自らの内なる「ぼく少女」に気づくはずだ。 そして、特に現在サバイバル真っ只中の若い方に勧めたい。 きっと生きる支えになるから。 |
第弐齋藤 | 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』と対になってる。 日常をsurviveする少女たちの物語。 家出少女と全裸の死体と田舎町に落ちてくるUFOと悪の宇宙人とデザートイーグルと穂村弘。 |
toshi-ko | 「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」がミステリーなら、こちらはSFをモチーフに、社会を風刺した問題作。 子供たちは、体に不釣り合いな拳銃をぶっ放し、転がりながら、社会という戦場を生き残らなくちゃいけないんです。 これは、そんな少年少女の不安定な感情と、社会の中で成長して行く様を描いた作品です。 |
ぎをらむ | 最初に読んだ時は「なんて無茶苦茶な話なんだろう」と思ってしまったのですが、その後色々な物語論を調べれば調べるほど、「推定少女」は語り尽くせないほどの記号とキーワードが散りばめられた珠玉の作品だと思うようになりました。 この作品の登場人物たちは様々な旅をします。その1つ1つの旅の目的と意味を感じ取って下さい。 最初と最後にちょこっと登場する「お兄ちゃん」をどう解釈するかなんてのも面白いと思います。 |
極楽トンボ | 15歳少女によるボクっ娘一人称小説で物語としてはちょっと不思議系。 物語にきちんとした整合性を求めるよりも、このあいまいさそのものが思春期特有の危うさであると思ったほうがたぶんいいと思います。多感な思春期の少女の気持ちをうまく描いていると思います。 ただ、何度も読むといろいろ隠されたキーワードが出てくる、かも。 |
もふけ | 男の子じゃなく、女の子が女の子を拾っちゃってざます。 その女の子二人が生リアルで傍若無人で良い味出して逃避行。 後書きまでひっくるめて一つの物語。 ぐるぐるぐるぐる。 何か一つだけ紹介しようと思って本棚を眺めたら、何故かこれになってました。 読み終わった後、頭の左下の方にこびりついてけっこう離れなくなる、不思議な作品です。 間違いなくとは言えないけど、お薦めしたかった。 |
麻由 | 大人にはなりきれないし、子供扱いされたくもない、中途半端な年頃の少年少女の物語。 ふわふわと地に足がついていなくて、大人らしいずるさを拾得していないから余裕がない。 だから、いつも精一杯戦場を生きている。そんな、多感な『ぼく』少女の物語です。 大人と言うより、主人公と同年代の人に読んで欲しい、という感じ。『ぼく』少女巣籠カナに共感できる人は多いと、個人的には思う。 |
ひさ | 十代の少女×少女の絡みから沸き立つ感情の匂い……みたいなものを描くのがとにかく 上手い作家さんだな〜と認識が固まった作品がこれ。実はストーリー展開にはそれ程 惹かれなかったのですが、その分少女達の感情表現にはぐいぐい惹き込まれてしまい ました。多分既に過ぎ去ってしまった世代よりも、同世代の方が色々"くる"と思う。 |
まよねえずごはん | 一人称が「ぼく」の15才女子と、なぜかゴミ箱に全裸で捨てられていた、拳銃つきの記憶喪失娘との、逃避行。 前半は、なぜ「ぼく」こと、巣籠カナは逃げなければならなかったのか、そして、記憶喪失娘こと「白雪」は何者か、という謎を解決する物語に見えた。 しかし後半、何がホントで、どれが嘘か、混沌とした状況の中で、大人への嫌悪、無力な自分、そんな感情の奔流が描かれる。 「おとなになりたくない」とか「15才のときのの自分に謝れ!」だとか、青臭いだけ青臭い。でも、10代って青臭いもんじゃん。いまだそこから抜け出せない自分がいたりもするわけですが。というわけで、枯れたおとなよりも中高生に読ませて、悩んでもらいたい。大人になるってなんだ、愛ってなんだと。 余談ですが、ネタばれ。そこも含めて悩むもよし。 |
煉紅 | 何というか不思議な話です。 思春期特有の心の動きをそのまま文章にしたらこんな感じになるかなという感じです。 一人称『ぼく』な少女カナと何故か全裸でデザートイーグル持って気絶していた 記憶喪失な少女白雪の逃避行。この物語は最後まで読まないと・・・いや、読んでも 何だか良く分からないかもしれないけれど、どこか共感できるそんな作品です。 |
TD | 「あんまりがんばらずに、生きていきたいなぁ」 そんなことを宣う15歳の少女『巣籠カナ』の視点から見た世界と、その世界に迷いこんできた異世界の物語。 ジャンルとしてはSF。 だけど、物語のキモはSFとしての状況やギミックの描写よりも、15歳という独特の時期特有の心理描写にあると思います。 かゆくてあまくてうそのようででもほんとでちょっとだけ、苦い。心理描写を堪能してください。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 撲殺天使ドクロちゃん 4 | |
シリーズ | 撲殺天使ドクロちゃん | |
著者 | おかゆまさき | |
イラストレーター | とりしも | |
レーベル | 電撃文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8402-2784-5 | |
発行年月日 | 2004-09-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
松葉蕗 | あとがきに、騙されました(笑)ビックリしますよ! 南さんが可愛いんです…!ツンデレ?好きな方は是非。 いろんな人があんな事になったり、どうなるの!?と心配しながらも 笑いました。途中ネタばれのネタがあるのですが、 読んでて、お茶を噴出してしまいました。 |
リッパー | 修学旅行「そうだ京都へ行こう」(鈍行&特急)編を収録。 撲殺された桜クンの脳漿が清水の舞台からキラキラと舞い落ちる様に雅の心を見ました。 |
ひさ | 信じちゃいなかったけど3巻での「完」もやっぱりネタだったし。他の電撃 作家陣や電撃作品ネタを積極的に盛り込み出したのはこの巻からだったかな? その辺りに関しては、読んでて笑えたりびっくりしたり楽しかったりなので 文句無し。まともにラブコメやってるのは結構意外だった。南さんが可愛いよ。 |
極楽トンボ | 意外と根っこはしっかりしている撲殺無軌道ラブコメ。 アニメ化するとか半分冗談で言ってたら、いつの間にかほんとにアニメにもなっちゃいました。 一度は読んどいて損はないと思いますよ! たぶん。 |
タイトル | 春期限定いちごタルト事件 | |
シリーズ | ||
著者 | 米沢穂信 | |
イラストレーター | 片山若子 | |
レーベル | 創元推理文庫 | |
書籍コード | ISBN4-488-45101-2 | |
発行年月日 | 2004-12-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
ミズノトリ | 全編通してコミカルな日常系ミステリとなっていますが、話の焦点は小鳩くんと小佐内さんの心のリハビリ(?)にあります。 敢えて言うなら、この小説は、乙一の「GOTH」(読んでないならこちらもお勧めです)とまるきり鏡の表裏です。 「GOTH」の主人公たちは自分たちの嗜好を抑えようとはしませんが、小鳩くんと小佐内さんはそれをひた隠しにします。 それはもう、涙ぐましい努力を重ねて、必死に隠すのです。 けれど結局、人の本性というものは隠しても滲み出てくるもので。 というわけで、小柄で可愛くておとなしいネタばれ小佐内さんの大活躍を、ぜひご覧ください。 …できれば「夏期限定みかんパフェ事件」とか読んでみたいなぁ。 |
mikazuki | さよなら妖精以降めざましい勢いの米沢穂信さん。 この作品もお得意の日常の謎をめぐる連作短編です。 米沢さんの作品には独特の、青春の残酷さを描き出すような何ともいえない鋭い読後感があります。 今回もその鋭い視点はそのままなのですが、読後感という意味ではそれまでの作品よりさわやかです。 青春もの好きな人も、日常ミステリ好きな人も、読んで間違いなしだと思います。 |
いちせ | 小佐内さん、さいこーーーーっ!! 小動物系の外見と行動、美味しい性格、きゃーー、きゃーー、うきゃーーーーっ、ごろごろごろごろ〜〜〜。 |
練馬 | 従来の米澤さん作品に漂う青春小説的なオーラを備えつつ、これまでの作品よりも爽やかさというか和み度などがアップ(主に小山内さんのお陰か?)した一品。 多分、米澤さんの作品入門としては一番いいかと思います。今なら比較的見つけやすそうですし。 人が死なない日常系ミステリで、連作短編です。 タイトルについては、最後まで読めばバッチリ明らかになります。 |
domino | ちょっとライトめなミステリーとして面白いのは言うまでもなく、そのポジションが面白いなぁと思います。そもそもレーベルがライトノベルとしては異端の東京創元社・創元推理文庫。本作が面白いと感じる方なら同じレーベルの加納朋子の『掌の中の小鳥』や倉知淳作品もいけるのではないか、倉知淳がいけるなら泡坂妻夫の『亜愛一郎』シリーズもいけるのでは、と、ライトノベルの外側にも目を向ける契機となりうるポジションに存在しているのが面白いと思います。 |
ひさ | 日常生活の中でちょっと目に留まって気になるような、それでも一度気になった からには何となく追わなければ気が済まないような些細な出来事がメインのミス テリ。どのエピソードも軽く頭を刺激される心地良さで楽しめました。 しかし、それよりもっとずっと重要なのが何といっても小佐内さん。いやもう健気 過ぎるよ小佐内さん(作中のとある台詞がトドメだったのですが)。一度ころっと 転げてしまって、彼女の真相を知ってからもう一度ころっと転がされました。 |
(ハンドルを捨てて、今は名無し) | コミカルでユーモア溢れる挫折の物語。 名探偵の大仰で自己陶酔に満ちた苦悩の歴史に、決定的で乗り越えることのできない終止符を打った画期的な作品です。クイーンも法月綸太郎も「小市民」の三文字の前に立ちすくむことでしょう。 |
麻由 | ライトに仕上げたコミカルな日常系ミステリ。 淡々とした筆致がこのほのぼのとした雰囲気にマッチしていて非常に穏やかで優しい物語になってます。 ミステリとしてもトンデモトリックなど出ることなく、大きな驚きこそ無いですが、謎が明かされた時に「あぁ」と感嘆の声を漏らしました。 キャラなら小山内さんが可愛くて可愛くて。ライトノベルとしてもミステリとしてもオススメ。 |
極楽トンボ | 過去にいろいろ訳ありらしい小鳩くんと小佐内さんの二人が、その牙をひっこめるべく小市民の星を目指す日常ミステリ。 果たして牙は引っ込んだのか? それは作品をご覧ください(笑) 小鳩くんと小佐内さんの微妙な間柄・微妙な会話など青春小説として実に一級品。 ミステリも日常的な内容とはいえ、幅広いです。 どちらを楽しみたい方にもおすすめ。 |
楠真 | 推理と謎解きがメインの話は苦手。でも、これはそこが重要ではないのですね。 他の方も語ってますが青春小説。ちょっとした事件の数々をそのエッセンスにしてることに好感を持ちました。 加えて、小山内さんの存在がライトノベル読者からの敷居を上手く下げてると感じます。 軽ーく読める良作。 |
TD | ひとがしなないミステリー風味な学園小説。 いいかんじに『やっちゃった』作品です。 ミステリ好きにも、キャラクターは萌えてナンボな人にも |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
ゐんど | 変則青春ミステリとでも言おうか。所謂「日常の謎」系で、人が死んだりはしない。 とりあえず、小佐内さんに萌えていれば読めるので、ミステリが苦手な人でも安心。 こういった作品がミステリの老舗、東京創元社から出た事が何よりも意義深い、とか思ったりも。 |
タイトル | 暗き神の鎖 後編 | |
シリーズ | 流血女神伝 | |
著者 | 須賀しのぶ | |
イラストレーター | 船戸明里 | |
レーベル | コバルト文庫 | |
書籍コード | ISBN4-08-600500-X | |
発行年月日 | 2004-11-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
おむらよしえ | 「流血女神伝」シリーズの一冊。「流血女神伝」は、カリエは猟師の娘として育ったが、皇子の身代わりとなることをいきなり強制される。ジェットコースター、という比喩がふさわしい、続きが毎回楽しみな作品です。そしてなんといっても文章が上手い。そして登場人物たちが魅力的でありかつ「生きている」ように感じられる。キャラクターとしても、かっこいい男が目白押し、かっこいいお姉さまもあり、いきな女友達もあり、と魅力的です。そして何よりも主人公のカリエが名前や身分をどんどん変えざるを得ない状況に追い込まれながらも、常に希望を失わず、戦い続ける姿が快感です。展開もドラマティック。物語好きにはもう絶好でしょう。また、少女向けを読まない方にも、これはおすすめではます。文章が湿気ていないので、読めると思いますよ! 「帝国の娘」(前後)、「砂の覇王」全9巻、「女神の花嫁」(前中後)、「暗き神の鎖」(前中後)の現在17巻(続刊予定)と、外伝の「天気晴朗なれど波高し。」1〜2巻が発売中。順番通り読まないとほんとにいけないシリーズです。 この巻では、みんな大集合。もーれつに楽しかったです。 |
かげつ | 大陸の覇権と神話の現出が絡み合って、ジェットコースター人生減速無しな主人公カリエですが、このザカール編でも過酷極まりない状況に放り出されています。 それでも、希望を捨てない彼女に拍手を送りたいところですが・・・そこここに記された不吉な未来がなんとも。 ラクリゼ共々、絶対幸せになって欲しいです。 |
ひさ | 過酷で無慈悲で無情なカリエの運命。読みながらある程度はダークな展開を予想して 身構えてはいましたが、実際には予想以上でかなり叩きのめされてしまった気が……。 しかしそういうのにも魅入ってしまう辺りはもう物語の虜なのですよね。一縷の希望に カリエの幸せな結末を願いつつ、今夏よりスタート予定の最終章を楽しみに待つ。 |
月季 | とことんまで叩きのめされた気分でした。予想を上回るダークな展開と、その先にある結末と……泣きはしませんでしたがしばらくの間は何も出来ませんでした。まさに放心状態。コバルトに置くにはもったいない作品ではないかと。それでも数少ない癒しのシーンには笑いました。もうグッジョブです、イーダル(爆) |
練馬 | シリーズ通して一押しなので、取り合えず最新刊に投稿します。 「帝国の娘」が2冊、「砂の覇王」で9冊、外伝的な「女神の花嫁」で三冊。そしてこの「暗き女神の鎖」で3冊と、かなり冊数が出てる有名シリーズですが、レーベルがコバルトなので男性で読んでる方は比較的少数でしょう。 しかも、冊数が多いことが逆に仇となって手を出しかねている人もいるでしょう。 だがあえて多くの男性読者に向けて言いましょう、読めと。 歴史上の偉人などで「事実は小説より奇なり」といわんばかりの強烈な人生を歩んでいる人がいますが、この小説の主人公カリエの人生はまさにそれです。 歴史ロマン好きな人などは多分ドハマリ間違い無しだと思います。 また、巻が進むごとに出てくる国家間のやりとりと言った政治ドラマ的一面もかなり面白いです。カリエの歩んだ人生から必然的に王族・地方有力者といった統治者側の人間が多く出てきますが、彼らのやることがまた人を驚かせてくれます。 |
極楽トンボ | ほんとーに最後の最後まで落としどころが全く見えない、1巻さきどころか1章先は闇か光か予想不能のジェットコースター・ファンタジーです。 先の読めない手に汗を握る展開、そして丁寧に描写された登場人物達。特にカリエが一歩一歩さまざまな体験を通して成長していきながら、それでも決して曲がらない一線を保っているところから目が離せません。 諸手を挙げてオススメしたい良質のファンタジーです。 ……それにしても、どういう結末を迎えるんでしょうか…… |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 殿がくる! | |
シリーズ | 殿がくる! | |
著者 | 福田政雄 | |
イラストレーター | 相楽ヒロカズ | |
レーベル | 集英社スーパーダッシュ文庫 | |
書籍コード | ISBN4-08-630201-2 | |
発行年月日 | 2004-08-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
トビー(偽) | なんと、現代に"あの人"がやってきた。はてさて、どうなることやら!? 似たような内容のモノに漫画の「内閣総理大臣 織田信長」がありますが、あれは純然たるコメディでしたしね。 というわけで、戦国武将にして希代の戦術家・政治家・経済人である織田信長が、現代にタイムスリップ。破天荒な彼につきあわされる気弱な少年の話です。 この信長、じつに魅力的な人物に仕上がっています。豪快かつ機微に聡く、わがままでありながら人を引きつけてやまない。 そんな彼の周囲では、とうぜんいつも騒動ばかり。 そして、ついにその"騒動"は、国をも揺るがす大事件へと発展し・・・・・・ 最初はドタバタ劇に終始するかと思われたのが、終盤では実に大きな展開に。主人公も活躍しますよ。 個人的にはツンデレな内藤さんが可愛くて仕方ないんですが。 |
極楽トンボ | 現代の日本に、織田信長がタイムスリップしてやってきた!というお話。 なによりもまず信長のカリスマと気迫、これに尽きます。やっぱりかっこいいなあ信長は。 それと主人公……は、まあこの際別にどうでもいいので(いやそれなりに見せ場はあるんですけどね?)ヒロインの内藤さんがすごくかわいかったです。 ツンデレですええ。 |
sai1970 | 日本史に燦然と輝くスパースター織田信長が現代社会によみがえる! 戦国時代の常識で行動する信長が、現代社会で巻き起こすドタバタ大騒動を楽しむコメディ・・・かとおもいきや。 結構マトモです…織田信長。 確かにその思考、行動は現代社会の常識とは相容れないが、むしろ間違っているのは現代社会の常識の方か!?なんて深読みもできる面白い小説でした。 |
ひさ | 織田信長が過去からやってきた!? さて困ったどうしよう? な物語。 騒動はあれど、それは現実と余りに相容れない信長の思想によるもので、 現代社会に対する物事は有り得ない速さで理解して行く。そういう信長の 破天荒な性質が妙に好感持てて楽しめたり。あと実際現実と照らし合わせ たらどうだろう? と思わず想像を膨らませたくなる辺りも面白い。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 渚のロブスター少女 | |
シリーズ | ||
著者 | あきさかあさひ | |
イラストレーター | MATSUDA98 | |
レーベル | ファミ通文庫 | |
書籍コード | ISBN4-7577-2131-5 | |
発行年月日 | 2005-01-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
toshi-ko | えんため大賞優秀賞受賞作で、通称スク水。 夏休み、カナヅチの妹に、スク水着せて正義の味方をさせる、やや変態気味の兄がおもしろい。 パワードスーツが、ネタばれって、あんたホントに変態かよ。 やばいよミオ、その兄マジやばいよ。 という、ややと言うより、かなり変態の兄、真太郎さんだけで、ご飯3杯はいけそうなノリが私は好きです。 そして、輝く妹の活躍の陰で、正義という理想と現実の狭間で苦悩する姿が、す・て・き。 スク水好きのあなたに、是非。 幻の白いスク・・・いや、白いロブスターと戦う、続編マダー? |
ひさ | 変態兄貴がことごとく異性キャラに好意を寄せられるのは激しく納得 行きません! が、己の趣味以外で本当に妹の為に行動する妹思いな部分 も見せてくれるので堪えておく。異色の正義の味方ストーリーの中で、 主人公みおの心の成長がしっかりと描かれていてなかなか良い感触でした。 |
永山祐介 | 変態兄貴はさておき、少女の成長物語としては至極まっとうです。 そういう方面で、期待して良いかな。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 灼眼のシャナ VII | |
シリーズ | 灼眼のシャナ | |
著者 | 高橋弥七郎 | |
イラストレーター | いとうのいぢ | |
レーベル | 電撃文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8402-2725-X | |
発行年月日 | 2004-07-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
紙様 | 連作なのでVI,VIIと評価したいですけど、こっちに書きます。 非常にエンターテイメントらしいエンターテイメント(馬鹿な日本語w) 恋も破壊も爆発も笑いも全部つまった一冊なのです。 ロケットパンチと秘密基地に燃えるべし。 っていうか『教授』とドミノおいしすぎ。 |
toshi-ko | テーマは、浴衣。 注目の一戦は、浴衣を振り乱して戦うシャナ対、浴衣で猛アタックを仕掛ける吉田さん。 もう、破れたり、はだけたり、毛虫が入ったり、メガネを落っことしたり大変です。 メガネ? それに対して、悠二はどういった反応を見せるかが注目です。 浴衣に、毒虫入れてやりたい。 |
煉紅 | 戦闘、恋愛、浴衣などエンターテイメント要素がふんだんに含まれていて 読んでいて実に楽しい一冊です。 |
練馬 | 浴衣も良いけどマッドサイエンティストもね(若い人はモトネタ知らなさそーだな…) 恋愛模様と戦闘、ようは萌えと燃えが両方入ったこのシリーズ、今回はもう色々と爆発です。 つうか、やはりイカス敵キャラというのはいいものです。マッドサイエンティスト万歳。 |
ひさ | 敵キャラである教授とドミノの強烈にイッちゃってる存在感に負けない程、 どうしようもないくらい際立っていた吉田さん一人の想いに惹き込まれて しまった巻。VIと合わせての前後編エピソードなのですが、吉田さんの事と アクションシーンなども含めて、後編の盛り上がりがとにかく凄かったので。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 白人萠乃と世界の危機 | |
シリーズ | 白人萠乃と世界の危機 | |
著者 | 七月隆文 | |
イラストレーター | しろ | |
レーベル | 電撃文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8402-2912-0 | |
発行年月日 | 2005-01-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
いわし | 「Astral」「フィリシエラと、わたしと、終わりゆく世界に」などの作者である 今田隆文先生が、『七月隆文』に改名後初めて出した作品が本作です。 注意点が、1つ。 本作は表紙からして分かるとは思うのですがそれ等の作品とは全く趣が異なります! 「ドタバタコメディ」というヤツでしょうか。あらすじを読んだ時点で この作品が何だかおかしな事になってる(褒め言葉)事に気付けます。 小説の枠を超えた"遊び"に力を入れたシリーズで、 個人的にはこの遊びっぷりだけでも見る価値あると思いますよ。 2巻はもっとスゴイ事になってますし。 |
ひさ | 色んな意味で中身が危険物なもんで、取り扱いには充分注意しましょう……と 念を押しておかなければ何だか遣り切れない困った作品。でも個人的には一杯 笑わされてしまったのでこちら側の負けかなと。それから本当に好きなように 活き活きと描いている感じが文章に乗っている辺りは意外と好感触だったかも。 |
極楽トンボ | 吹っ切れた暴走コメディ。 作者の人に何があったんだろう、とか思ったくらいやりたい放題のコメディです。 ドクロちゃんがごく普通の作品に見えてくるぐらいぶっ飛んでます。 まあご一読ください。 気に入る保証はしませんが、確実に何かをあなたの中に残していくでしょう。 |
練馬 | 大抵の人は文庫一冊読むのに、ページ数にもよりますが、1時間半〜2時間以上はかかるだろうし、それだけ文字読んでれば多少は疲れもするものですが、この本だと多分疲れません。 戦隊物でラブコメで、何かが暴走した作品です。 まず、戦隊の名前がAV(エーファイブと読みます)この時点で何かが間違ってますが、他にもイロイロ飛ばしてます。 |
応援メッセージ・イラスト部門 |
タイトル | 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet | |
シリーズ | ||
著者 | 桜庭一樹 | |
イラストレーター | むー | |
レーベル | 富士見ミステリー文庫 | |
書籍コード | ISBN4-8291-6276-7 | |
発行年月日 | 2004-11-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
有里 | ふわふわしたイラスト付き小説の中身は毒入りの飴玉。 なにしろプロローグが少女のバラバラ死体を同級生が見つける新聞記事なのだから。 いや、毒入りっているよりハバネロまぶしというべきか。痛くてひりひりして、人によっては受け付けない、人によっては癖になる。 名台詞。私は「大人」なので、「空気の読めない担任教師」のこの台詞を採ります。 「俺は大人になって、教師になって、スーパーマンになったつもりだったから。(中略)ヒーローは必ず危機に間にあう。そういうふうになってる。だけどちがった。」(p.197) でもって、「大人」は--「大人になりきれない大人」でも曲がりなりにも「大人」なんだから--祈るだけじゃなくてなんかしなくちゃなと思ったりしますけど。 |
白翁 | 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないは、幼児虐待とひきこもりをメインにおいた幸せ探しの御伽噺です。最後に哀しい結末が待っていることは避けられませんが、たぶんだからこそそこまでの経過を大事に感じることが出来るような、そういう小説です。まあ、ハッピーエンドだといえばハッピーエンドなわけだから、それでもいいのかもしれませんけど。 桜庭さんの小説はまだ三冊しか読んだことが無いのだけど、彼女の小説は物事をリアルに描こうだとか、なにかしらかの問題を打破しようだとか、そういう類の主張はまったく持っていません。存在する問題のすべてをただ茫洋と受け止め甘受して、その雰囲気に流されるために存在している作品群のような、そんな気がします。 この小説だって題材は題材ですが、ただ甘受するだけ。洋菓子屋の目の前を通ったときに感じるような、バターと砂糖のにおい。そうした甘ったるい雰囲気が全編に漂っていて、良いことも悪いことも、大事なこともどうでも良いことも、すべてそのにおいの中で包み込んでしまいます。もちろん幼児虐待だって、もちろんひきこもりだって。そのことの是非はさておくとして、このやわらかな雰囲気を味わうことは、けっこう気持ちいいことのような。 個人的にはすごくお勧め。最近こういう小説でないと自分の心の琴線に触れないような、そんな病を発症してしまっているような気もしますが、まあ気にしない。とにかくお勧めです。 |
リッパー | 答えは最初からわかっている…。 それでも、手が届いたと思った瞬間に、指の間から零れ落ちていく 藻屑の儚さに、ぼくたちは、一体何を思ったのだろう。 |
紙様 | (とりあえず) 本書は冒頭にいきなりショッキングな事が書かれていて、それを追う形で物語が進む。 もし本書に対して興味を持たれた場合、立ち読みせずにすぐ買ってじっくり読むことをオススメする。 ライトノベルにおいて冒頭や口絵、折り返し(あと表紙w)を見て作品を選ぶことは重要だけど、この作品には当てはまらないことを覚えておいてほしい。 この作品ほど「冒頭立ち読み」がやばい作品も珍しい。 正直これを人に対して「イチオシ」として宣伝するのはどうかと思ったけれど、読んでもらいたいという気持ちもあるので敢えて選出しました。 この物語はやさしくありません。救いもありません。不快かもしれません。 でも仕方がないのです。「実弾」が無けりゃ世の中は動かせないのだから。 こどもは「実弾」がないから現状を甘んじて受け入れるしかない。そして「実弾」を求めて足掻く。それまでは無力な「砂糖菓子の弾丸」でがんばるしかない。 でもそれすらできない場合だってある。「実弾」を手に入れた「大人」によって道を塞がれたり、最悪命を奪われる事だってあるかもしれない。 でも仕方がない。それが現実なのだから。 そしてそれは間違いなく創作でも何でもなく「現実」の問題なのだ。それもライトノベルが本来メインターゲットにしている中高生の世代に直面する問題だ。そして未だにライトノベルを引き摺ってるいい年こいた人々(他人事じゃないよネ……)にとっても、そうどんな人にとってもこれは「現実」なのだ。 それでも身近でこういうことが無いから、実際体験しないからどうしても実感できないという人が大部分だろう。 それでもいいと思う。実感する必要は無い。というより実感する事態(つまりこういう事が起きること)そのものが本来はあってはいけないのだけど。 ただ、自分が「実弾」を求めていた頃を、そして今「実弾」を手にした自分が誰かの命を奪ってしまうかもしれないということを忘れないようにしなければならないと思った。 (余談) これと「推定少女」(同じく桜庭一樹先生の作品(ファミ通文庫))を就職活動開始直後に読んでかなり凹みました。 受験生とかが読むとかなり大変かもしんない。 |
mikazuki | 私の頃の卒業といえば尾崎豊だったけど、今の子たちは尾崎とかやっぱり聞かないのかな。 切なくやるせない、そして読み手に強烈なインパクトを与えるトリガーでもある。 読み終わったあとはしばらく思考が凍り付き、そしていろんなことが頭の中をよぎることでしょう。 この砂糖菓子の弾丸は読み手の心に風穴を開けていく。 生きることに必死だったあのころの想い、それを忘れることで大人になったつもりでいた自分。生き残れなかったあのひと・・・ 私は桜庭一樹さんのファンで作品はずっと追っていたのですが、これはそのなかでも最もシャープで最も熱い、傑作だと思います。 「きっと僕も、一生忘れない」とは帯の冲方丁さんの言葉ですが、きっとこの本はあなたに忘れがたい豊かな読書体験を提供してくれると思います。(って書いててなんですが、うさんくさい言葉だなあ) たしかに暗く悲しい話ですが、同時にとてもやさしい話でもあります。 できれば敬遠しないで読んでほしいと思うのです。 |
第弐齋藤 | 『推定少女』と対になってる。 桜庭一樹はライトノベルの土俵でブンガクやってる人なんじゃねえかと思う。 「格斗する少女たち」が登場する一連の作品を読むと特にね。 『君の歌は僕の歌 Girl"s guard』 ↓ 『赤×ピンク』 ↓ 『推定少女』 ↓ 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet』 |
麻由 | 痛くて憂鬱になる『現実』を少女の甘くも切ない感傷でコーティングした小説。『砂糖菓子の弾丸』やら『人魚』やら『嵐』やら、ファンタジックな言葉がふわふわととらえどころのない雰囲気を醸し出しているけど、それがなかったらこの物語はどうしようもないくらいに重苦しい。バランスは取れていたと思います。 ラスト3ページで語られるなぎさのモノローグは非常に鮮やかで秀逸。何度も読み返したらその新鮮さが失われそうだ、と思ったのは初めてでした。 |
toshi-ko | 「推定少女」がSFなら、こちらはミステリーをモチーフに、社会を風刺した問題作。 子供たちは、こんな砂糖菓子の弾丸をポコポコと放ち、必死に必死に、社会という戦場を生き残らなくちゃいけないんです。 これは、そんな少女たちの不安定な感情と、社会の中で成長して行く様を描いた作品です。 |
天戸 司郎 | 多忙により全然応援メッセージを登録できていません。もうすぐ締め切りです。 差し迫った状況なのでとにかく推しておきたい一冊としてこの作品を応援します。 まじめな話は格好わるいですか?話すのも照れ臭いですが、聞くのも恥ずかしくないですか? 正直に言えば、今はそういう風潮が強いと感じています。でも、伝えておきたい大切な事もあったりするんです。 現代に近い構造、不慣れな厳しさを和らげる甘さ、この作品は直接語るのがちょっと照れ臭い、でも、一度であっても感じて欲しい大切な事を、「今」の読者たちの心の中に運んでくれる作品です。 かなり痛いかもしれません。あるいは苦しいかもしれません。それでも私は多くの人に読んでもらいたいと思っています。 |
ぎをらむ | とにかくストーリーが見事です。とても綺麗に、コンパクトにまとまっていて、ハートを実弾でストレートに撃ち抜かれてしまいました。改めて「桜庭一樹さんはただものではないぞ」と思いました。 子供のあやうい心理を渾身の技術で描いた、後々まで語り継がれて欲しい作品です。 |
ゐんど | 一言で言えば「暗黒リリカル」(意味不明)。 「推定少女」をより暗黒方向に先鋭化した感じで、結構読み手を選ぶと思う。が、かちりと嵌まった人には忘れられない一冊となる事だろう。きっと私も忘れない。 最初に呈示される絶望的な結末。そこに向かって、まるで緩やかな坂を転がり落ちていくボールのように突き進む展開に、「いや、きっと違う」と大逆転のハッピーエンドを信じてページを繰る、独特の読書感。そして待っているのは… でも、読後感は、決して悪くない。 自信を持ってお勧めする。ただ、読むならば覚悟を持って。 |
こま | ぜひ多くの人に読んでもらいたい。特に大人に読んで欲しいような。 読後はなんとも言えない気分に浸れますが、きっと得るものがあります。 |
kaiei | 冒頭に示される結末に向かって一直線に進む、青春暗黒ファンタジー。 はっきり言って暗いです。 でも、ただ暗いだけではありません。 中性的な少女の視点で語られる絶望の物語は、読者の心に何かをきっと残すはずです。 本の薄さを感じさせない内容で、実におすすめです。 タイトルも秀逸だと思います。ぜひ、一度読んでみて下さい。 ---あなたは砂糖菓子の弾丸を撃ったことがありますか? |
もりやん | 痛い。痛い痛い痛い。勘弁してくれ。なんで金払って時間かけてこんな痛い思いをせにゃならんのだ。俺か、俺が悪いのか。砂糖菓子の弾丸しか持ち得なかった俺が悪かったんか。砂糖菓子の弾丸しか持とうとしていない俺が悪いんか。実弾を持ったら砂糖菓子のマシンガンでゲリラやってる連中のことを忘れるだろう俺が悪いんか。だから実弾なんか持ちたくないんだよ。それすら悪いんか。でも海野藻屑のことなんて、誰が悪いことにすれば贖えるんだ? とりあえず、実弾でテロやるのだけは絶対にすまいと思った。 防御を打ち砕こうとする攻撃に関しては人は身構えることができる。しかし、守りのないところを責められたら人はなすすべもなく身悶えるしかない。ある種の読者にとってはこれはそういう作品だ。心当たりのある方は覚悟して読むべし。弾丸が貫通しないで体内に残るのはとても危険なのだ。 |
ひさ | 物語の結末は一番最初に提示されていました。それに反抗するように違った結末を求めて 頁を捲って行きました。そして結局決定付けられた結末は覆りませんでした。しかし、 この物語のどうしようもなく抗い難い魅力に捕えられてしまったのもまた事実。他人には 極めて薦め辛いが個人的には物凄い勢いで推したい作品。進むか戻るかは読み手次第。 |
まよねえずごはん | 青い青い。黒い黒い。痛い痛い。 まず冒頭で明かされる凄惨な結末。物語はそれに向かって突き進む。その結末が覆されるかどうかは、どうぞ読んで確かめてください。 読んでいてとにかく痛々しい。締めつけられるような、切りつけられるような痛みを伴う。それは若さ故の割り切れなさや矛盾であったり、過剰な自意識である部分であったりするんだが、同時に、自分が批判される大人であることを痛感させられる。 思春期にも大人にもお奨め。ただし、劇物注意。 |
煉紅 | まず読み終わったあと、「これ、ライトノベルですか?」と思いました。 冒頭の衝撃。内容の深さ。最後の締め方。どれをとってもへたな現代文学よりも自分たちに訴えかける力がある作品です。 虐待と引きこもり、現代が抱える問題を見事に風刺した作品です。 読んでいて痛々しく、切なく、今すぐ読むのをやめたいと思っても決してやめられない。 ここでやめたら後悔するぞと思わせる力があります。 砂糖菓子の弾丸で必死に現実と戦う藻屑の姿と現実と戦うために必死に実弾をこめよう とするなぎさの姿の対比が実に印象的です。 ぜひとも多くの人に読んでもらいたい作品です。 |
まるお | 今期ベストワン。 |
(ハンドルを捨てて、今は名無し) | 疾走する悲劇、感性と技巧の奇蹟的な融合。 薄倖の人魚姫、海野藻屑は海に還ることすら許されず、殺され、山に捨てられました。 海に藻屑があるように山の内には荒野があります。 山野内荒野(『荒野の恋』の主人公)は海野藻屑の生まれ変わりなのかもしれません。 |
石野休日 | 青春は (our lolipops were) こんなにも (something) 美しい! (pure!) |
極楽トンボ | 本作は同作家の「推定少女」とワンセットで読むことをおすすめします。 書かれている時期がほぼ同時期であることを考えても、表裏一体をなす小説だと思ってまちがいないかと。 いきなり冒頭で救いのない結末は提示されています。 痛い。辛い。 でも目を離すことは出来ない。 |
コモリケイ | 衝撃。呆然。 ライトノベルっていうのは「砂糖菓子の弾丸」みたいなモノだって思ってた人間としては、まさしくやられました。フワフワした砂糖作りの少女達の世界に突きつけられる、救いようの無いリアルがどこまでも痛い。生きるために日常を闘い続ける、そんな当たり前のうちに埋没してるとようなことが、あまりにエグイ形で突きつけられます。 繊細で透明で、それでいてこの切れ味の鋭さ。言葉が心に突き刺さります。 |
TD | 周りの方々が何度も言っていますが、 『推定少女』の対になると思われる作品。 ポジとネガ、空想と現実、希望と絶望、砂糖と塩、 そんな感じに対照的。 2冊ワンセットで読んでみることを推奨しますです、はい。 |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
まよねえずごはん | イラストが当初はミスマッチだと感じていたが、今となってはこれでぴったりと思える。さびしげで空虚な瞳にひきつけられる。 |
煉紅 | 綺麗で繊細で儚げな印象な感じがするこのイラストが この作品の暗さ、深さをより浮き彫りにします。 また、このイラストがあるからこそ物語の深さに押しつぶされずに 最後まで読んでいけるのだと思います。 |
タイトル | 空の中 | |
シリーズ | ||
著者 | 有川浩 | |
イラストレーター | ||
レーベル | メディアワークス | |
書籍コード | ISBN4-8402-2824-8 | |
発行年月日 | 2004-11-00 | |
備考 | ||
書店 | 【 amz絵 / bk1絵 】 |
応援メッセージ・小説部門 | |
リッパー | 古代から空に潜んでいた謎の生命体<白鯨>とのファースト・コンタクト! 少年たちの物語はジュブナイルSFでもあり、武田三尉の物語はラブコメとしても楽しめます。 絵がなくても、ハードカバーな単行本でも、これは傑作ライトノベルですよーう。 |
まるお | コミュニケーションの難しさが描かれている。 異種の知的生命体とのそれだけではなく、長い時間をともに過ごした友人とでも、親と子どもの間でも、好き合ってる二人の間でも、どこであろうとコミュニケーション不全は起こってしまうのだと。 けれど、いつまでも誤解や擦れ違いのままで終わることもまた無いということを、ネタばれが教えてくれます。この場面は去年一年読んだ中でも一番の名シーン、名台詞なので是非読んでもらいたい。 |
BAW WAO | 高度2万mの空域で謎の航空機事故が相次ぐ。そこには一体・・?という、 ある意味ジュブナイル系の王道作品です。(全一巻) 事件・衝撃・混乱・葛藤・解決と揃って人物も皆、好感を持て読了感もすっきり。 編集部が一般文庫では無く、重カバー版で起用した意気は確かに理解できます。20代以降の方がお薦めかも。 設定が一般物の割に、文体・口調がラノベ系なので、ラノベに慣れてる人に読ませると 「ラピュタみたいだったー。こういうのも良いよね」と返ってくる確率が高いですが 一般書籍しか読まない人に見せると「ちょっと皆、変な感じ(口調)だった」と戸惑われるかも(実体験) 重カバー版分の価値は確かにあります。『たまにはちょっと違うので、爽快なのを』と考えてる方に。 |
ゐんど | これは良質のファーストコンタクトSFなのです。 |
INN | 人類と未知の巨大生物との触れ合いを描く長編SF。 どの部分をとっても続きが気になる展開のオンパレードで、読んでいて飽きません。前半で繰り広げられる未知生物との遭遇・交流には、非常にワクワクさせられました。次に何が起こってどうなるのか、常に先が気になって仕方ない。 また、魅力的な登場人物ばかりなのも見逃せない所です。みんな良いキャラなんですが、その中で主役達を差し置いて特に良いキャラだったのが、宮じい。 主人公の面倒を良く見ているお爺さんなんですが、台詞のひとつひとつに重みがあって、それがとても良いです。特に終盤、意固地になっている子供たちを説き伏せるシーンは最高でした。 ハードカバーで分厚く、他のライトノベルと比較すると値段も少々張りますが、それだけの価値はある作品だと思います。 |
ひさ | 二つの線があって、そのどちらも未確認生物とのコンタクトとコミュニケーション を描いています。立場と視点の違いで二つを対比させるように展開させつつ、やが て一本の太い線に纏め上げてゆく。約五百頁の文章量を一気読みでした。ハードカ バーで手を出すのを躊躇っているのは勿体無い。金銭的に余裕があるなら是非。 |
domino | 書店勤めな私の今のテーマはライトノベルの枠を外に広げること、枠の外にいる読者にもライトノベルを読んでもらうこと。そんな私にピッタリの作品です。この本の帯コメントも書いた恩田陸とは相性良さそう。この爽やかな読後感は『夜のピクニック』『ネバーランド』に通じそう。少し不思議成分を加えるなら『光の帝国』かな。このあたりを軸に読むジャンル・枠の広がる人が増えると嬉しいなぁ。 |
応援メッセージ・イラスト部門 | |
一歩 | 何故この本がハードカバーなのか。 私はジュヴナイルだからなのだと思う。例えば図書館で、一般の書架でなく、児童の書架に並んで欲しい、だからなのではないだろうか。 未読の本を引き合いに出して悪いが、この話は「遠い海から来たCOO」を連想させる。 そのあたりの、なんというのだろうか、味わいが、ある。不可思議な生き物がいる。そのワクワクもある。同時に、少年少女が居て、大人がある。人生訓をその身で体言するおじいさん、仕事を責任を持って果たさんとする人達。そういう大人を仰ぎながら支えられながら、頑張って走る子供達が居る。 高校生の少年少女が、ある日浜で変な生き物を拾う。 その近傍では航空事故が相次ぎ、事故原因を究明しようとパイロットと開発者という男女が現場に飛ぶ。 この二組の、カップル? を軸として、子供の世界と大人の世界で話は進み、そして両者は常にリンクしている影で日向で。 これらのカップルズのキャラクタ造型がなるほどライトノベルで、私としては女性パイロットが好みです。いや、この話の女性陣は皆可愛い可愛い。それだけでも読む価値のありそうな一冊。 |
|